SSブログ

"Jumbo" Doppel-Speisewagen RhB WR 3816+3817 / Ep.IV [欧州鉄道]

jumbo-restaurant.jpg

以前、当ブログで「氷河急行に乗りたくて」という3つの記事を書いたのだが、その時には写真が見つからずアップ出来なかった。その写真とは、往路(Zermatt - St. Moritz)乗車した氷河急行に連結されていた(その長さから「Jumbo」と呼ばれている)2両連結の食堂車の室内を撮影したもの。
その写真が最近出て来たので、それについて記してみたい。

今や氷河急行は、専用のパノラマ客車と中央にある厨房/バー車からなる組成で、各座席にシートサービス(それも聞くところでは、ランチセットのような簡単なものらしい)を行う供食とのことで、昔ながらの食堂車で取ることの出来るコースメニューを惜しむ声もある。
折角のシートサービス(いわゆるプルマンタイプ)なのだから、昔のRheingold ExpressやCIWLのプルマンのような贅を尽くした料理とサービスを期待したいが、厨房に対する座席定員が大きく異なる氷河急行では、ランチセットを配膳されるのがヨシとなるのかもしれない。このあたりの事情は、私も未体験なのでご利用になった方がいらっしゃれば是非お聞きしたいと思う。

私が氷河急行に乗車した1991年には、まだ現在の氷河急行で使われている車両の1世代前のパノラマ客車すらなかった時代で、ごく普通のクロスシートの客車に氷河急行のサボが掲げられるのが「氷河急行」の唯一の証となる程度の列車である。それでも世界中からの観光客で7割ぐらいの座席は埋まっていただろうか。
風光明媚なFO路線を過ぎ、RhBとの結節点であるDiesentisで連結された客車のうちの2両がこの"Jumbo"食堂車であった。この2両で1ユニットを組む食堂車は、全長34mとヨーロッパで最長を誇り、60名の利用者が同時にコース料理を堪能出来るというコンセプトである。

カールスルーエの自宅から電話で氷河急行の座席予約をした時に尋ねられた食堂車の食事予約をしたので、ほどなく案内されて初めてこの食堂車がかの有名な車両と気づいたのである。
上画像を見れば理解出来ると思うが、2人のウエイターが料理を大皿から各座席テーブルにある皿に取り分けている。揺れる車内でこのような手間の掛かる、しかし見ていて楽しい動作をしながら前菜からメイン料理、そしてデザートまでのコース料理を堪能出来たのは良き思い出であり今はもう不可能なのかも知れない。ただ、食堂車そのものは、このJumbo食堂車も含めて戦前・戦後の車両が今でも多数在籍し、氷河急行以外の列車に組成されてRhB路線で運用されているようなので、そこではアラカルトで美味しいスイス料理が堪能できるようである。
ただ、このJumbo食堂車、氷河急行の運用から離れて活躍する場があるのだろうか..と、的外れかもしれないが、ちょっと心配である。

参考サイト:Rhaetische Bahn - Technische Daten Speisewagen
http://www.rail-info.ch/RhB/technik/WR.de.html

[EDIT] 2015-02-27
nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 0

コメント 2

klaviermusik-koba

akiraさんの乗車された1991年にはすでに強力な新型機関車で全編成をDisentisから押し上げられたのでしょう。1984年に私が経験したところでは、St.MoritzからDisentisまではフル編成でくる。ここで山越えのため、2列車に分割され、2両あった食堂車は1両づつそれぞれに振り分けられます。(おそらくはデッキ付きの旧型機では牽引力が不足するため)レストランで食事をしていた人の中には自分の荷物を別の列車においてきた、と慌てた人もいましたが、Andermattで再び合体されます。Disentisで列車を分割する入れ替え作業が複雑で面白いので、多くの観光客が喜んで見物していました。時間はかかるが、これもマニアでなくても面白い見もので、この風物詩ももうなくなったのでしょうか。私もこの入れ替え作業ではずいぶん写真を取りました。
by klaviermusik-koba (2013-08-04 09:33) 

Akira

kobaさん、おはようございます。

このJumbo食堂車は、往路のSt. Moritzへ行く時に利用したモノで、Diesentisから連結されました。(それが最も良い景色のAndermatt-Diesentis間で食事が取れなかったの残念でした)私が利用した列車では、Diesentis迄は食堂車なしの6〜8両程度だったでしょうか。Diesentisからは食堂車も含めて増結され、十数両編成になったように思います。復路では、戦前製の食堂車で、食事も丁度Diesentisからとなった記憶があり、食事も景色も大変満足しました。
by Akira (2013-08-04 09:41) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0