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43820 DB BD4nf-59 / Ep.III [Maerklin-Reisezugwagen]

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ようやく..と言っても良いと思う。Silberlingeの荷物室付き2等制御客車(43820)が今日手元に届いた。このモデルは昨年の新製品として告知され、他の2等客車1/2等合造客車は、昨年末リリースされたものの、この制御客車のみは中々リリースされなかったのである。このタイプの制御客車は24cmの鉄板客車時代にリリースされていたのだが、幼かった当時の私は、やはりTEEなど長距離客車の方に眼がゆき、このモデルは気になりつつも買うことのなかったモデルである。当時の私はプッシュプル列車も知らなかったように思う。
そこで今回は、リリース迄1年半も待ったこのSilberlingeの制御客車について紹介したい。

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この制御客車は、いわゆる機関車牽引の列車のプッシュプルトレイン用に設計された客車で、牽引機関車は電気機関車やディーゼル機関車はもちろん、Ep.III当時まだ普通に走っていた蒸気機関車をもプッシュプル列車の牽引機関車として、その設備を備えたものも登場している。それらは主に戦後活躍した23形や戦前からの38形(P8)にバスタブテンダーとヴィッテデフを付けた機関車など数種類がプッシュプル列車に対応した設備を備え、主に蒸気機関車が最後迄活躍した北ドイツを中心に数両のSilberlingeを押す光景がみられたのである。

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プッシュプルというからには、もちろん動力車を制御する機関士は、制御客車が先頭の時は、この車両に乗務していたということであろう。ただ、蒸気機関車故に少なくとも機関助手(つまり缶焚き員)は石炭を焼べるなどの仕事のために機関車に乗務が必要であったことは間違いない。(それとも機関士も機関車に乗務していたかも?つまり3名体制)
世界広しと言えども蒸気機関車でプッシュプル運転をした国はドイツだけであったかも知れない。それだけ、おそらく蒸気機関車の遠方からの制御は難しいとも思えるのである。

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さて、このモデルはもちろん進行方向にあわせて前照灯3灯と尾灯2灯が点灯する。共にLEDで、前照灯は暖色系白色となっていて、電球色に近い色合いである。前照灯/尾灯の切り替えは、メルクリンの伝統である車輪の進行方向に機械的に連動するセンサーによるもの。動力を持たない客車はこれは最も安定しているものと思う。(画像は上が前照灯、下が尾灯点灯時)

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車体各部のディテールや印刷は、本当に素晴らしい。特に表記の印刷については、肉眼で全く解読不明な文字もルーペで拡大すると滲みのない鮮明な文字を確認できる。

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台車はMinden-Deutz Leichtである。この台車も程よい出来である。

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制御台部分を外から見ると中々凝ったモールディングがなされている。是非運転(機関)士のフィギュアを載せたい部分である。

バスタブテンダーの38形を持たない私は、早く23形を手に入れてプッシュプルで、このSilberlingeの編成を走らせたいものである。
以下Drehscheibeフォーラムに出ている画像のような....。

http://www.drehscheibe-foren.de/foren/read.php?17,4147309,4147309#msg-4147309

参考サイト:Steuerwagen. / メルクリンドイツサイト
http://www.maerklin.de/de/service/suche/details.html?page=&perpage=10&level1=2341&level2=2346&art_nr=43820&search=1&era=0&gaugechoice=0&groupchoice=0&subgroupchoice=0&catalogue=0&features=0&searchtext=&backlink=%2Fwww.maerklin.de%2Fde%2Fservice%2Fsuche%2Fproduktsuche.html
タグ:n-Wagen DB Ep.III
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Tago-Lily

Akira 様、こんにちは。

いつも詳細な製品紹介等貴重な情報をありがとうございます。
流石、Märklin。なかなか良い出来ですね。

客車は長さが足りずこれまでROCOを採用していましたが、
最近は282mmにも慣れ気にならなくなってきました。

Insiderモデルの23と客車のセット位からと割り切っていましたがすでに数輌がコレクションに集まっています。

テ-ル点灯時が少々気になりますが、早く入手してみたいと思います。
by Tago-Lily (2009-09-27 17:55) 

