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F-Züge der Deutschen Bundesbahn EJ Sonder 2 / 2012 [欧州鉄道]

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10月のドイツ旅行で購入した鉄道趣味誌2冊のうちの1冊である。この雑誌もEJ(Eisenbahn Journal)の別冊であるが、番号からみて今年の初めに発刊されたものだろうか。画像の表紙でもわかるように、そのタイトル「F-Züge」は、今は無きDB時代の最優等列車種別について纏めたものである。著者は、先に紹介した「RHEINGOLD」と同じKonrad Koschinskiである。
F-Zugは、既に私が生まれた時には消滅していた列車種別であるが、オール1等車(3等級制時代は1/2等)と食堂車で組成された編成は、おそらく今の(例えばÖBBの)プレミアムクラス以上の価値があったように思う。ドイツで聞いた話の中で、それは食堂車ではコース料理のミールサービスを始め、TEEのサービス以上であったという。今やそのような車内供食を始めとしたサービスはVSOEなど観光列車ぐらいしか望めないであろうが、航空路による移動がまだ一般化されていない1950年代から60年代当時の優等列車による顧客サービスは興味の惹かれるところである。

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画像は、誌面冒頭数ページに渡る見開きカラーページの1つ。DBの看板列車Rheingoldの姉妹列車Rheinpfeilである。F-Zug色のBügelfalteE10.12の牽引する同色62系列客車編成は、堂々とした姿である。今年の新製品モデルの62系列F-Zug客車(43873/43883)の登場で、写真と同じ組成も楽しめそうである。(足らない1両のAp4ümは43860/T23411で対応)

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誌面後半には、62系列時代のRheingold牽引機写真が幾つか出ている。箱型E10.12はもちろんであるが、オランダ国境から牽引するV200.0との組成や、オランダ内の1100形(原形青)の組み合わせは興味深い。

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紹介した画像は62系列客車に偏ってしまったが、もちろんそれだけではなく、50年代からF-Zugの主力客車であったSchürzenwagenも誌面には登場してくるし、VT(気動車)によるFt-ZugもSVT 04やSVT 06からVT08.5、またメルクリンから製品化されているVT10.5についても誌面に登場している。

上画像は、誌面の後半に掲載されている1枚のカラー写真で、戦前形の食堂車(35系列?WR4üe)内の様子である。画像からはマホガニー材木目の重厚な雰囲気に丸形天井ランプと大型窓が良い雰囲気である。この写真からは醸し出される優雅な食事風景を見る事ができるが、車窓の先にはデビュー間もないであろうVT11.5の先頭車が見える。1960年頃というF-Zug全盛時代からTEEへと時代が移り変わる様子がこの画像を通して見る事ができようか。

この誌面には、まだまだ興味深い記事、写真が散りばめられていて、社会的背景も含めて当時の西ドイツの鉄道のありようがリアルに伝えることに成功していると感じたのである。記事と写真のバランスも程良くレイアウトされていて、様々な場面でこれを利用する機会があるように感じたのである。
F-Zugや1950年代から60年代に掛けての西ドイツの鉄道に興味を持つファンには自信を持っておススメ出来る1冊である。

アマゾンジャパンの取扱いが見られなかったのでアマゾンドイツのリンクを以下に記す。



参考サイト:F-Züge der Deutschen Bundesbahn / Eisenbahn Journal / Verlaggruppe Bahn
https://shop.vgbahn.info/eisenbahn-journal/shop/f-züge+der+deutschen+bundesbahn-_895.html
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