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48162 DB (DEGUSSA) Säuretopfwagen mit Bremserbühne(Insider-Jahreswagen 2012) / Ep.III [Maerklin-Guterwagen]

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昨年(2012年)のインサイダーモデルである緩急台付き液体タンク積載貨車(48162)が届いたので紹介したい。これは、当ブログでも2009年のメルクリンマガジン貨車(48509)で紹介したモデルと基本的には同形のモデルである。(48509はファンタジーモデルであるのに対して、インサイダーモデルは実在貨車を模型化したものである)

この貨車は、DB車籍であるがDEGUSSA社の私有貨車である。この会社を調べてみると、1873年から金銀精製を行っている企業らしい。(2006年からEvonik Degussa GmbHに社名変更)特に戦前ドイツの貨幣鋳造からこの企業は重要な役割を果たしていたようである。

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さて、このモデルの見どころは、壷状の12本のタンクを2列に積んだ姿であろうか。この独特の姿が魅力的である。

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真横から見ると立った小さなタンクが6本並んで見える姿も楽しい。車端部には緩急台があり、実際にDEGUSSAの私有貨車にあるかはわからないが、同様の貨車モデルでは緩急室が付いたタイプも存在している。

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車体表記は、現在の水準。精緻である。車体左の車体表記板の中央に車籍のあるDBとその番号。その下に反転した文字で所属駅「Bhf. Rheinfelden-Baden」が印刷されている。右側には車載貨物として「Wasserstoff-Superoxid」が表記されている。これは過酸化水素とのこと。(Berlinerさん、darkhorseさんフォローありがとうございます。)
表記版の左上には、2012年インサイダーモデルの証であるロゴが印刷されている。

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車体中央に記された注意表記は、車軸に対する重量バランスを保てるようタンクの内容量を平均化させる旨の指示である。

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両端の車体妻部は、緩急台側には中央に梯子、左右上部に尾灯ランタン取付け台座?がある。両側共「Vorsichtig rangieren」(入換作業に注意)の文字が印刷されている。

参考サイト:
Insider-Jahreswagen H0 2012. / メルクリンドイツサイト
http://www.maerklin.de/de/service/suche/details.html?page=&perpage=10&level1=2341&level2=2346&art_nr=48162&search=1&era=0&gaugechoice=0&groupchoice=0&subgroupchoice=0&catalogue=0&features=0&searchtext=&backlink=%2Fwww.maerklin.de%2Fde%2Fservice%2Fsuche%2Fproduktsuche.html

Evonik Degussa / Wikipedia (Deutsch)
http://de.wikipedia.org/wiki/Evonik_Degussa

[EDIT] 2013-01-15
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Berliner

"Wasserstoff-Superoxid"ですが、Langenscheidts Fachwörterbuch Technik u. angewandte Wissenschaften (Deutsch-Englisch)に載っていました。H2O2、英語でHydrogen peroxideですから過酸化水素で間違いありません。但しこの表現は、ugs(口語表現)だそうです。誤記ではなく正確にモデリングしたということでしょうか。その他の表記もドイツの生の表現! とてもいいドイツ語の教材ですね。
by Berliner (2013-01-14 22:01) 

darkhorse

Akiraさん,
英語版のカタログには”酸を運ぶ貨車”としか書かれておりませんでしたので,そうか酸を運ぶものかくらいしか考えておりませんでした.
Superoxideは超酸化物という物質です.つまり,O2-を含むスーパーオキシドアニオンを含む,Wasserstoffが水素であるなら,H+ですから2H++2O2-→H2O2+O2となるので過酸化水素の可能性が高いです.
by darkhorse (2013-01-14 22:22) 

Gut

この手のシブい貨車は貨車好きには目に毒ですね。
そのうち我が家でもEP3辺りの貨車を取り揃えてBR52に引かせてみたいです。
そしたらセピア色でパチリと(笑)
by Gut (2013-01-15 07:13) 

Akira

おはようございます。コメントをありがとうございます。

> Berlinerさん
フォローありがとうございます。メルクリンモデルから色々とドイツ語の表現を学ばせてもらっています。
表記の方は、ネットでは見つけることが出来なかったので印刷ミスかと思いましたが、どうやら正しかったようでホッとしています。(もっとも、口語表現を表記するのか?という疑問もありますが...)

> darkhorseさん
フォローありがとうございます。化学の知識がほとんど私には難しいですが、理解出来るとまたモデルの愛着も湧いて来ますね。

> Gutさん
この貨車は見た目にも個性的なので、できれば同じモデルをづらづら連結させてみたいのですが、中々思うようにはいきません。
by Akira (2013-01-15 10:02) 

Berliner

「口語」と言うと誤解を招きますね。何と言えば適当でしょうか。
正式な名称ではないが、それで通用しているってこと。(業界)常用語とでも言った方が良いかもしれませんね。
私は翻訳屋なのですが、取扱説明書の類いを翻訳すると、辞書には載っていないようなこの種の表現にもよく出くわします。
モデルになった実車にそう書いてあったのかと思うとさらにリアリティーを感じます。
by Berliner (2013-01-15 18:36) 

Akira

こんばんは、Berlinerさん。

「口語」ではなく、「常用語」なら理解しやすいです。メルクリンカタログの説明文も普通に翻訳したら、全く意味が通らないこともあります。
以前メルクリンカタログは日本語版もありまして、それは戦前ドイツに留学し、当時誰よりもドイツの鉄道に精通していた故篠原正暎氏が、彼の趣味でもあったメルクリンのカタログなどの翻訳もされていまして、今それを見ても、メルクリンや実際のドイツの鉄道を熟知されているからこそ出来る翻訳だということがわかります。もちろん辞書には出ていない単語が少なからずありますし..。
by Akira (2013-01-15 20:31) 

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