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4367 SBB Apm (Panoramawagen) / Ep.V [Maerklin-Reisezugwagen]

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▲ 手ブレーキ(HbrE)側
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▲ 非手ブレーキ(NHbrE)側

スイスSBBのパノラマ1等車です。その登場時からDBのTEEドームカー(ADmh101)以来、久しぶりにヨーロッパで登場した国際列車向けの大きなガラスドームを持つ客車として注目していました。少し前からスイスRhBなど観光路線でもある狭軌鉄道で、そうした眺望の良い客車を持つ客車の新製が相次いでいたこともあって多少の期待はありましたが、標準軌のSBB路線、しかもTyp.ECというオーストリア、ドイツ、イタリアなどとを結ぶ列車に積極的に投入されていることからも、TEEがなくなって久しかった1990年代でも少なからずワクワクしたのを覚えています。 また、私自身も当時ドイツの大学卒業して求職活動中でした。求職した会社面接で、面接したボスとちょうどこの客車の話題が出て、この客車のクリーンな室内外デザインの評価を共有できたことも記憶しています。

そのパノラマ客車のH0モデルが、メルクリンから告知されたのが1995年のニュルンベルクメッセだったと記憶しています。この時は新製品パンフレットには記述がなく、別刷りのフライヤーに実車写真4形式がセットモデルとしてリリースされることが告知されていました。もちろん私は、すぐに販売店に予約、それから何ヶ月かのちにこのセットを手に入れ、初めてのスイスモデルを手にしたことも手伝って嬉しかったことを鮮明に覚えています。そのセットのハイライトと言えるのがこのパノラマ客車です。
このセットには2両のパノラマ1等客車(Apm)モデルが同梱されていて、今回はこの2両のモデルについて紹介します。また後に同形単品モデル(4365)がリリースされ、当ブログでも紹介していますので、その内容と被らないよう更新しました。

[実車について]
この客車は、SBBがTyp.ECと呼ばれる国際長距離列車向けに1989年から増備された客車シリーズの1種で、特に屋根まで廻り込んだ大きなパノラマウインドウが特徴的な車輛です。このTyp.ECシリーズの中でもこのパノラマ客車は1991年から92年に掛けて11両のみ製造されたもので、主にスイスを発着するEuroCity列車に組成されていました。よってドイツ、オーストリアはもちろんイタリア、フランスなど西ヨーロッパ諸国では、ほぼ毎日運行されていましたが、今は残念ながら国内の旧ゴッタルド線の観光列車として運行されています。またこのパノラマ客車のみTyp.EC客車の中でもグレーを中心にした塗装ながら縞模様で異彩を放っています。



[モデルについて]
SBBが初めて手がけたパノラマ客車ということで、このモデルも全長1/100スケールのショーティながら気合の入った作りになっています。最初のリリースが6両セットのみの1年限定ということも異例でしたが、翌年からは各車種を単品でリリースされたのは私のような両方買ってしまうファンを想定してのことかも知れません。

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WC(手ブレーキ)側の妻部側面です。この画像を少し注意深く見ると車体の腰から少し上に薄い斜めのラインが見えることに気づかれると思います。実はこの車体の設計は非常に複雑になっていることは一見して分かりません。

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真上からこの車体を見ると、左右の妻部から出入り口部分、客室との仕切りあたりまで車体からのラインのまま繋がっていないことが理解できます。

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妻部真上から見た拡大画像です。これを見ると、通常の26,4m車体を持つ客車の場合、車両限界に合わせて若干絞り込まれていますが、この客車は逆に一度膨らんでから絞られた形状になっているのが理解できます。ちょうど膨らんだ途中にエアコン用の空気孔があるのではっきりと見て取れます。これは客室部分の車体断面と出入り口部分の車体断面に違いがあるために、複雑な面形状を余儀なくされたと考えられます。おそらく客室の大きなガラスを持つ車体断面に対して、そこから絞られる車体妻部の車体断面、そしてその途中をギリギリで車両限界内に抑えるための苦肉の設計と感じます。
その複雑な面形状を複雑に見せないための工夫の1つが独特な縞模様塗装であるとも考えられ、それは設計とデザインがギリギリで協調した部分にも見えます。実際にこのモデルからも、良く観察しない限りこうした複雑な面形状は分かりづらいと感じます。

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その特徴的な曲面ガラスを使った大きな窓は、遮光性を考慮したスモークガラスになっていますが、モデルでもスモークされた透明樹脂で再現されています。しかし、実車の印象に比べ少し暗すぎる印象で、この車両の特徴である大きな窓を通して車内が見えにくい..ということをちょっと感じています。

