48002 DRG (P) Gl | Museumswagen 2002 / Ep.II [Maerklin-Guterwagen]
昨日に続きメルクリン・ミュージアムモデルについて記します。
このモデルは2002年モデルになります。オリジナルのオーナーはゲッピンゲンからほど近いエスリンゲンのスパークリングワイン醸造メーカーのG. C. KESSLER & Co.社で、スパークリンワインではドイツ最古(1826年創業)のヴュルテンベルグ王室ご用達の老舗のようです。
おそらく、KESSLER社のスパークリングワインを運搬するための貨車と思われます。
この貨車はDRG時代のEp.IIですから、まだエアコンなど存在しなかった時代でしょう。もちろん定温リーファーコンテナなどもなく、常温輸送していたものと思われますが、当時は比較的寒冷な気候風土のドイツでしょうから夏場でもさほど問題にはならなかったと思われます。
モデルは緩急室付きの2軸有蓋貨車で、形式はGlです。
それでも車体はアイボリーに近い白色で、太陽光を反射させるでしょうし、左右の屋根下にはガラリがあるので、換気はガラリで行われているものと考えられます。
表記は、比較的精細です。車体側面左端のガラリ下表記は積載重量や床面積などの諸元が表記されています。
DRGと所属管理局のStuttgart、車体番号の「513 851 (P)」と記されています。また左側には、メルクリンの旧ロゴとジェッタリーン書体で「Museum 2002」と記されています。
車体側面中央には所有者であるKESSLER社の紋章やロゴなど、車体広告も兼用したマークや文字列が並びます。ヴュルテンブルグ王室ご用達の赤い繊細な文字が誇らしげに踊っています。
車体右端のマークは、積載制限表記で「15」は、最大積載重量15tを示しています。
緩急室付近のディテールです。
ミュージアムモデルは1991年から、自動車モデルもセットになっています。大抵は貨車から載せ換えるトラックが想定されているようですが、このモデルはそうではなく、完全に広告媒体としての自動車です。大きな自社製スパークリングワインボトルを積載したトラックは、街中で目立ったことでしょう。最近でもRedBullなどがこうした巨大な自社製品を自動車に積載して広告媒体として走らせたりイベントに目的で使ったりしているのを見かけますが、このトラックはそのルーツなのかも知れません。
参考サイト:エスリンゲンのケスラー: ドイツ最古のスパークリング・ワインセラー / ドイツワイン
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