DampfSpektakel 2010 (3)

ドイツの蒸気機関車の祭典「DampfSpektakel 2010」の３回目である。今回はBR58を紹介してみたい。58形機関車はプロイセンのG12形がその元である。貨物専用機関車であることから、1'E h3の軸配置であるが、現在は動態保存機として旅客列車の牽引も行っている。I氏が撮影したこの時も同様である事が画像からも伺える。
画像の機関車は311号機で、UEF（Ulmer Eisenbahn Freunde）の所有する機関車としてKarlsruheの郊外Etllingenがこの機関車の基地となっている。シーズンの休日には数両の客車を従えてEttlingenとBad Herrenalbを走ることもしばしばである。



さて、この機関車であるが、今年の１番ゲージのインサイダーモデルになっている。数年前から１番ゲージで飛躍的に有名になったのがKM-1であるが、このメーカーのモデルのウリは、シリンダの動きとシンクロする実感溢れる発煙システムであろう。このモデルが煙を出しながら走る姿を目の前にすると、誰もがその虜になる。そんな魅力的なシステムになるかどうかはまだわからないのだが、メルクリンの１番ゲージの58形も新製品パンフレットの商品説明を読むと、それが現実のものとなることを示唆する文章が記されているのである。

鉄道模型は、その姿が静止している魅力も楽しめるが、レールの上を走らせ「走る姿」を楽しむのが大きな魅力である。メルクリンの場合、60年代から蒸気機関車には発煙ギミックが備わっており、より実感的な動きを楽しむことが出来ており、その姿勢は、昨今のデジタル化でサウンドや照明など次々と実機さながらのリアルさを追求している。今回の発煙システムが装備されれば、その進化は更に進むことと思う。特に蒸気機関車の場合、機械でありながら生きているような感覚を実車から受ける。それは各種の機械音や蒸気音であったり、また煙突やシリンダーから漏れる排気や蒸気であったりするのである。これは巨大でプリミティヴな機械であればこそのことで、その魅力は今でも多くのファンを引き寄せる力を持っているのである。

今回のギミックはKM-1モデルの後追いと言われても致し方ないが、メルクリンが参入する事で、更に技術が洗練されることを願うものである。そしていつかはH0にこのシステムが搭載される事を夢見つつ．．．である。これもおそらくロコの後塵を拝するとは思うのだが．．．。

Special Thanks: k.iさん

参考文献：全盛時代の蒸気機関車 / 篠原正暎 誠文堂新光社
参考サイト：BR 58 311 / DampfSpektakle 2010
http://www.dampfspektakel.info/fahrzeuge/gueterzuglok-58-311/

Dampflokomotive mit Schlepptender. / メルクリン・ドイツサイト
http://www.maerklin.de/de/service/suche/details.html?page=&perpage=10&level1=2341&level2=2346&art_nr=55581&search=1&era=0&gaugechoice=4&groupchoice=0&subgroupchoice=0&catalogue=1020&features=0&searchtext=BR+58&backlink=%2Fwww.maerklin.de%2Fde%2Fservice%2Fsuche%2Fproduktsuche.html

タグ：BR58 Ep.VI UEF Dampflok

コメント 5

Akira さん

　メルクリンも発煙システムを採用するとは。

　KM/1 だと思いますが、iPhone で動作する TouchCab のデモ画面に出てきます。

　明日は、予約したiPad を取りに行きますが、TouchCab または Tower が対応するといいのですが。

by Bemo (2010-05-28 23:10) 

＞これもおそらくロコの後塵を排するとは思うのだが．．．。
　　　　　　　　　　　　　 ￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　 「後塵を拝する」ですよ。
by XYZ (2010-05-29 04:23) 

おはようございます。

> Bemoさん
１番ゲージの58形モデルは、メッセの時もまだデモ運転などはされていませんでしたし、開発途中だと思いますがKM-1があれほどのインパクトのある発煙を実現しているので、後発となるメルクリンモデルには期待が膨らみますね。

iPad導入おめでとうございます。iPhone/iPod TouchとはTouchCabのアプリケーションが同一なのかはわかりませんが、iPadで操作出来ればちょっと面白いですね。ちょうどCSと同じぐらいの大きさ？

> XYZさん
Spielkisteへようこそ。
ご指摘ありがとうございます。
使い慣れない文章を書くと、私の稚拙な一面がすぐバレてしまいますね。
by Akira (2010-05-29 09:14) 

Akira さん

　iPad の第一印象は、やはり”大きなiPhone”です。iPhone と違って、アプリが基本的なものだけ。

iPad はCS1と横のサイズは同じ、縦は２センチほど長いです。

メルクリンＴＶは Flash なのでみることはできません。

TouchCabは、まだ、iPad に対応しておらず、iPad ではiPhone版が大きく表示されます。


by Bemo (2010-05-30 09:37) 

Bemoさん、おはようございます。

ご返答ありがとうございます。
サイズはほぼCS1の画面と同じなのですね。Flashを見れないのは、AdobeとAppleの問題のようなので、いずれどうにかなる気がします。
TouchCabのアプリそのものは対応されていないとはいえ、同じ画面が大きく表示されるのですね。（機能はしない？）
iPadがこれだけ大きく宣伝されると、遠くない将来にiPad用アプリの開発もあるのかな？なんて気がしてきます。
by Akira (2010-05-30 10:36)