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Replika-Krokodil [Maerklin-Lok]

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▲ かつてのメルクリンミュージアムで展示されていたハンドマスターモデルのCCS700

今日は、メルクリンからちょっとしたサプライズモデルが告知されました。
早速、メルクリンの公式サイトで特設ページが作られ、YouTube動画も配信されています。

Replika-Krokodil

このモデル、メルクリンの新しいミュージアム「メルクリネウム」で来年1月から購入可能となる、初めてのレプリカモデルです。今までミュージアムモデルは毎年メルクリン、TRIX、MINITRIX、Z、1番とありましたが、今回はH0のみのモデルとなります。

この「レプリカモデル」と銘打ったのは、実際に発売された昔のモデルのレプリカではなく、発売前にハンドマスターモデルとして手作りで製作されたモデルをモチーフにしたレプリカであることが興味深いです。

そのモチーフは、スイスのクロコダイル電気機関車で、メルクリンの代表的モデルの1つです。このモデルは、1936年にCCS700として企画が始まり、量産化のためのプロトタイプモデル故に公表はされていませんでした。(その後CCS800、3015としてモデルは進化してゆきます)

そして、このプロトタイプモデルは、その後は長い間メルクリン本社の最上階にある「塔の部屋」に保管されてきたモデルの1つでした。つまり、このプロトタイプモデルのオリジナルは1台のみ存在し、メルクリネウムで展示されています。
そして今回メルクリネウムのモデルとしてこのプロトタイプを製品化することになったものです。ただし、このモデルが当時のオリジナルモデルと異なるのは、mfxデコーダーが内蔵されていること。

梱包箱も当時と同じ材料とデザインで提供され、メルクリネウムのみで見ることができます。
フライヤーも各国語(日本はないです)でPDF化されて配信されていますのでダウンロード可能です。(以下はドイツ語版です)

Rarität: Leckerbissen aus dem Museum – Auflage des ersten Krokodil-Musters von Märklin für Spurweite H0

これから、こうしたレプリカモデルシリーズがメルクリネウムモデルとして出てくれば面白い展開になると思います。
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Desiro HC als Neuheiten 2024 [Maerklin-Triebwagen]

昨日、Facebookのメルクリンアカウントから早くも2024年新製品のアナウンスがありました。先ほど公式ウエブページにも、このモデルの特設ページが既に配信されていることを以下確認できました。

Desiro HC / Märklin.de

さて、この実車ですが、SIEMENSが自社のプロダクトラインとして展開している、近距離向け電車Desiroシリーズの2階建仕様の名称で、数年前からドイツのルール地方を中心に走る民間事業者RRXによって初めて運行されました。その後DBもRegio塗装でこの車両を使った列車をドイツ国内で運用を開始し、現在はメルクリン本社のあるバーデン・ヴュルテンベルク州の運輸連合bwegtの塗装色でも運用されています。

そしてメルクリンから告知されたのは2種のカラーリングで、1つはDB Regio塗装、もう1つはbwegt塗装になります。
このシリーズは、現在様々な仕様があり、地域に合わせた仕様でドイツはもとより英国やイスラエル、ロシアにも展開しています。

また、手前味噌になりますが、このDesiro HCは私がドイツ時代に勤めていたデザイン事務所によりデザインが行われた車両です。同様にbwegt(バーデン・ヴュルテンベルク州運輸連合)のブランディング(外観塗装やサイン、インテリアデザインなど)も行われました。

まだメルクリンモデルの詳細を読めていないので未確認ですが、特別なギミックや制御・駆動系、構造、素材などで新しい試みが行われているのであれば、追記したいと思います。
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Zugbildung TEE 73 "Helvetia" 1975 Sommerfahrplan [Zugbildung]

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▲ クリックすると拡大します

前回のブログTEE 72 "Helvetia"の列車編成表をアップしましたが、この編成表を作成した当初は、スイスからハンブルク方面のTEE 72と逆方向の同名列車であるTEE 73を1枚の編成表で纏めるつもりで準備していました。しかし、元となる編成データを良く見ると微妙に編成が異なることに気付いたため、TEE 72のみで作成し記事としてアップしました。

折角TEE 73についても途中まで仕上げたこともあって、今回は北ドイツのハンブルクからスイス国境のバーゼル SBB、そしてチューリヒ中央駅へのルートについても、その編成表を改めてここに記事としてアップすることにしました。

[実車について]
さて、この北方面行きと南方面行きの2つのTEE Helvetiaの編成が微妙に違うのは、食堂車(WRümh 132)とバー車(ARDümh 105)を挟んで1等区分室車が組成される車両数が異なり、従ってこれら2つの車両の編成位置も違っています。列車の全体車両数も異なりますので、もしかしたらTEE 72とTEE 73は、同じ編成をシャトルさせている訳ではなく、3列車程度の別列車として独自の運用を組んでいるのかも知れません。