Akira

こんにちは、Tago-Lilyさん。

282mmになってから特に外観のディテールは格段に向上しています。今回の制御客車モデルの尾灯は、撮影の影響で光漏れが見えていますが、実際はこれほど漏れているようには見えません。是非手元に置いてご確認ください。
by Akira (2009-09-27 18:30) 

東西急行

Akira様、東西急行です。
今回御紹介の車輌”Silberlinge”は何時見ても色褪せない名作車です。
客車の側に運転台を装備し、機関車を遠隔制御する運行形式は行き止まり線が自明の向こうらしいものと存じます。
蒸気機関車では流石に完全な遠隔には無理だったにせよ、曲がりなりにもやってしまう辺りにドイツの独自性を感じます。雰囲気としては制御客車側が海軍艦艇の艦橋(機関制御盤=エンジンテレモーター)、蒸気機関車側が機関室(機関管制室と動力)と言えましょうか。どのような号令が飛び交っていたのか興味津々です。
by 東西急行 (2009-09-27 22:29) 

Akira

東西急行さん、こんばんは。

おそらく、仰るように無線か何かを使いながら制御客車から機関士に号令をかけて走らせたのかもしれませんね。
プッシュプル列車は、機関車付け替えの時間の節約など、行き止まり駅の少なくないドイツの鉄道事情があってのことだと思います。今では、IC/EC列車も大抵は制御客車付きで、機関車に押されながら200Km/hで快走する姿は、やはり当時のプッシュプル運転がその元になっているのでしょう。
by Akira (2009-09-27 23:39) 

hioka

Akiraさん、こんにちは

蒸気機関車を制御する事ができる制御客車とは非常に魅力的ですね。どうやって制御していたのか、このモデルの最後には色々な計器類が見て取れますし、給炭以外、機関士が制御していたのだろうかと思うと当時のドイツの技術力がすばらしく思えます。

我が家には1両もない”Silberlinge”フルスケールとなると我が家のお座敷レイアウトに何両入るのだろうと思ったりします。

いつか手にしてみたいものです♪
by hioka (2009-09-28 13:59) 

Akira

こんにちは、hiokaさん。

残念ながら今は無くなって久しい蒸気機関車牽引のプッシュプル列車ですが、私もどうやって客車から制御させたのか知りたいところです。
メルクリンのSilberlingeは、まだ?フルスケールにはなっていませんが、24cmや27cm時代から見ると格段の進歩です。(ちょっと精巧すぎて実車より精度が高いのではと思うくらい)
で、このSilberlingeは、当初から幹線以外のローカル線にも運用されていますから、貨車と混成されたり機関車+1両だけなんて編成もあったりします。通常は機関車+3両程度ではないでしょうか?
by Akira (2009-09-28 15:59) 

ベモラー

Akiraさん、こんばんは。
当社にも1両、TRIXバージョンですがこのSteuerwagenが入線しました。
今のところフライシュマンの38型+シルバリンゲとともに走っております。
当社社長(=私)の「妄想w」によりますと、「夜を徹して夜行急行をけん引
してきた38型重連のうちの1両が、終着駅到着後分割され、シルバーリン
ゲ使用のペンデルツークとして朝の支線の通勤列車数往復に充当され、昼
過ぎの急行をけん引して戻っていく」ということになっております(木亥火暴)
by ベモラー (2009-10-02 23:00) 

Akira

こんばんは、ベモラーさん。

中々タイトな仕事をする38形ですね。我が家にも1両38形がおりますが、プッシュプル未対応のアナログモデルなので遊べません...(-_-)早く23形来ないかな〜。
by Akira (2009-10-03 00:18) 

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