84438 Insider-Jahreswagen 1993 [Maerklin-Guterwagen]
メルクリンから突如インサイダークラブ会員募集の告知がされたのが1992年だったか93年だったか...。当時住まいのあったKarlsruheの販売店のテーブルにあったパンフレットを見て、その前年から同じような会員組織のクラブを始めたSteiff-Clubを思い出し、真似したな?...と思ったのである。
私はもちろん即座にクラブ事務局に申込書を送り、暫くして届いたのが画像にあるInsiderclub-NEWSの第1号である。紙質はわら半紙レベルの最低の部類で写真も白黒、色が付いているのはメルクリンロゴだけというシロモノ。しかもテキストがやたらと多く、ドイツ語の勉強にはなっても内容はあまり面白くない...。まぁ、これはメルクリンマガジンの販売促進策だろうと勘ぐった訳である。当時のマガジンは不定期刊行だったので、なんだか7号迄あったような気がする。ただ、当初からMM誌以外にも会員証、インサイダーモデル(機関車モデル)の購入権利、総合カタログやインサイダー貨車付きなど特典は少なくなく、楽しみにしていたのも事実。
この時は、まだ日本にインサイダーがなかった時代である。
その後、今と同じような引き換えクーポン券が届き販売店に申し込むと、そのほどなく販売店に画像のインサイダー貨車(84438)が届いたのである。つまりこれがインサイダー貨車の第1号という訳である。
当時の私としては、結構凝った貨車モデルだなぁと感じた反面、妙に地味だなぁ...と。
それは、今考えると恥ずかしい限りであるが、この車種選択は実に良く考えられている...と後になってから気がついた。結局会員になるほどのコアなメルクリンファンに受け入れられ、かつ会費予算内でおさめられるような車種選定が必要である。当時から決して安くはない会費を徴収しているインサイダークラブなので、会員データから平均年齢などを割り出し、どの時代のモデルで、どのような車種が良いのか調査したのであろう。
結局ご覧のような一見ワイン輸送車にも見える2つのビール樽を積載した4432ベースの緩急室付貨車となったが、これはEp.III仕様である。一見Ep.IIにもありそうで、実は生き延びてDB所轄になった私有貨車の設定である。社名はEinbecker Brauhaus AG。Ur-Bockは、Bockbier(樽ナマビール)のブランド名である。このビール醸造所はゲッチンゲンの北に位置するEinbeck市で1378年創業(14世紀!)というから本当に歴史ある会社である。そこで醸造されたUr-Bockビールは、その代表的なビールで、宗教改革で有名なMartin Lutherも絶賛?し、ドイツでも元祖と名のつく樽ナマビールであるという。このビールについて書かれたブログ記事では現在日本でも流行のプレミアムビールの更に上をゆく品質と書かれている。(日本でも輸入されているようなのでお好きな方は試されてみるのも良いかもしれない)
表記の一部にインサイダーロゴとそのリリース年が印刷されているのは、ミュージアムモデルやMM貨車と同じ要領である。MM貨車はともかく、ミュージアムモデルと差がなくなってしまいそうな車種選択でもあるが、ミュージアムモデルはゲッピンゲン近隣地域の会社のモデルが多く、インサイダー貨車は、地域ではなく時代や車種にこだわったモデルということが言えよう。
それから毎年、このインサイダー貨車はリリースされているが、たまにEp.II貨車が選定されるもののリリース当時の新モデルを利用してのオリジナル貨車モデルのリリース。かつEp.III中心というオヤジ世代となる我々の好みを巧みに知り尽くしてリリースするメルクリンの嗅覚には、同時代の貨物編成に組成させても良く似合い、コレクションとしても秀逸なモデルの選択眼は、やはり驚くべきものがある。
参考サイト:Einbecker Brauhaus AG
http://www.einbecker.de/
(日本語サイト)
http://www.einbecker.jp/
Akiraさん、こんにちは
インサイダーの冊子は昔は本ではなかったのですね。薄い紙の冊子だと大切に置いておくのも少し大変そうな感じがします。
インサイダー貨車の第1号は樽だったのですね。最近、徐々にEp.IIIやEp.IIの頃のモデルにも興味を持ち始めたのですが、未だに牽引できる機関車を持っていない状況。
ちょっと安めでEp.II~IIIの頃の機関車を探してみようかしら・・・
by hioka (2009-06-22 16:00)
hiokaさん、ども。
インサイダーニュースは今でも製本されているとは思えないですが...。ただ、いくら何でも小学校のプリントでもないのだから藁半紙レベルの紙というのは....。流石に翌年からは、編集も含めて今の体裁に近いレベルになりました。
で、保管方法ですが以前ミュージアムに行ったとき大量にInsiderロゴの入ったファイルが山積みされていたので2冊程ゲットしてそこに整理しています。ただ、そのファイルは分厚い割に2年分程度しかファイリングできないのですぐに満杯になり、今はクリアファイルに整理しています。それももう満杯...。
Ep.IIIの割安なモデルならBR24がおススメです。ダイカストボディで充分実感的ですし、SDSモーターではないですが、駆動系は充分に楽しめるレベルにあります。また後付けで発煙装置もセット可能です。サウンドはないですが、もし欲しい場合はESUのLokSound-M4に換装可能なので、最初はそのままで楽しんで、お金に余裕ができたらLokSound化すれば良いのでは?
by Akira (2009-06-22 17:02)
Akiraさん、こんばんは
BR24がどんな機関車なのかと思い、Akiraさんの記事を検索してました。
雰囲気がC56と似た雰囲気を感じます。用途的にも同じなんでしょうね。記事を見る限り、発煙装置の取り付けなど、少し大変そうなイメージがありますが、出来ないことは無いですね。
まずは発煙装置、そしてフルサウンド化とのんびりステップアップさせていけば予算もクリアできそうですね。
と言いつつ、室内灯と人形配置に精を出していきそうな予感が・・・(苦笑
hioka@PreiserのNo.14400を2箱注文したらしい。
by hioka (2009-06-22 18:01)
そーです。ドイツのC56です。分解は初心者には大変なので知っている人からアドバイスを貰うのが良いでしょう。(私自身もまだ未分解..)
発煙装置やサウンド化は経験豊富な販売店にやってもらえば問題ないでしょう..。
by Akira (2009-06-22 20:41)