43237 DSG 1180 WR4ü(e)-39 / Ep.IIIb [Maerklin-Reisezugwagen]
▲ DSG 1180の厨房側
▲ 厨房部廊下側
再びF-Zug "Rheingold"セット(43237)のモデルから、今回は食堂車を紹介したい。
この食堂車は、ご存知Schürzenwagen(Gruppe 39)のWR4ü(e)-39である。このモデルの実車が運用されていた1957年当時、必ずしもこの食堂車がF9/10 "Rheingold"に運用されていたとは限らないであろうが、メルクリンのセットでは編成美を考えてか、当然のようにこの美しい食堂車が同梱されている。私のようにSchürzenwagenを片っ端からゲットしていると、たまにはGruppe 28や35などの食堂車を連結させてみたくもなる。逆にUIC-X客車編成にこのSchürzenwagen食堂車が連結されていたりするのを見ると、中々ツウな編成と思ってしまうのは、かなりハマり込んでいる証拠であろう。最も私自身は、鉄青色のF-Zug編成には、CIWLの食堂車が連結されている姿が一番ワクワクするのであるが...。
余談はさておき、この実車DSG1180は1939年にLHB(Linke-Hoffmann-Busch)社で落成。Ep.IV時代はPurourrot色に再塗装され、1978年に廃車となる。この1970年代終わり頃迄はこの食堂車も少なからずのD-ZugやFD-Zugに連結され欧州各国を運用されていたと推測できる。私自身がこの食堂車を利用したのは、動態保存されている団体列車だったり、DDM(Deutsche Dampflok Museum)の静態保存されていながら食堂営業だけしている車両だったりと、F-Zug時代のDSGのサービスを体験したことはないのだが、今でいうスイスの氷河急行以上の供食サービスであったと思う。
厨房部分のディテールである。まだエアコンがなく、かつ石炭レンジを使用していたためであろう、厨房部分の窓の上には換気用スリットが表現されている。(エアコン付きのモデルは実車同様換気用スリットがない)
▲ サボは、食堂車専用のもので運用区間の往復駅名が記されているだけ。
▲ RICラスターは、単電源仕様?の表記である。REV表記は、TRIXの1173 DSGと同日の1955年12月18日である。
いずれの表記の印刷も標準的な仕上がりで良好である。ただ、気になったのは同じセットの座席車両のREV表記の検査日と合わない(座席車両は1957年)ので、この食堂車だけはEp.IIIaからIIIbの変わり目の時代に使用されていたことになる。故にセットの他の車両と混結させるのは正確には正しくないのであるが、REV表記以外の基本的な部分は変わらないので、気にしなければ全く問題ない。
食堂側妻部分を斜め上から見たところ。給湯器用と思われる屋根上の煙突が金属製の別パーツで表現されている。このような仕上がりは、UIC-Xモデルなどではなく、わずかにEp.IやIIのモデルで別パーツにあるだけである。「Loreley-Express」セットの同形食堂車にもない。
ちょうど同時期にリリースされたTRIXブランドの同形食堂車と比較してみるが、車体番号などの表記以外は全く同じと言って良いと思う。私のようなコレクターもどき?以外は、敢えて同形客車を購入する必要もなかろうと思う。いずれもメルクリンの食堂車としてすばらしい出来でると同時に走行性能を誇っていると思う。
[追記] 実車が同じ車体のEp.IV仕様モデルは43240としてリリースされています。
参考文献:Schürzen-Schnellzugwagen Teil 1 / KIRUBA Classic 1/2010
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