さて、このTEE 72 "Helvetia"は、Hamburg-Altona駅を午前11時半前に出発。ハンブルク中央駅で多くの乗客を拾って南下します。ここでルール地方経由であればBremen Hbf方面へ進むのですが、この列車はFrankfurt/Mへと向かうため、Hannover中央駅へと目指して走ります。このルートは、1992年にICEが最初に運用を開始したルートで、当時は高速新線はありませんが、ハンブルクとハノーファーは路線改良が出来ているのでICEと同じ線路を200Km/h走行可能です。
頭端駅のFrankfurt/M中央駅からは、機関車を交代し編成が逆向きでマンハイム中央駅を目指します。マンハイムで再び編成の向きを変え、スイスに向かってBasel SBBを目指します。Basel SBB駅で機関車を103.1形からRe 4/4 IIに変え、スイスの経済の中心地であるチューリヒ中央駅まで走り、同駅には21時前に到着するため、全線乗車すると昼食、カフェ・ティータイム、そして夕食を車内で取ることになりますが、そのための準備は2両の供食車両でしっかりと準備がされていたと思われます。

私がドイツにいてEC列車でフランクフルト中央駅からカールスルーエ中央駅に戻る時、1等開放室車(Apmz 121)に友人と乗車していましたが、DSGのチームが食堂車の予約を取りに座席を回っていました。この時はカールスルーエで下車しなければならなかったので、残念ながら食事を食堂車でとることが出来ませんでしたが、TEE列車では、アラカルト料理ではなくコース料理の提供になるため、必ず食事の御用聞きがあったのではと思われます。

[モデルについて]
メルクリンH0モデルでは、実際にモデルを見ていないので、車体番号や号車番号もわかりませんし、サボの印刷も見れていないので果たしてTEE 72かTEE 73かも分かりません。ただ、今まで数多くのEp.IV時代の28,2cm TEE客車モデルがリリースされているので、どちらの編成も組成可能です。TRIX H0からはTEE Helvetiaとしてのリリースはなかったようですが、私の見落としかも知れません。
もし43853/43854/43866の車体番号や号車番号などのデータをご存知の場合、お知らせくださるととてもありがたいです。その場合は、「28,2cm TEE客車のまとめ」ページに反映させていただきます。

*ご注意:この編成表は、あくまで基本的な編成データに基づいて作成しているため、実際には編成車両数の増減など、異なる場合があります。
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Zugbildung TEE 72 "Helvetia" 1975 Sommerfahrplan [Zugbildung]

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▲ 画像をクリックすると拡大します

昨日から、「28,2cm TEE-Wagen / DB Ep.IIIb-IV まとめ」を確認していたら、リンク漏れを見つけ修正を行っていました。まとめページ全体を眺めてみると、いくつかのTEE/IC列車の編成表がなく、これらはやっておかねば...という思いに駆られ、編成表データから調べていつものスタイルで表現しようと試みました。

[実車について]
さて、TEE Helvetiaといえば、北ドイツのメトロポールであるハンブルクとスイス経済の中心地チューリヒを結ぶビジネス国際特急という位置づけで、DBの看板列車であるTEE Rheingoldのような風光明媚なライン左岸線の景色を楽しめる観光列車としての役割はほとんど無く、乗客の多くはビジネスマンというターゲット設定をしているためか、ドームカーはもちろんなく、幾つかの駅では他のTEE列車と接続していました。

ルートは、スイスのチューリヒ中央駅からRe 4/4 II形機関車に牽引されてバーゼルSBB駅までスイス国鉄路線を走り、Baselで約半数の客車を増結して牽引機もDBの103.1形機関車に代わり、カールスルーエ、マンハイム、フランクフルト、ハノーファー、そしてハンブルクへと結ぶ昼行列車です。チューリヒ中央駅を朝7時過ぎに出発、夕方16時半過ぎにハンブルク・アルトナ駅に到着するダイヤで、多くの乗客はフランクフルト中央駅で乗降すると思われますが、全線乗車すると丸1日列車で過ごすような印象です。
1975年当時は、まだ旅客機での移動が一般的ではなく、1等車のみのTEE列車が9両編成の長編成で成り立っていたのは、それだけ需要もあったのだろうと想像します。
食事は、食堂車で北行きは朝食と昼食、南行きは昼食と夕食が用意されたはずで、当時のTEE列車の食堂は予約制のコースメニュー(一斉スタートで大皿から取り分けられる伝統的なスタイル)でした。

もちろんTEEは種別特別料金を必要とする列車なので、食堂車の他に荷物室のついたバー車も連結し、乗客はバー車のラウンジシートで寛いだり、カウンターでカクテルを注文したりできました。食事時間が決まっていたため、時間までバー車で食前酒、食後の余韻を食後酒やコーヒーなどで楽しむこともできたでしょう。
また、おそらく列車秘書もバー車に常駐して乗客のためにタイプライターで文書作成などの依頼も可能だったと思われます。1等開放室車両(Apümh 121)には公衆電話もあり、当時のビジネスシーンに不可欠な設備は揃っていたと思われます。

