Papierhandtuch / MITROPA Reiseservice

このブログを始めてもう３年になろうとしているのだが、ここまでおかしなモノをテーマに書いた記事は初めてであろう。そう、これはタイトル通り、Papierhandtuch（紙タオル）である。
私が、ドイツへ渡った1988年。それまで１回だけツアーでヨーロッパを駆け足で巡っただけであったので、ドイツに滞在してじっくりと旅行（旅行中の旅行？）したりするのは、もちろん初めてであり、好奇心おう盛な若かりし私は、見るもの聞くもの全てが興味の対象であったと言っても過言ではなかった．．．と思う。

特に鉄道関係は、その最たるもの。確か語学学校へ通っていたドイツ滞在最初の２ヶ月も経たなかったころであろうか。寮のルームメイト（無論オトコ）と２人で東独のドレスデンへ鉄道旅行しようということになったのである。当時はまだ共産圏の東ドイツである。住んでいたBremenからHannover、Helmstadt経由で西ベルリンへ入り、そこからU-BahnでFriedlichstrasse駅終点で降りる。地下駅内で国境越えし、そこからS-Bahnで、今やBerlinで最も華やかなHauptbahnhofからD-ZugでLeipzig経由でDresden入りした。目的地のDresdenで何をしたかと言えば、何もしなかったというのが正しいかもしれない。ホテルの付近を散策しただけだったかも．．．。しかし、そこへ行く迄の行程が私には充分すぎる程に冒険であったように思う。途中駅で入換用の蒸気機関車（おそらく99形？）の現役で働く姿がみれたりしたこと。そして時代が止まったかのような東独の景色と石炭燃料の匂いは、まさにタイムスリップしたかのようであった。今は、もう東独自体がなくなり、多くが変わって２０年近くが経とうとしているので、旅行（移動？）しただけでも充分な価値があったと思う。

さて、本題のこの紙タオルであるが、おそらく東独内で乗車した時洗面所に備え付けられていたものであると思う。非常に質の悪い堅い紙で、それに皺を入れる事で若干柔らかさを出している。赤くプリントされた伝統的な「MITROPA」のマークと文字。独語、英語、ロシア語併記（しかも違う書体）で「タオル」と印刷されているのは、まさに東独らしい．．．と言えようか。この紙タオル１枚で当時のDRの列車の様子も透けて見えると言うもの。（乗車した車両は１等車だったため）シートピッチなど欧州標準サイズなのでゆったりはしているものの、インテリアのカラースキームや素材などはまさに東独らしさでいっぱいであったのである。

それにしてもこんな洗面所の紙タオル１枚（しかも破けて欠けてるし．．）で、ブログにここまで文章が書けるものである．．．と１人で感心しているのである。好奇心と収集癖は価値のあるものと再認識した次第。

タグ：MITROPA Papierhandtuch Ep.IV

コメント 12

自分も貰って来ましたよ。ペーパータオル！
二十数年前に始めての海外でスイスに行った時に、
SBBとDBとOeBBのロゴ入りのを。
更に確かOeBBの薄い珊瑚色のトイレットペーパまで。
まだ実家に残ってるかな・・・？

DBはベルンからバーセルまでIC（まだECは無かった）のAvmz111、
OeBBはチューリヒからリヒテンシュタインに行く時に乗ったユーロフィマでした。

更に飛行機も食器に絵葉書に時刻表に嘔吐袋と、
コレクター魂を刺激するものが多かったのですが、
搭乗回数が減ったのと、コストダウンの波に、萎えてしまいましたね。
（家では80年代のLHとAFのカトラリー使うてます）
by BOAC VC10 (2008-06-23 19:33) 

やはり考えることは同じ？ですね。他の人から見たら何の価値もないものも我々のような輩に掛かったらお宝になってしまうのでしょう。
私も、LHのカトラリーは、一家が毎日使っておりますし、DSBのマドラーとかもあります。デザインセンスの光る逸品が数多くあるヨーロッパの交通機関グッズは、価値ありますね。
by Akira (2008-06-23 19:48) 

私が初めてドイツに行ったときは、すでにO.Rotになっていましたが
トイレの紙がグレーで硬く、こんな紙を使ってるんだと
少々びっくりした記憶があります。
今でも同じような感じなのでしょうかね。

※アデナウアセットのシュルツェンに尾灯を組み込みました。
　やはり尾灯があると全然違いますね。
by しげやん (2008-06-23 20:16) 

所詮手を洗った後にだけ使うための紙ですからね。多少硬くても機能を果たせれば問題ないことが理解出来たのはドイツに滞在して数ヶ月してから．．．でした。逆に日本のものは出来が良すぎということに気づくまでには、その後そんなに時間が掛からなかったと思います。

Adenauer ZugのSchuerzenwagenですと尾灯は屋根の上．．．ですね。Viessmannの尾灯ですか？　私も欲しい．．．。
by Akira (2008-06-23 20:31) 

