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3048 DB 01 097 / Ep.III [Maerklin-Lok]

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昨日、私の良く見るメルクリンファンの掲示板で、ドイツの鉄道やメルクリンに欠かせない存在であった故篠原正瑛氏についての書き込みを読む機会に恵まれました。彼は第二次大戦前からドイツに滞在し、戦後も東西ドイツと深い関わりを持ったドイツ哲学者で、かつドイツの鉄道とメルクリンをこよなく愛した方です。特に彼の執筆したドイツ制式機関車に関する本は、すでに絶版となってはいるのですが、未だにこれを超える日本語の本はないと断言出来るほどの素晴らしい内容を持った本です。そして彼は、1970年代に彼の肉親が経営する喫茶店「01」を東京駅近くの宝町に構え、ドイツの鉄道とメルクリンのためのクラブを作り、ここへ集まる方々は皆当時少なかったドイツの鉄道事情を吸収していたに違いないはずです。

さて、彼の話と今日のアナログの01形の関係ですが、彼は実際の01形もメルクリンの01形も格別な感情を抱く程のモノだったと彼の執筆から窺われます。例の喫茶店の名前も「01」であったし、そこには実際の01形動輪とメルクリンの01形モデルが鎮座していたことからもわかります。(現在01の動輪は大宮の鉄博のエントランスアプローチに展示されています。)

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当時の私は、まだ小中学生でメルクリンは好きでしたが、それほど沢山は持っていませんでしたし、クラブと喫茶室01も知ってはいましたたが、とても仲間に入れてもらう様な勇気も年齢でもありませんでした。

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E03 002(3053)を紹介した時にも書きましたが、ドイツへ渡った時、どうにかして01とE03を手に入れたいと心に抱いていた私は、留学中住んでいたKarlsruhe郊外で中古模型市を開催することを趣味誌で知りました。当時はネットオークションなどなかったので、Börseと呼ばれる中古市は唯一に等しい昔のモデルに出会えるチャンスでした。それも模型雑誌の全面広告に出ているような年に1回だけの大きな中古市だったので、会場に到着するとその巨大さに驚いた。とにかく業者の数もモデルの数もべらぼうに多くて、目的を持たないと眺めるだけでお腹が一杯になりそうでした。私はお目当ての2つを探しましたが、良い条件のモデルは中々見つからずようやく01形1台を見つけ購入できました。価格は、状態が良い割にDM200,-(1万3千円程度)だったので満足して帰宅しました。当時E03もあったと思うのですが、その時は01形を手にしただけで満足感が一杯で、それで充分でもありました。しかし、帰り際近くにいた見知らぬオヤジに「今日は何をゲットした?」と聞かれ、満足そうに「この01だョ。」と言ったものの、彼はもっと古〜いクロコダイルをゲットしていて、少し凹んだのを憶えています。私のゲットした01は価格と状態を優先したので、年式の浅いモデルでした。

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この01形は、御存じの通りアナログ時代はメルクリンのモデルを代表する機関車でした。当時のメルクリンファンは誰もが憧れた1台だと思います。その01形も中古市かネットオークションで探さなければならない訳ですが、今年ようやく...と言うかついに新製品として登場します。私も2月のメッセで触ってみましたが、マスターモデルなので軽かった以外は実に良く出来ていた。純粋に欲しい!と思いました。初回リリースは来月のようですが、今から待ち遠しいです。届いたらここでもすぐに報告すると思います。

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▲ 所属表記はBD Nürnberg(ニュルンベルク連邦鉄道局)、Bw Nürnberg Hbf(ニュルンベルグ中央駅機関区)と読めます。

キャブの表記です。既に年代物なので多くは望みませんが、当時のレベルとしては精細な方ではないかと思います。

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[モデルについて]
3048モデルは、1952年発売のF800モデルにルーツを持ちます。3048モデルは1960年からリリースされ始めたのですが、改良を重ねて1969年から1972年までリリースされた最後のグループに属しているようです。(同じ仕様でキットとしては1973年から1980年までリリースされています)

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▲ モーターはLFCMです。モーター回転子抑えはダイキャスト製です。

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▲ 逆転機リレーです。

さて、中古市では自分自身は極めて満足したのですが、その後が大変なことに。実はその中古市、鉄道模型だけでなく、ぬいぐるみもあったのです。妻は、私の模型などこれっぽっちも興味がない代わりに、Steiffのぬいぐるみには眼がない。模型で散々付き合わせたので、私も彼女に付き合ったのだが、彼女の眼をつけたSteiffはなんと...これは、明日にでも書こうと思います。

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久しぶりにこのモデルを出したので、鉄板客車を牽かせてみました。
重量のあるボディ、ごついけど頑丈なボディとシャシー、メルクリンの看板モデルの1つだけのことはあります。(炭水車のみ樹脂ボディです。)

[EDIT] 2020-08-26


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HUH

こちらへのコメントは初めてです。宜しくお願いします。

篠原氏の「全盛時代のドイツ蒸気機関車」は私は見せてもらったことがありま
すが、その素晴らしさには溜息が出るばかりでした。篠原氏じはやはり我々の
ようなドイツ鉄道ファンの先駆者、いや神様のような存在かもしれませんね。

溜息ものといえば、01のモデルも素晴らしいです。この格好良さを残しつつ、いか
に魅力的な新製品がリリースされるか、来月が楽しみです。しかし、こういうモ
デルを見させられると、今回の渡独で蒸気機関車を全く見なかったことが惜しく
なります。ドレスデンでは交通博物館の前は通ったのですがツィンガー宮殿に
寄って列車に乗る時間を考えると入ることは出来ず、、、、

01到着の報を楽しみにしています。
by HUH (2006-09-23 19:15) 

Akira

HUHさん、コメントありがとうございます。
ドイツ旅行存分に楽しまれたようで良かったですね。篠原氏については、もう話すことはないですが、彼の存在は今でも私達ドイツの鉄道好きには大きな存在なのだと思います。個人的には、彼と直接の面識を持てなかったのは残念でした。
01モデルは、久しぶりに出してみて撮影したのですが、良い意味でのごつさを感じました。今のモデルは実車に忠実なのでもっとスリムですが、この如何にも重くて頑丈ということをボディ全体で視覚的に表現しているというか、そのあたりが、別の意味で魅力的です。この01もデジタル化したいとは思っていますが、もしデジタル化すると走りと視覚的イメージとに大きなギャップができるのではないかと変な心配もしています。まぁ、経済的な事情で当分デジタル化されることはないでしょうが...。
ドレスデンには、私も行ったのですが、当時は東独時代で交通博物館の存在自体を知らず後で悔しい思いをしました。ここにはメルクリンの3000のオリジナルBR089.0がいます。是非見てみたいです。
by Akira (2006-09-23 22:31) 

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