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Neuheiten 2024 ~ Personliche Highlight [Maerklin-Allgemein]

一昨日、メルクリンから新製品発表が行われ、夜中でしたが最後まで配信されたYouTube動画をライヴで観ました。第一印象は、昨年との比較すると大人しいと感じました。新規設計によるサプライズ的なモデルは限られていて、派手なモデルも少なく、ファンにとっては残念と思えるか、ホッとするかは分かれるところですが、メルクリンH0モデルも時代や運用されている国がここまで細分化が進むと、人によって思いは違ってくるものと想像できます。告知された製品数はさほど変わらないとは思うものの、やや減ったのかとも感じます。(実際に計算していないので未確認...)

さて、動画を観終わって昨日、メルクリン公式サイトの新製品特設ページを閲覧しつつ、PDF版の新製品パンフレットをDLし、改めて全ての新製品を確認したのは夜半過ぎていました。と、言うのも今回の新製品は、派手な新製品はない代わりに地味ながらEp.IVの客車ラインナップに重要なモデルが出てきています。そこで昨晩できるかぎり機関車や客車の「まとめ」ページに反映させていますので、ご興味があれば覗いてみてください。(「まとめ」ページはPC版ブラウザのみ対応しています)

そのようなラインナップの新製品の中で極めて個人的偏見?に基づくハイライトモデルを以下に記してみたいと思います。

[追記]
時間が経って改めて新製品を眺めて感じたのは、今回Ep.IVb時代のモデルが数多く告知されていることでした。ちょうどこの時代(1980年代末)にドイツ留学した私には懐かしいモデルが多かったのですが、おそらく購買意欲の高いと言われる還暦を迎えた私と同年代の世代にターゲットを絞ったのであろうという気もしてきます。また、昨年の新製品にもEp.IVが少なからず告知されたこともあり、昨年に告知されたモデルを補完する形で2年越しの新製品と言えるかも知れません。
[追記おわり]

30111 + 40361 | DRG E44 + Karwendel-Expressセット / Ep.II
レプリカモデルシリーズとしてmhiモデルとして告知されました。実はこのKarwendel Expressは28系列客車で構成されているので、昨年の新製品モデルを活用したのかと初めに思い込んだものの、実は鉄板モデルでした。
Karwendel Expressは南ドイツ、バイエルンのミュンヘンからチロル地方に向かう観光列車として登場したのですが、ミュンヘン発着と思い込んでいたら、Stuttgart - München - Berchtesgadenがその行程とパンフレットの説明にありました。結構な距離を走る急行列車ですが、食堂車はなく、車内に食材を積んでミニバーとして供食されていたようです。この専用塗装色の車両はそのため、室内にも若干の改造があったと聞いています。

37829 + 43767 + 43768 + 43769 | DB 120 120-1 + FD 1980 Königssee / Ep.IV
今回の新製品では、私にとって一番のハイライトです。と言うのは、FD Königsseeは、InterRegioと同じカラーのIC客車で登場し話題になったためで、敢えてこの塗装ではなく塗装変更直前の1987/88年冬ダイヤ仕様というかなり隙間な存在の模型化だからです。(新塗装は1988年夏ダイヤから)
この2つの異なる編成の大きな違いは、当時運用直後のDB最初の高速新線Fulda - Würzburgを経由するため、客車には気密対応車体と貫通幌が付けらた仕様になったことでしたが、このモデルはそれ以前の仕様で、当時高速新線を使ったかどうかは不明で、いずれ明らかにしてみたいと考えています。当時最新であった新塗装の120.1形が牽引機として告知されているので、高速新線経由かも知れません。
この牽引機関車120.1形Ep.IV仕様のOrientrotモデルは、「3353/3553/3564 | 120 104-5」以来の同仕様です。そのため、同仕様では初めての金属ボディですし、正面の涎掛けと呼ばれる白い識別部分が前面窓と一体化されていない塗り分けが、初期の120.1形とは異なる仕様になっているのが特徴です。
また、120.1形では初めてパンタグラフの上下ギミックファンクションが装備されています。
昨年の新製品で、同じ時代のIR客車と合わせて103.1形のOrientrotが告知されましたが、今回は120.1形モデルで、1980年代末からDB民営化に掛けてのDB路線の看板機関車2種が揃ったことになり、当時のIC/EC/FDなどの優等列車の再現が久しぶりに可能になります。

