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Spielwarenmesse 2011 NEWS (3) / my world ICE [Maerklin-Triebwagen]

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本日2回目の記事。引き続き何枚かの新しい画像がメッセから届いたのだが、今回は新しい「my world」シリーズのICEについて触れてみたい。

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私自身は、現場に居る訳ではないので手に取って確認した訳ではないが、メルクリンもこの新しいシリーズに相当の力をいれているとのことである。残念ながらノミネートしたToy Awordの受賞には至らなかったが、このノミネートしたカテゴリが3歳から5歳というところに注目したい。

一般的な話として、鉄道模型は小学校低学年ぐらいから始めたいと思うのではないだろうか?日本ではこのセグメントにプラレールがあるのだが、私自身は小学校に入学する頃にはプラレールより鉄道模型が欲しくなり、休みの日には親にねだって鉄道模型を見るために百貨店などに連れて行って貰ったものである。当時はNゲージは一般的ではなく、日本型16番のフリーランス機関車と客車のスタートセットが売られていた一方でメルクリンのスタートセットもあり、私はこちらの方が断然興味があったのは、幼いながらもメルクリンに何かしら琴線に触れる部分があったからに違いなかろう。今は、当時の16番モデルよりも遥かにディテールの優れたNゲージモデルのスタートセットが子供達には人気であろう。

とは言うものの、小学校低学年以下の子供にNゲージが取扱いやすいかと言えば、それは疑問の残るところであるしレールに電気が流れる鉄道模型は幼少の子供には危険であるとも言える。また、現在の欧州でのいわゆる(BRIOなどの)年少者向け鉄道玩具からLGBやH0など鉄道模型への移行が比較的スムーズにできるのに対して、日本のそれはプラレールからNゲージという道筋しかないのはかねてから問題であったことは確かであろう。
その点今回の「my world」シリーズのICEはサイズも手頃でレールに電気を流す必要はなく、車両に電池を搭載し、専用のコントローラーから直接車両に無線制御させるしくみなので、電気による危険性は皆無である。よって子供に与える最初の鉄道玩具として、またプラレールなどから鉄道模型へのスムーズな移行を促すのに最適な製品と言えよう。

さて、上画像はmy worldのICE中間車である。連結は妻部分中央の貫通路のマグネットである。全長も極めて短く、子供の小さな手で掴むには丁度良い。

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中間車を寝かせてみたところ。車輪は樹脂製でフランジが深いのがわかる。まるでプラレールのようでもあるが、意外に良くデフォルメが出来ているように思う。

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「my world」シリーズのCレールとそれに合わせた電動ポイントや信号機のスイッチボックスなどの配線を示したもの。インフラは基本的にはアナログ制御である。しかし、メルクリンH0のシステムとは互換されるので、デジタル化もスムーズに行えるというところ。

これを見る限り、つくづくメルクリンはしっかりとしたインフラの上に成り立っているシステム鉄道模型であることが理解できる。「my world」シリーズも今はバッテリー駆動モデルはICEだけであるが、その他の機関車は、ファンクションこそ前照灯程度だが既にデジタル化されている。
残念なのは、バッテリー駆動のICE以外のモデルが今迄の廉価版ラインナップをそのまま持って来たことであろうか。折角なら今はもうないInterRegioなどよりV.Rotのシルバーリンゲ(27cm)や2階建て客車など実車が身近にあるモデルの方が受け入れられやすいと思うのだが...。まぁ、多くは望むまい。

この「my world」の切り口は、そのリーズナブルな価格も手伝って人気商品になることを期待したい。それは、子供達に鉄道模型の楽しさを理解してもらうことこそがメルクリンの未来につながる王道だからである。
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HUH

これは良いです。
自分でも欲しくなりそうですが、とりあえず甥っ子(予定)のプレゼントに確定です。
by HUH (2011-02-06 19:13) 

Akira

こんばんは、HUHさん。

そうですねぇ。もし息子が小さい頃これがあったら間違いなくこれにしましたね。なにより良いのは電気システムは違いながらも同じCレール上で一緒に遊ぶことが出来るのが新しい遊びのスタイルになります。
by Akira (2011-02-06 19:26) 

