SSブログ

42941 DB B4ümg-54 / Ep.III [Maerklin-Reisezugwagen]

b11527.jpg

残念ながらこのモデル、なんちゃって53系列客車である。ベースとなったモデルはUIC-Xであるのだが、REV表記や台枠に記されている「Gruppe 53」の記載を見るかぎり、またFlanschengrün塗装であること自体からして、折戸タイプのUIC-Xではない。
それは、致し方のないことである。当時(今でも)27cm客車には、このモデルしかなかった訳だし、塗装と表記を変えてしまえば、それっぽく見えないわけではないからだ。

しかし、同梱されているFS客車はUIC-X客車で、運用されていた時期は60年代になってからなのだから、このモデルのREV表記の50年代はUIC-Xより前世代の客車が組成されていたであろう。
そもそもこのセットは、50年代末のBR10形が牽引していた時代の「Riviera-Express」を設定した仕様であるはず。しかし、残念ながら「Riviera-Express」には欠かせないFS客車のモデルがメルクリンにはないわけであるから、仕方なくUIC-X客車を使ったと想像できる。そしてDBはSchürzenwagenなどの他、53系列客車は欠かせないのは理解出来る。
しかし、これとて鉄板客車ならあるが27cm客車の存在はない。かと言って60年代の設定にすればBR10形の牽引がなくなってしまうのであろう。よってこのセットの中身は苦肉の策と言えるのであろう。

前回のブログで調べた運用を見ると、必ずしも北側の終着駅はHamburgだけではなく、どうやら主たる駅はAmsterdamのようで、その他BruesselやDortmundもある。それらは全てBR10形とは無関係なので、数あるRiviera-Express列車の1つということである。故にBasel-Badから組成される客車も多いわけである。

b11528.jpg

さて、モデルであるがこのFlaschengrünに塗装された53系列2等区分室客車もどきのUIC-Xも悪くないと思う。真横から見ると違いと言えば、主に側面窓の幅が1000mm(UIC-Xは1200mm)であることと出入口ドアの形状が違うことが挙げられるが、気にしなければ気にならないとも言える。

b11529.jpg

中央のDBマークは鮮明でコントラストもあり印象は良い。

b11530.jpg

サボは「Riviera-Express」とBasel-Bad Bf. 発であることが印刷されている。「Riviera-Express」を調べると興味深い反面、車両については非常に複雑で運用については更に難しいので是非今後とも解明につとめたいが、本音を言えばBR10牽引の「Riviera-Express」の正しい車両での組成の実現をしたいので、282mmの53系列/DB客車やFSのTipo1959?客車などの製品化を望みたい...が、DB客車はともかくFS客車については他メーカーのモデルに頼るしかないのかも知れない。
nice!(0)  コメント(3)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 0

コメント 3

東西急行

Akira様、東西急行です。
今回御紹介頂きました車輌も含め、縮尺問わず塗装だけ似せた「タイプ車」即ちモドキ製品は向こうの伝統なのかとも思えます。
Fleischmannなど1/160でDBの54年式客車=等級不明をSNCFのEpⅢb~Ⅳ期二色塗装(とは言え窓枠が銀色など可成り変)で堂々と「SNCF客車」として売っておりました。モドキ製品の癖に台車のみ仏蘭西式である曲者です。
Riviera-Expressの終着駅が複数国に分かれていた点は、当時の長距離国際列車を考える上で示唆的です。
Arlberg-Orient-Express(nach FEK 1947=意味不明)など終着駅(客車群を編成より分離する駅)毎に寝台車+座席車(WLB+AB)が組み込まれた多層建てで、あたかも複数の列車が一個の名称の下に寄せ集められた観が有ります。
by 東西急行 (2009-09-12 19:25) 

Akira

こんにちは、東西急行さん。

確かにもどき(なんちゃって)モデルの多いのは確かですが、一方で私のように重箱の隅を突くような記事を書いたりするモノが少なからず出て来たせいか、あの?メルクリンでさえも最近では妙に実車に忠実さにこだわるモデルも増えて来ているのも事実です。私は細かな差異については目をつぶるようにしているのですが、窓の大きさやドア、貫通扉の形状など目立つモノについては、正確さを期して欲しいと考えています。
DBの53系列客車は両数も多いので早く出して欲しいですね〜。
by Akira (2009-09-13 17:55) 

東西急行

Akira様、東西急行です。
重箱の隅突きは私も日常的に行っております(苦笑)。
故に手許の車輌群は遂に二輛のSBB旧型電関を除き無くなってしまいました。Minitrixのワゴンリを受け入れられない真因も多分に此です。
メルクリンの過去製品は専らE-bay.deで見掛けますが、Fleischmannと並び電動鉄道模型の最古参らしく?例えタイプでも其処より出る引力が他社を圧倒している様です。

附記:序で乍ら向こうでは国内の様に無印の車体にドライデカール(写植級数の非常に小さいインレタ)で別々の車番を振ると言う趣向は絶無であると思います。
by 東西急行 (2009-09-13 20:29) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0