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秋の新製品 2006 [Maerklin-Allgemein]

 昨日、ドイツから秋の新製品パンフレットが届いた。ドイツ・メルクリンのウエブサイトでは8月下旬から公開されているので内容は理解しているが、やはり紙媒体は良い。何故なら、特に今回のパンフレットの場合、数ある新製品のなかでも何を勧めたいのかが良く理解出来るからである。そしてそれはメルクリンの販売戦略の意図をも理解できるからだ。今回の新製品は表紙にもある旧塗装の290形(Ep.IV)がメインというとは容易に理解出来るが、6/7ページの見開きを全て使って、再発売される60760デジタルデコーダーセットと、よりリーズナブルになったポイントデジタル電動化セットを紹介しているのは驚いた。しかも60760はアナログの89形機関車(3000)を使って取り外しから取り付け迄のデジタル改造を写真で示している。このブログでも、前に「Systemsへの道のり」というタイトルでデジタル化へのススメを書いたが、メルクリンでも同じように、中々デジタル化へ移行できないアナログユーザーへのアプローチがあるということは、危機感もあるのであろう。
 裏表紙には何故か次回のMHI製品であるスタートセット、しかも81形機関車と入換え用ディーゼル機関車、更には8両もの貨車がついたものをリリース予告している。説明文がないので詳細は不明だが、これは次回のMHIパンフレットまでのお楽しみと言うところだろう。MHI商品としてのスタートセットは今回が初めてであるし、何故スタートセットがMHI商品なのだろうという気がするが、ドイツの販売店からも魅力的で安価なスタートセットが求められているという現れなのだと思う。
 他には昨年に続いてトーマスシリーズが再びリリースされ、今年は更にPercyも登場し、ドイツでもトーマス人気はあることが伺える。残念なのは、スーパーマンリターンズモデル同様、ライセンスの関係上、日本には正式に輸入されないことである。また、最近増えて来た番号違いの同形貨車などファンの心をくすぐるモデルの発表も増え、ようやくメルクリンもあるべき姿を見つけ始めたと感じている。

 そんな中、ウエブ版の経済ニュースでメルクリンが半期決算で黒字計上を果たしたことが伝えられた。

http://de.biz.yahoo.com/19092006/12/maerklin-umsatzplus.html

 先日のオーナーチェンジの時には、日本では少ない情報の中で誤解を招く報道もあったと思うが、メルクリンの改革は、ようやく実を結びつつあるのかなと感じている。しかし、欧州の模型業界の厳しさは少子高齢化が進む中で、予断はゆるさない。ここで気を引き締めてさらなる改革..つまり魅力的な製品を適正な価格で販売してもらう姿勢を崩さずに今後も歩んでもらいたい。

 と、ここまで書いてその一方で残念なニュースも飛び込んで来た。ニュルンベルクの模型メーカーの老舗の一つ、LGB社が支払い不能になったという。

http://www.nz-online.de/artikel.asp?art=548419&kat=6

 詳しい経緯は分からないが、長い歴史を誇り、魅力的な製品群で世界中にファンを持つメーカーのことだけに残念でならない。何とかこのメーカーを再生させ製品供給が続くことを願っている。

 まさに今日は、模型業界の明と暗が一緒に来た様な感じである。

参考サイト:
ドイツ・メルクリン/秋の新製品
http://www.maerklin.de/produkte/pdb/index.php?anzeigen_y=1&show=list&katalog=635&sCountryCode=de


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