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車体表記です。2両のパノラマ客車モデルの車体番号とREV表記は以下の通り。

- Apm 61 85 19-90 100-2 / 1992年8月27日
- Apm 61 85 19-90 103-6 / 1992年10月27日
この2両のモデルの違いは、この表記のみだと考えられます。

私自身もこの車輛がデビューしてから乗りたいとは思っていたものの、どうも機会に恵まれず正式?には1度も乗車したことはありません。以前家族旅行でZürich HB - München HbfをICE-TDに乗車する時、車両の不具合が続き当局から運行停止処置が取られたことでICE-TDが運行出来ず、代わりに来た客車編成にこのパノラマ1等車が組成されていましたが、我々家族は2等車の切符だったのでTyp.ECのBpm(開放室)でした。もっともこのBpmもvis-a-visの向かい合わせ席で我々には充分に快適であったのですが、たまたま同じ列車に組成されているパノラマ客車には気持ちが動き、探検のつもり?で子どもをダシにしてパノラマ客車へ遊びに行って車内の写真を撮ったのがせいぜいでした。

このZuerich - Muenchenの路線は風光明媚で有名です。特にLindau手前のBregenzから暫くBoden河畔を湖ぎりぎりに走る時は素晴らしい景色で今も脳裏に焼き付いています。普段ここにはパノラマ客車など走らないので特に乗客には好印象だろうと思った次第です。その後は正式にここの路線からICE-TDは撤退し、SBBのTyp.EC客車主体の食堂車付きEC列車に代わりましたが、パノラマ客車は組成から外されたと思われます。

その他、ライン左岸線経由のEC列車も最後迄パノラマ客車が組成されたりして、Rheingoldのドームカー無き後、その重責を好評のうちにこなしていたように思います。この路線は、NBS(高速新線)の開通によってすっかり優等列車からは縁がなくなってしまいましたが、現在は旧ゴッタルド路線の観光列車として主に活躍しているようです。

*当記事は、画像を全て新しく入れ替え、本文も大幅に加筆、修正しています。

[EDIT] 2019-08-09


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コメント 4

klaviermusik-koba

Zuerich-Muenchenのこの路線は私も大好きなのですが、いつか大雨でBodenseeが氾濫して、Lindau近辺の路線も全部水に浸かり、列車はかろうじて通れたものの最徐行運転で、Muenchenには大延着しました。この時の客車がRheingold仕様(定員54)のゆったりしたAbteilwagen だったのを覚えています。
by klaviermusik-koba (2007-05-16 09:47) 

Akira

それは、TEE "Bavaria"でしょうか。1970年代初頭にはスイスのRAm(TEE Edelweissタイプ)がTEE"Bavaria"としてこの路線を走っていたそうです。しかし、70年代半ばからこの列車はDBの62系列客車(Rheingold形)に置き換えられドイツ国内はBR210が牽引の3両編成になったようです。しかも食堂車だけは(TEEカラーの)スイスの車輛でしたので、食事はより良いものが提供されたと想像できます。
私は、1990年の春に4ヶ月程ミュンヘンのDBで実習していたのですが、毎日の通勤路が中央駅で、丁度帰宅時の駅に停車していたのがEC"Bavaria"でした。相変わらずスイスの食堂車(この時はオレンジ色のユーロフィマ塗装)が始業前の準備に追われていて、毎日見飽きなかったのを憶えています。
by Akira (2007-05-16 11:26) 

klaviermusik-koba

いえ、そんな昔の話ではなく、よく覚えていませんが90年代だったかと思います。TEEはとっくになくなっていて、ごくふつうの ECでした。1,2等ごたまぜの編成だったと思いますが、この客車が1両だけ、昔、Rheingoldの見覚えのあるものだったので記憶があるだけです。
by klaviermusik-koba (2007-05-16 20:34) 

Akira

私がミュンヘン滞在時に毎日眺めていたECとおそらく同じだったでしょうね。これは確か食堂車のみSBB車籍で残りの車輛は全てDBだったと記憶しています。当然1等車はAvmz111(Rheingold-62系列)が組成されていてもおかしくないはずです。
現在は、私有のAlex(Allgaeuer Express)が走っていますが、これの1等車はまさに40年以上働いた62系列の区分室1等車です。
どうやら、この路線とこの客車は縁があるようです。
by Akira (2007-05-16 20:50) 

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