43969 DB B4üm-63 / Ep.III [Maerklin-Reisezugwagen]
ここ2日ばかり、日本の鉄道の話題だったので再び今年の新製品のD-Zug客車セット(43969)の客車紹介の続きをしてみたい。
今回は、6両セットのうち2両の同形式であるUIC-Xの2等区分室車であるB4üm-63について。この車両そのものは何度も当ブログで紹介している私の手元にも、またDB保有客車の中でも最多数の車両であろう。実車の世界では、60年代に製造されて以来、DBでもIR用客車として改造され、徐々にその車両数は減って来ているものの未だにIC運用で現役で働いている。動態保存向けとしてもオリジナルの緑色塗装もあり、オランダを初めとした近隣諸国でもそれぞれのコーポレートカラーに身を纏って活躍している。
[19 440 Wpt]
このD-Zugセットモデルは、そのUIC-X客車がデビュー間もない頃の仕様を製品化したものである。車両番号は「19 440 Wpt」である。この車両はB4ümg-63として1963年10月30日にBerlinにある*DWM社により製造された。InterRegio用には改造されず、最終的にはBm 234として1993年10月31日付けで廃車となっている。
RICラスターは、航送も含めて東西欧州諸国鉄道対応の4電源仕様となっている。
検査表記(REV)は、1963年3月21日となっている。(このあたりは実車資料とモデルに差異が出ている部分である)
[19 369Wpt]
セットのもう1両の2等区分室車であるB4ümg-63モデルである。実はこのモデルは集電シューと尾灯付きである。画像の側面は廊下側。
車両番号は「19 369Wpt」である。この車両はB4ümg-63として1963年にSalzgitterにある**LHB社により製造された。InterRegio用には改造されず、最終的にはBm 234として1995年7月31日付けで廃車となっている。
全てのセットのモデル同様、4電源式仕様である。
検査表記(REV)は、1963年4月18日となっている。
なお、このモデルについてはD 265のKurswagenの設定か、Basel SBBが始発駅ではなく、北イタリアのフランスとの国境の街Ventimiglia発となっている。南仏のニースやマルセイユ、リヨンなどを経由北上し、途中でドイツに入りD265に併結される設定と想像出来る。
6両セットの客車全てがBasel SBB - Hagenと思いきや、意外にもKurswagenモデルが同梱されているのが興味深く、このD 265に併結される列車についても調べたくなってきたのだが中々難しいと思う。わかっているのは1963年の列車運用ということと、D 265に関係する列車ということだけであるからである。このD 265が、せめて列車愛称を持っていれば資料も増えて来ることが予想されるが、残念ながらそれがなく難しい。しかし、それだけに調査を深く探ると面白いとは思う。ここでその組成表などがいつか示せればとは思うのだが...。
[追記]
Kurswagenについてドイツのファンフォーラムに質問を投げかけたところ、早速返答があったので報告したい。
このKurswagenは、VentimigliaからStrasbourg迄、RS列車?で運行され、Strasbourgからドイツに入り、D 338としてLudwigshafen / Rheinへ。そこでD 265に併結されるとのこと。
つまり、このセットの編成はLudwigshafen - Hagen間の運用を想定したものである。なお、03.10形牽引は非電化区間のKöln-Hagen間のみで、電化区間のKöln迄はE10形牽引とのこと。
* ) DWM: Deutsche Waggon- und Maschienenfabrik
** ) LHB: Linke-Hofmann-Busch GmbH
参考文献:B4üm-63; Bm 234, 501 / "Wagen" Das Archiv der deutschen Reisezug- und Güterwagen / GeraNova Zeitschriftverlag GmbH München
[EDIT] 2010-11-13 09:06
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