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42610 DB A4üe (Endwagen mit Aussichtsbereich) / Ep.IIIb [Maerklin-Reisezugwagen]

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前回の記事で紹介した"Blauer Enzian"セットのうち、今回は1等区分室展望車について記したい。
このモデルの特徴は、やはりその独特な展望室の形状であろう。実車がHWZの改造であるため、尾灯を始め、連結器がScharfenbergからスクリュー式に変更されたため、連結器部分の形状が大きく異なり、少なからずオリジナルの流麗な印象からは遠ざかっていると感じる部分である。

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側面から展望室を見ると、側面から妻面への窓形状など整理されている。

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展望室妻部正面と反対側である。展望車を眺めていると、やはり日本の旧国鉄20系寝台車を思い出さずにはいられない。鉄青色+白帯2本といい、やはり外観の造形や塗装を検討する上でこの車両の影響は少なからずあったことは容易に想像出来よう。20系客車の形状も私は好きではあるのだが...。
HWZモデル同様貫通路側には貫通路の再現はされていない。

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印刷はメルクリンの今日的な精細さが映える。車両番号は「10 405 Mü」である。

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DBマークは、Ep.IIIbのためDB-Keksと呼ばれる四角の丸い箱にDBの文字が納まったもの。このマークは、その後民営化されるまで続いた。画像左下に「Klimaanlage」(エアコン)と表記されていて空気口もあるところを見ると、この実車には当初からエアコンが装備されていたことが想像出来る。寝台車には早くからエアコンが装備されていたが、昼行列車用座席車のエアコンは62系列客車が初めてだと思っていたのでちょっと意外である。

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サボも独特である。「Blauer Enzian」の文字の左右に青りんどうの絵が描かれている。このようなサボは、定期運用列車のものとしては珍しい。やはり、東西ドイツに別れてハンブルクからミュンヘンへ直通する長距離列車自体が少なかったし、その中でもHWZ列車の車両を使用するのは別格であったことなのであろう。

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インテリアも中々良く出来ているように思う。これだけ窓が大きく、かつ室内照明が装備されているので人形を載せると、車両が活き活きとしてくるに違いない。
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コメント 5

klaviermusik-koba

これ、いいですねえ。とくに展望室というのは外から見える部分が多いですからやりがいもあるのでしょう。内装も最近はほかのメーカーも1色だけ、というのは少なくなってきたのでメルクリンとしてもうかうかしていられなくなってきたのでしょう。多くのメーカーが競ってすぐれたものを出してくれるのはありがたいです。
by klaviermusik-koba (2011-04-17 16:31) 

カゲノ

こんにちは。
Blauer Enzian=展望車という漠然とした知識しかなかったため「LiliputのBlauer Enzianと同じ車両を出したのか」と思っていたら展望車の形状が違ってたので、皆様のサイトで調べさせてもらったら別の車両だったのですね。
http://2008-deep-blue.tea-nifty.com/blog/2010/01/f-5556-blauer-e.html
元HWZの展望車の方がなめらかなおでこで優雅ですね(でも天井が低いのかも)。

by カゲノ (2011-04-18 00:52) 

Akira

おはようございます。そしてコメントありがとうございます。

> kobaさん
メルクリンの室内装備は、概ねあっさりとした仕上げですね。最近は凝ったインテリアを施したモデルも他社から出ていますが、そのあたりの判断は難しいかも知れません。電気機関車の運転台などは最近随分凝ったモールディングになってきましたから、傾向としては細かくなりつつあるのかも知れませんね。いずれにしても競争の中でどれだけ理念を失わずにユーザーの要望に応えてゆけるかでしょう。

>カゲノさん。
このあたりの歴史的背景は、私も全てを把握した訳ではありません。おそらくBlauer Enzian用には最低2編成必要だったと思います。HWZの客車編成がどれだけあったかは未確認ですが、1編成しか残っていなかったものと推察できます。よって、急遽SchuerzenwagenにあったKanzlerwagen編成から改造を施し、他のSchuerzenwagenや28系列客車と混成させて1編成が別に作られたのだと記憶しています。それがLiliputからリリースされていたBleuer Enzian編成だったのだと..。

やはり当初から固定編成で製造されたHWZの展望車は、今見ても優雅な曲線で構成された造形で美しいです。
by Akira (2011-04-18 08:49) 

深山苧環

私もやはり大好きな20系を連想してしまいます.
もっとも,20系は急行十和田しか乗ったことないのですが・・・

連結面が省略されているのは何故でしょうか?
固定編成で連結してしまえば見えない(敢えて見ない)部分ではありますが,ちょっと残念な気がします.

普段は食堂車や荷物車でアクセントを効かせた編成を好んで走らせているのですが,均整のとれた編成美というのも素晴らしいものですね.
by 深山苧環 (2011-04-18 22:24) 

Akira

こんばんは、深山苧環さん。

私も子供の頃から20系ブルトレで九州に旅行するのが夢でしたが、ついに願いは叶わず、後に山陰急行時代に旧ナロネ(A寝台)の座席車(ナハ)に乗車したのが最初で最後です。

連結面については残念ですが、やはり見えないから...ではないでしょうか。HWZ仕様もこれと同様でした。せめて貫通路部分だけでも表現されていたらと思います。
by Akira (2011-04-19 10:32) 

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