T33018 DB Dm 902.0 / Ep.IV [Maerklin-Reisezugwagen]
▲ 手ブレーキ(HbrE)側
▲ 非手ブレーキ(NHbrE)側
TRIX EXPRESSの急行列車セット(T33018)最後の1両の荷物車(Dm 902)を紹介します。
このモデルは、窓が少ない荷物車のため、暗いイメージは一番でしょう。タルキスカラーとは全く違う車両に見えてしまいます。
上画像は手ブレーキ側の車端部側面です。台車はMD形で他の27cmモデルと同じです。出入口扉窓下に表記が見えます。この表記は、このモデルが初めてかも知れません。
その表記の内容は小さくて読めないので、撮影して拡大したのが上画像です。しかし、残念ながら当時の印刷技術ではこれが限界だったようで、文字らしき形状は把握できるものの潰れているので解読はできません。
このセットの他の車両にも記されている「Hier Handbremse」(手ブレーキ側)表記は、荷物車モデルにも印刷されています。
DB表記とUIC番号、その下に形式番号である「Dm 902.0」が記されています。印刷精度は良好です。
このモデルの実車である「51 80 92-40 064-8」は、1960年8月15日にBerlinのDWM(Deutsche Waggon- und Maschinenbau GmbH)にて「106 085」として落成。2001年1月24日に廃車されているとのことです。
RICラスターには、140Km/h迄の最高速度許可、航送許可、20カ国の鉄道入線許可が印刷されています。多電源仕様となっています。
REV表記は、1984年5月23日と記されています。
上画像は妻部正面と、斜めから撮ったものです。荷物車の特徴である貫通扉がシャッターになっています。実車では、連結時にシャッターを上にロールすると貫通扉のない通路となります。
27cmモデルの荷物車の特徴は側面片側2カ所(計4カ所)のロール式扉が開閉することです。停止時にシャッターを開けて荷物の出し入れをしているシーンに使えるなど、28,2cmモデルでも残して欲しかった機能です。
同じ27cmの「Düm 902」荷物車モデル(4093)との比較です。画像奥の4093の屋根の色がシルバーであることが大きな違いですが、軽快感は屋根の色の明るさだけでその違いがはっきりと出ます。出入口扉の表記がないのは、印刷技術の問題からかも知れません。
これでT33018セット4両の客車全てを紹介しました。メルクリンと仕様が被っているようで、実は隙間な仕様のモデルであったことが今回の紹介でわかってきました。国際D-Zugは、1980年代にはまだ沢山走っていました。それら列車の編成表を見つけ、またモデルで再現するのは大変な作業でもありますが、もしそれが出来た時は興味深い列車が再現できそうです。特に超長距離列車とも言えるドイツのドルトムントとギリシャのアテネを結んでいたD-Zug "Hallas-Express"などの画像を見ると、寝台車などの他に、このChromoxidgrün一色のDBの2等座席車が組成されているのを確認できます。線路を見ると世界のどこまでも繋がっていると感じた記憶が蘇ってくるようです。
参考文献:Pw4üm-60; Dm(s) 902 / "WAGEN" Das Archiv der Deutschen Reisezug- und Güterwagen / GeraNova Verlag
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