客車モデルについては、個人的ハイライトで、私が渡独したのが1988年夏、この列車経路もハンブルクからハノーファーへの行程が通常のICであれば、時短ルートのツェレ経由ですが、これは敢えて私の最初の滞在地だったブレーメン経由でした。ICと変わらぬアコモデーション(しかも最新仕様でBord Restaurant食堂車つき)でFDのため、IC/EC料金も不要なお得な観光列車でもありました。

昨年の新製品FD 264 Mozartでは、新設計の1等/食堂合造車ARmh 217が登場したのですが、今回は、その217形にパンタグラフが装着されたARmz 211が新しく28.2cmモデルのラインナップに加わりました。このセットでは最重要なモデルとなりますが、この2種の1等/食堂合造車がリリースされることで、新たな列車編成の構築が増えることを期待しています。
そして、Bpmz 291.2のKinderland(子供プレイルーム)仕様の客車も購買欲をそそられるモデルの1つです。今回はインテリアの設えも備わっているのが特徴です。

39132 + 00730 | DB 151 + Tals 968 開閉式天ドア付きバルク材貨車セット
151形モデルは、完全新設計モデルのようです。以前は樹脂ボデイのため、今回はボディも金属製、パンタグラフは上下可動デジタルギミック付きなど、Ep.IV時代の超大編成の貨車牽引に最適なモデルと言えます。
そして久しぶりに製品番号00から始まる貨車セットが告知されました。12両の同形貨車セットですが、ディスプレイに収められているため、単品でも購入できるよう配慮されています。すべてが異なる車体番号のため、コレクターには堪らないモデルと言えますし、同形長編成で運用されるこの貨車セットはモデルで見ても十分な迫力があります。また、TRIX H0でも同様の製品が告知されているので、合わせて組成すると24両の堂々たる編成になります。(しかもTRIXモデルはメルクリンとは別の車体番号!)
*TRIX H0は2線式車輪ですので、3線式用車輪に交換する必要があります。

39151 + 43852 + 43861 + 43872 | DB 103.1 + IC/EC客車(単品) / Ep.IVb
言わずとしれたDBの花形機103.1形です。特にギミックなどの装着はなく、オーソドックスにまとめられた1980年頃の仕様(Ep.IVb)モデルですが、こうして定期的に新しい車体番号で再生産することは意味のあることと感じますし、重要なことと思います。
また、この3種の28.2cm1等客車、食堂車が特異なことは、Ep.IVb仕様でありながら塗装色の裾部分がグレーであることです。103.1形モデルもこれに合わせた塗装色(屋上の明かり取り窓部分と裾色がダークグレー)になります。

前述したとおり、客車モデルは裾と屋根がダークグレーで、TEEとIC/ECが混在する1980年頃の仕様です。少し暗く地味な印象もあります。列車名がない単品販売でサボ受けも空の状態です。28.2cmモデルはサボ受けが印刷なので、サボのデカールが添付されているのか気になります。私がドイツ滞在中には、旧塗装の62系列客車も新塗装と混結しながらそこそこ走っていたので、こうした異なる塗装色の混色編成も間々観ることができました。
特筆すべきは、この塗装色の1等区分室車モデルは、初めてのリリースとなりますので、以前同じ塗装色でリリースされた「TEE Parisifal 1978」セットの1等区分室車がAvmz 207(Eurofima A9)のみだったことから、この編成に増結させたい時などにも重宝しそうなモデルとなります。また、D-Zugの1等車にも時々この車両が紛れ込んで組成されていることもありますので、当時の編成を組むときにこのモデルがあるだけで色々楽しめそうです。

