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NSU 1000 TT / 1:87 [欧州自動車模型]

 今回初めてH0スケール(1:87)のミニカーを紹介したい。このミニカーはドイツのBUSCH社製のもので、樹脂製である。BUSCH社はミニカーメーカーというよりどちらかと言えばストラクチャー関係のものが多く、有名なHerpa社やWiking社などミニカーや飛行機モデルに特化したメーカーではない。だから、ラインナップされているモデルはそう多くはなく、メジャーなクルマは先の2社に独占されている感がある。そのためか、他のちょっとマイナーなミニカーメーカーと共にスキマにあるプロトタイプを模型化する傾向にある。
 ここで感心するのは、ミニカーなどストラクチャーの一部となってるモデルを全て鉄道模型のスケールに合わせて鉄道模型以外のモデルメーカーが手掛けている点である。ある意味統一規格と分業体制というやり方は、合理的でそれぞれの得意分野に徹しているのでエンドユーザーにとってもありがたいシステムであるように思うし、裾野が広く奥が深くなるとも言える。

 さて、私はクルマには鉄道ほど知識がある訳ではないが、やはり幼少の頃から鉄道同様クルマも大好きで、要は単に動くモノ好きということ...。今回の画像にあるのは、現在のAudiの前身である4社のメーカーの1つNSU社の1000 TTである、「TT」と言えば、Audiがこの名前を冠したスポーツカーのモデルチェンジを先日発表した。私はまだ写真でしか見ていないが、確かに美しいフォルムであるが、どうもインパクトは先代に劣る気がする。先代は、今迄見たこともない..でもいかにもドイツが作り上げたフォルムというのが印象的だった。まぁ、実車をみないで批評するのもフェアではないのでこれぐらいにするが、NSUのTTは、まさにカッコはフツーのクルマである。スタイルは2ドアセダンであるし、フロントも精悍とはちょっと違う。

 しかし、リアを見ると小さなコンビネーションランプが左右3つづつ並んでいてタダモノではない装いを直感出来る。このクルマのもう1つ上にTTSというホットバージョンがあり、これはリアボンネット(これはリアエンジン/リアドライブ)が少し持ち上げられて開けてありエアインテークになっている。おそらくライバルにはBMW 2002 Tiiや2002 Turboなんてのがあったのだろう。NSUという会社には、特に詳しく知らないが、ドイツの鬼才ヴァンケル氏の発明したロータリーエンジンを積んだものもあったと聞く。(ドイツ語でロータリーエンジンのことをWankelmotorと言う)私がドイツで留学していた時も、かの有名なデザイナーで私の指導もしてくれたMichael Conrad氏もNSUのロータリーエンジンを積んだRo80で大学に来ていた。Ro80は、今でも古さを感じさせない普遍的な美しさを感じる。当時、メルセデスは縦眼のミドルクラスがデビューしたてで、BMWは、1500や2000であったのだから、その先進的なデザインは疑う余地もない。その証拠に今のAudiのセダンのサイドシルエットは、まさにRo80の流れを汲んでいることからも分かる。例えそのRo80がNSU社の名前を消し去ってしまう原因であったにしてもである。
NSU社なき今は、ロータリーエンジンを市販しているメーカーはドイツにはなく、御存じの通りマツダだけである。

 だいぶ話が逸れてしまったが、実はこのモデルを私が何時何処で手に入れたのか記憶にない。おそらく今年2月のドイツへ行った時、どこかで見つけて買ったのだと思うが、それをしまい込んでいて、最近片付けをしていて偶然見つけた。私は基本的にEp.III時代からIV時代を集めているので、丁度良かったと思う。鉄道模型も最近Ep.IIIが良くリリースされる時代になってきているので、そのレイアウトに似合う同時代のH0サイズのクルマをもっと出してもらえれば嬉しい。
 実車の世界では、AudiからセダンタイプのTTとTTSなんて出たら....とも思ってしまうのである。

参考サイト:
BUSCH社 http://www.busch-model.com/


タグ:NSU Ep.III Busch
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BOAC VC10

自分の車を斜め後ろから見るのが好きなのですが、
弧を描くような6ライトウィンドーにRo80の血筋を感じられるのが「Limousine」の特権ですね。
(でもB6型A4はAvantの方がデザイン的にまとまっていると思います)
更にご先祖様ですが、こんな渋い車種のモデルが出てしまうところ、「西ドイツ」も「昭和ブーム」なのかもしれません。

うちのB5型A4も、神戸から転属してきて早1年、
クルマ不感症で、他に欲しい手頃なサイズの車も無いので、あと何年乗れるかな・・・・って所です。
免許取得14年目にして2台目、初めて自分で選んだ車が中古輸入車だったので、
運転やメンテナンス等、ナーバスになる事も多いですが、
「♪The talk,The sex,Somebody to turust,The Audi TT~♪」
(Steely Dan「Things i miss the most」)
なんて口ずさみながら、にんまりさせられてしまう車です。

ところで、CG誌別冊「Aからのアウディ」、B5・B6型A4の長期レポートも載ってて、良かったですよ。

B5型A4の女性的むっちり感が103っぽいと、以前どこかで書き込みましたが、
B6型A4のクールなマッシブさは、120あたりの雰囲気でしょうか?
by BOAC VC10 (2006-09-17 23:07) 

Akira

続けてのコメントをありがとうございます。
我が家のAudiは、テールライトの電球が1ヶ切れたぐらいで非常に安定しています。年式の割に距離が伸びていないので勿体無い気がするのですが、私のことだから長く付き合うと思います。私自身Audiは80の時代から大好きでいつかは..と思っていましたが、大学時代から80が好きで私より一足(二足)先に手にした同級生から縁あって今のクルマを譲り受けました。
ドイツ時代もAudiが欲しかったものの、Golf Wagonが精一杯でしたが、あのクルマもとても良く、手放す時は惜しい気がしています。(未だに4駆マニュアルのGolf Wagonなんてそうはありません)
ドイツ時代にレンタカーで90を借りた時、初めてアウトバーンで200Km/hオーバーを体験しましたが..恐かったです。追い抜くクルマが対向車のすれ違いのようでした。今はとても真似出来ない...。

さて、むっちりさで言えば、80の方がより103に近く...というよりVT11.5か?V200.0か?A4になるとより筋肉質っぽい張りを感じます。昨日アウトウニオン時代のレーシングカーを見ていたのですが、今のAudi Designに通じる処があり、Auto UnionとNSUの両方のDNAを受け継いだAudiはまだまだ楽しみなクルマのデザインが期待できそうな予感がしました。
by Akira (2006-09-18 10:36) 

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