今晩は、ＫＤＢです。
ミトローパはなつかしいですね！元々戦前からの会社ですが、東側に残った部分が戦前の名前を踏襲していました。ただし、組織体はＶＥＢ－－つまり人民企業ーーになりましたね。ＤＲの大きな駅にはこのミトローパの経営する（人民）食堂がたいていありましたが、安いのが取柄のセルフサービスで、席に着こうとするとテーブル（8人がけ）の先客が激しく首を横に振り、相席を拒否されました。資本主義国の旅行者と同席は困るんでしょうが、立ったまま食べるわけにも行かず、強引に空席に座ったら、先客が逃げてしまいました！０１を探しに言った３０年以上前の、そんな思い出があります。Akiraさんはいかがでしたか？
by KDB (2008-06-23 20:44) 

私は東独時代のレストランでは、もちろん何回か食事した経験はありますが、その一つ一つが思い出に残るものでした。

記事中のDresden旅行の時は、東ベルリンで滞在ビザを取り、まずHbfへ行ってから時間があったので駅前のレストラン（と言うには小さくてLokalという感じ）に入った時、店内のお客や店員にジロジロと見られた挙げ句にここはお前らの来るところじゃぁ無いと追い出されました。Dresdenのホテル（ここはビザを取る時に指定される）にレストランがあって、ここで夕食を取った時には、なんと長蛇の列。さんざん長い列に並んで待たされた挙げ句、自分たちの番になったら「ホテルのゲストは言ってくれれば並ぶ必要はないんだょ」と言われ．．．。それはもっと前に言ってくれ．．．orz

しかし、東西ドイツ統一直後に行ったDessau（Bauhausを見に行きました）では、立ち寄ったDessau駅のレストランでは、地元のおじいさんと色々と楽しいおしゃべりができました。やはり統一したすぐでしたから期待に夢が膨らんでいたのでしょうね。料理が一様に安かったのを憶えています。

私がDresdenへ行った1988年は、既に幹線から蒸気機関車は消えていたような気がします。当時は情報がなかったので少しは期待していたのですが．．．。
by Akira (2008-06-23 21:12) 

皆さんの印象とは少し違うことを・・・。
私は初めてスイスへ行ったときに、列車トイレも駅トイレも「こんなに綺麗でええんかい！」と思いました。（残念ながら、紙の堅さはチェックしませんでしたが。）
さらに、Luzernから乗ったVoralpenExpresでは、エアータオルまで備えていたことにビックリ。我がJRではN700でさえもエアータオルは未だお目に掛かりません、よね。
（すみません。やはり、スイスは特別なんでしょうか？）
by seidoh (2008-06-23 22:30) 

Adenauer ZugはEp.3なので、私は腰部に付けました。ちょっと低すぎたか、取り付けに少々てこずりましたが．．．viessmannは入手が難しいので、ロコのEilzugの別パーツに穴をあけ、ＬＥＤを押し込んでいます。ちなみに室内照明はＫＡＴＯの導光板とＬＥＤ２つでほぼむらなく光ります。車運車にはベンツを積みました。ＲＴＳカプラーも自作しだいぶ安く仕上がりました。
by しげやん (2008-06-23 22:35) 

紙タオルの記事でここまでレスを頂けるとは．．．．。

＞seidohさん
スイスという国は清潔な印象が強いですよね。でも必ずしもそうとは言えない部分もあります。まず列車トイレですが、（日本より進んでいる）タンク式ももちろんありますが、まだ垂れ流し式も健在です。また、基本的に清潔なのはスイスの中でもドイツ語圏という印象です。仏語圏やイタリア語圏は．．．．。

ちなみにEW-IV の制御客車のトイレはBio Reaktorという排水をバイオテクノロジー（主にバクテリア）を利用して真水に変えるシステムが付いているはずです。これは、水を大切に使うという発想から来ているのですが、下水を飲み水レベルに迄変えるのは凄いというか、飲みたくはないです．．．ね。（飲めますが．．．）

＞しげやんさん
Ep.IIIでは腰部についているのですね。言われてみればEp.III仕様は屋根に凹みがないですね。メルクリンでもあのランタンタイプの尾灯が欲しいですね。車運車のアデナウアー・メルセデスはセットに付属してませんでしたっけ？
RTSカプラーの自作？　是非教えてください。
by Akira (2008-06-23 23:06) 

こんにちは。良い旅ですね＾＾
by duke (2008-07-07 23:19) 

こんにちは。何気にやや前の記事にコメントしてしまいましたが、niceの100キリ番だったようです＾＾　良い旅、素敵ですね。
by duke (2008-07-07 23:23) 

dukeさん、こんにちは。
拙ブログ訪問と100番目のniceありがとうございます。
偏った旅行記やヲタク丸出しのブログですが、これからもよろしく。
by Akira (2008-07-08 01:51)