39125 + 43914 + 43925 + 43953 | DB 110 + UIC-X客車4種(タルキス客車 / Ep.IVb

110.3形(39125)はいわゆるBügelfaltenと呼ばれる半流線型車体を持つ元E10.3形です。103形の登場と量産により、一時期の花形機関車から一転して地味な運用についていたEp.IVb仕様です。砲弾形のバッファ台座は失われ、優美なスタイルが無骨に観えてきた時代で、私がドイツにいた当時の姿そのままです。このプログラムの想定通りEilzugの先頭に立つ姿がKarlsruheあたりでも良く見られました。
モデルは、パンタグラフの上下ギミックがデジタルファンクションで機能するようです。

客車4種は、タルキスカラーの各種ですが、これもEp.IVb仕様のため屋根がダークグレーで重い印象を与えます。食堂車やビュフェ車がないのが寂しいですが、ローカル運用であればこれで十分かも知れません。

39215 + 42850 + 43936 | DB 218.4 + 郵便車+UIC-X客車セット(Chromoxidgrün) / Ep.IVb
218.4形(39215)は、218形のシンボルともいえる2つの屋上煙突がなくファンのついた218.4形の仕様です。この仕様のタルキスカラーは初めての登場で、心待ちにしていたファンもいることでしょう。

郵便車ですが、初めてのDBP Post mr-a形です。Eilzug列車の1両としてのプログラムなので致し方ないとは言えますが、荷物/2等合造車と抱き合わせてしまうのは...シュバーベンめ!と言いたくなるファンもいるやも知れません。いずれ単品でリリースされることを期待します。
これも先のタルキスカラーのUIC-X客車と同じEp.IVb時代の1980年を想定していますが、今回はどうやらこの時代に何かこだわりを持つ理由があるのかも知れません。
TRIX H0から単品で DBP Post mr-aモデル(T23150)が告知されていますので、単品が欲しい向きには、このTRIXモデルの車輪交換が良いかと思います。

他の客車群は、Chromoxidgrün塗装のため、タルキスカラーより更に重々しい印象ですが、28.2cmのUIC-Xモデルが初めて登場した2007年にリリースされた半室食堂車43941がピッタリのモデル群になるでしょう。

38462 / 38463 | DBAG 1462/1862 Siemens Desiro HC / Ep.VI
既に当ブログでも紹介していますが、この2つのモデルは、新設計の2階建電車です。この2種は両方ともDB AG車籍ですが、1つはDBAGの標準塗装色で、もう1つはBaden-Württenberg州で展開しているbwegt塗装色です。これはBW州の地域運輸連合傘下の同地域公共交通事業者と共に共通イメージを持たせた塗装色とインテリアデザインを施した独自のデザインで展開しています。つまり鉄道車両だけでなく、同地域を走るバスにもこの塗装が施されています。(カールスルーエは特殊なのか、除外されています。)但し、同じカラーリングであるとは言え、事業者の立場にも考慮して、車体に小さいながら事業者(DBAG、Go Aheadなど)ロゴが指定の位置に記されていたり、車体横に大きく描かれているBW州のシンボルである獅子の絵のグレーのドットが事業者名のロゴだったりして、目立たないながらも事業者にも配慮したデザインです。こうした取り組みは、今後ドイツだけでなく、世界でも広がって欲しいと感じています。
ちなみに、このDesiro HCのデザインやbwegtのブランディングは、同州内に本拠地を置くTRICON AGによるものです。 この車両を最初にローンチしたのはルール地方の民間鉄道会社National Express Holdings GmbHのRRXで、その塗装色も素敵なカラーリングなので、いずれ登場を期待したいです。