Bemo

Akira さん

この製品は、以前の Minex や Alpha に連なるものでしょうか。

プラレールと言えば、昨日、NHK のトップランナーで、"パラモデル"という、展示空間全体にプラレールのレールを繋げて行き、トミカのミニカーを配置していく、アートが紹介されていました。メルクリンにも、どこかで、カラーレールを見たことがあるような。

by Bemo (2011-02-06 22:23) 

Akira

こんばんは、Bemoさん。

my worldシリーズは、カテゴリからすれば、MinexやAlpha、またMaxiなどとも同じターゲットになると思います。内容的にはもちろん異なりますが...。それだけメルクリンを初め業界他社も試しているカテゴリなのだと思います。そして中々上手く定着しないカテゴリでもありますね。カラーレールは、以前Toyシリーズで出ましたね。
by Akira (2011-02-06 22:50) 

N

これを見ていると、HOサイズのBトレインに見えてきました。展開の仕方によっては面白くなるかもしれません。子供がエイッと持てるものを大人も欲しくなるって、あるような気がします。逆に、大人が欲しくなるようなものでないと、子供も夢中になれないような。模型とおもちゃの間という意味では、かつての鉄板製の客車などはいい線だったと思います。復刻がシリーズ化してきたのは私のような支持者が世界中にもいるということなのでしょう。
by N (2011-02-06 23:28) 

Akira

こんばんは、Nさん。

Bトレほど細かくディテールに拘っていないものの、おさえるべきツボは押さえているという感じでしょうか。鉄板客車もショーティながら印象はすこぶるよかったので大人からも支持されたのでしょう。復刻モデルは、ちょうど60~70年代モデルなので私達の世代には涙腺が緩むモデルですね。当時は買いたくても買えなかったモデルがこうして復刻されると...。
by Akira (2011-02-07 00:23) 

nissy

これはステキな商品ですねー!

まずはちょうどいい年齢の甥がいるので、
良きところでプレゼントしようかと思います。

鉄道模型への移行と言う意味では
完璧なシステムですね。

ただ、日本ではプラレールはかなりの競合ですねー
仮に甥にコレを買い与えても、
増設するレールすら近くに売っていない現状ですから。
メルクリンの一層の普及を願うばかりですね。




by nissy (2011-02-07 01:01) 

Akira

nissyさん、おはようございます。

日本でプラレールと対抗するのは、車両の種類にしてもレールの価格も入手性も勝ち目はありませんが、将来を見据えた時にはメルクリンのmy worldは、間違いなく正しい選択と言えるでしょうね。
お父さんがメルクリンを楽しんでいる方には、一緒に同じ線路で遊べるというのは、子供に取ってもお父さん(もちろんお母さまも)にとってもmy worldは大きなアドバンテージですね。
by Akira (2011-02-07 07:42) 

Atapi

 うちの息子(2歳)はこれを見て「ロマンスカーに似てるけど,ドイツの新幹線かなあ」と言っていました.ICEにしては車体が短いけれど,マークがドイツ,とのことです.
 ほしいかと聞くと,メルクリンのカタログを持ってきて,ICE3のページを開いて「こっちがいい」と.1歳のころから毎日寝る前にメルクリンのカタログを見ていたためか,,,,やはりプラレールにとどめておくべきでしょうか,,,車両がこれまでのHobbyModelより廉価にそろえられるようになるとよいですね.構造上,トリックスのレールでもよさそうですが,トリックスからも発表予定はあるのでしょうか?
by Atapi (2011-02-09 09:15) 

Akira

Atapiさん、おはようございます。

2歳にしては凄い洞察力ですねぇ。my worldシリーズも一応3歳からだとは思います。(おそらく、それ以下の場合は口に入れる恐れがあるため?)

廉価版H0モデルは、今迄と同じでパッケージが変わっただけと思います。ですから基本的には価格も変わらないかと。
あとmy worldのバッテリー駆動ICEは、確かに2線式でも走れるでしょうが、メルクリンH0への最初のステップとしての位置づけなので3線式レールになっているのだと思われます。TRIX H0のほうは低年齢向け商品がないでしょうし。
by Akira (2011-02-09 09:38) 

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