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140 Jahre Orient-Express [欧州鉄道]

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▲ 1884年の雑誌"High Life"に掲載されたOrient Express広告(Quelle:125 Jahre ISG / EK-Verlag)

140年前(1883年)の今日、オリエント急行がボギー台車の新しい車両で運用開始した日になります。
その前列車まで使用されたのは、3軸寝台車・食堂車でした。なぜCIWLがオリエント急行の名称で運用開始した記念日を運行開始した6月5日ではなく、新車に置き換わった10月5日にしたのかは既に記していますが、創業者のマッケールスが、米国で体験したプルマン社の寝台車レベルより快適な車輌での運行を目指していて、3軸客車ではまだ不満があったと言えるでしょう。(当時の線路状況や3軸客車で4泊程度の旅行はいくらスピードが遅く、内装を豪華にしたところで、その乗り心地は知れています)

本来なら6月5日のオリエント急行運行開始に間に合わせるはずだったボギー台車の車両調達が間に合わず、列車自体は運行開始したものの、セレモニーもなかったようですが、10月5日にようやく新型客車の運用開始に伴い、改めて仕切り直したようです。なぜそこまで新型客車にこだわったのかは、CIWLが運行そのもの以上にその設備やサービスに拘る企業だったからに違いありません。

この日には上得意さま(各界の名士?)以上に重要視したのが米国のジャーナリストの招待だったようです。当時、新聞メディアは、最大の媒体であり、欧州からアジアの接点を結ぶオリエント急行が、最高の設備とサービスで移動の提供をすることをメディアで報道することは、どのような広告媒体よりも大きな効果があったであろうことは想像がつきます。
この効果はあったことは、今現在の「オリエント急行」のネームバリューを考えれば容易に想像がつきます。

ただ、一方で「CIWL客車=オリエント急行」という方向になってしまう...つまりその後CIWLが提供する各PULLMAN-EXPRESSやLe Tran Bleuなど数々の名列車の名称の影が薄くなったのは、テツ的には残念ですけど...。
つまり、CIWLの判断は正解すぎた...ということでしょうね。
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