38590 | SBB Ae 8/14 11852 / Ep.IV
Landilokと呼ばれる流線型の大型電気機関車です。なぜか動画では出てこなかったのでこのパンフレットで初めて知りました。流線型の2車体機関車で1939年よりゴッタルド峠の重量級列車牽引に当たったそうです。

39090 | ÖBB Rh1189 / Ep.IV
オーストリア国鉄にもクロコダイルは存在し、その大きな前照灯が異彩を放つ存在です。このモデルもEp.IV仕様で、重量級貨物列車の牽引機として良く似合うでしょう。

30131 | NS 1100 / Ep.IIIa
1100形のレプリカモデル第2段は、紺色からターコイズブルーの仕様になりました。メルクリンでは1950年代にSEW-800としてリリースされたモデルがオリジナルです。実車の設定は1950年から54年の1117号機とのことで、当時F-Zug Rheingold-ExpressがSchürzenwagenで運用されていた時期に重なりますが、実際にこの塗装色の1100形が運用に当たったかは未確認です。

42698 | DSB UIC-X簡易寝台客車3両セット / Ep.V
27cmモデル時代でも同じDSB仕様のモデルがリリースされたことがありますが、この時同様Bm234をベースにした単なる塗替えのモデルです。Bcm 243は窓数が1枚少ないため、プロポーションが異なるので残念でなりません。こうしたチャンスにBcm 243ベースのモデル化すればファンの評価も高かったに違いありません。

39490 | SJ F1200 / Ep.VI
珍しいスウェーデン国鉄の蒸気機関車です。これは、Gävleの博物館に実在する動態機関車をモチーフにしたモデルです。

42745 + 43762 | ČD 客車2種 / Ep.VI
最近、チェコの車両が話題になることが多いです。まだまだ客車列車中心のチェコ国鉄は、最近RailJetや新型車両のComfortJetなども登場してファンには嬉しい鉄道路線を持っています。
ブルーのツートンカラーでクリーンな印象が人気のチェコ国鉄客車2種(1等開放室Apmz 143と2等区分室Bmz 235)です。ただ、画像を見るとこの客車のベースは28.2cmの1等車がDBのBpmz 293.6、2等車がBvmz(Eurofima-B11)に見えます。説明によれば、2等車は以前リリースされた同形客車(42746)の再生産で、車体番号が異なるとか。当時リリースされた2種のBR 360 ČD機関車(3620336209)と合わせれば観れる編成になりそうです。TRIX H0からは、スタートセット(T21505)としてČDの機関車とこの客車2種が告知されています。

76552 / 76553 | 40ft / 20ftコンテナ / Ep.IV
国際規格の40ftと20ftのコンテナです。これはスケールに合わせて世界中の鉄道模型で共有できますので歓迎です。ただ、日本は特殊で1/80が主流なので合わないですし、40ftコンテナは鉄道限界を超えてしまうためか積載できる車両がありません。トレーラートラックなど道路の物流では日本でも見ることができますね。今後、このコンテナのバリエーション(世界のコンテナ各社の塗装やLiefer Containerと呼ばれた定温仕様)の登場も期待できます。

***番外編***
H0ではありませんが、動画を観て驚いたのは1番ゲージのBIGBOY(55990)でした。おそらく1人では持つこともできないであろうこの巨大な機関車モデルは、アメリカでは歓迎されるでしょうね。シリンダーからも発煙するギミックは素晴らしいし、きっと五感で感じられるリアリティあふれるモデルだと思います。
また、このモデルのリリースに合わせたのか、1番ゲージ向けとして高出力タイプCS用電源(60156)も告知されています。22V仕様のようです。嬉しいこと?に日本仕様コンセント付きもあります。

以上、大雑把ですが、一部気になったモデルをここで紹介しました。今後はこれらモデル1つ1つについて、まつわる記事などを記してゆければと考えています。

Special Thanks: BOAC-VC10さま

[EDIT] 2024-03-25
タグ:Neuheiten 2024
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