運行区間のほとんどを走るのはもちろんDBで、牽引機はフランクフルト機関区の103.1形と考えられます。マンハイム中央駅、フランクフルト中央駅の2カ所で機関車の付け替えが行われました。
当時、103.1形機関車は菱形タイプのDBS54形パンタグラフを装着していました。SBBのRe 4/4 IIはワンアームタイプのパンタグラフでした。

今と違って通信手段が電話やテレックス程度しかなかった時代ですから、列車に乗ってしまえば、乗車している間は自分自身の時間を自由に使えたでしょう。長い乗車時間を退屈しないよう、各国の鉄道会社は、TEE列車を最高のもてなしをする列車種別として誇りを持ってサービスに当たったと想像できます。

[モデルについて]
モデルは、2014年の秋の新製品として、メルクリンH0から「Schnellzugwagen-Set TEE "Helvetia".」として告知されたセットと単品で構成された3種の製品(43853/43854/43866)は1回限りの限定生産で、132形食堂車にmfxファンクションデジタルデコーダーが内蔵され、サウンド機能を使った車内でのアナウンスの他、ここから導電カプラー経由で全車両の車内照明のon/offが遠隔操作できます。これに合わせた機関車は、スイス国鉄(SBB)のTEEカラーのRe 4/4 II形(37349)でした。

高速新線が整備され、当時よりスピードアップが図られた現在、航空機は環境に悪いという意識も手伝って、今後は国際列車の充実も進むでしょう。そして、このような列車が再び走る時代が来るかも知れません。

*この編成表は、あくまで基本的に設定されたものであり、実際とは異なる場合がありますことをご承知おきください。
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1. Insidermodell 2024 [Maerklin-Triebwagen]

昨日、メルクリンから2024年のインサイダーモデルが告知されました。公式WEBサイトには、以下特設ページが配信されました。

1. Clubmodell 2024

今回のH0インサイダーモデルは、1978年にカタログモデルとして発売されたカナダのオンタリオ鉄道に移籍した仕様のスイス/オランダのRAmを、最新設計でリニューアルしたもの。
1978年のモデルは、生産完了後その価値が高くなったという記憶が残っています。

今回のモデルは、ボディがダイカスト製で、移籍後の仕様で追加された前面シグナルが点灯するなど、サウンド機能などのデジタルギミックが充実しています。

次回のインサイダー送付物に予約書類が同封され、2月末の予約期限までに正規販売代理店で発注することで、入手可能となると思われます。ただ、今回ドイツの価格で€ 1,099.-は、円安の昨今なかなかハードルが高い買い物になりそうです。
タグ:Insider Ep.IV ONR RAM
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ÖBB Nightjet der neuen Generation [欧州鉄道]

欧州の夜行列車は、DBのCity Night Lineが撤退して、その後の空白期間を経てÖBBがその一部を引き継ぐ形で運行再開したNightjetが環境問題の意識向上の後押しを受け、商業的成功を収めたことで、路線を拡大。既にNightjetブランドは欧州で最も大きな勢力となったことは周知されています。
さて、そのような中旧来の車両のリニューアルも進め、新たに固定編成で高速化にも対応したSIEMENS製の新世代車両が登場し、まだ営業運転開始前ではありますが、既にÖBBの公式ウエブサイトで専用ページが以下アドレスで公開されています。

Nightjet der neuen Generation

これによれば、今回の新しいNightjetのカテゴリは以下の6種となります。

・Schlafwagen Confort Plus(WC/シャワー付き2人用寝台)
・Schlafwagen Confort(WC/シャワー共同2人用寝台)
・Mini Cabin (1人用ベッドの簡易寝台)
・Liegewagen Confort(4人用簡易寝台)
・Abteil Barrierfrei Confort(2人用車椅子+2人用介護者対応)
・Sitzwagen Confort + Multifunktionsbereich(テーブル付き4人向かい合い座席+多目的区画(自転車置き場など)

基本的には、今までの5種のカテゴリを基本に、より快適性を強化した新しいイメージのインテリアデザインを目指した設備になっています。今回最も注目しているのは、日本のカプセルホテルからインスピレーションを得て開発したというMini Cabinで、このカテゴリが加わったことで6種のカテゴリに刷新されたということです。

寝台車は、設備的に以前同様、個室内に洗面台が基本的に用意されていて、個室内のWC/シャワー室の有無が、ConfortかConfort Plusの違いになります。(Confortは、WC/シャワーが共同)いずれもモダンで明るいインテリアが特徴でベッドから続くソファタイプのシートと大型テーブルのレイアウトは、機能的でかつ居心地の良さそうな印象を受けます。

Mini Cabinは、これまでの簡易寝台の複数ベッドの区分室からベッドのレイアウトはそのままに、シャッターを使ってベッドを独立させて一人分のベッドの占有面積を拡大。ベッドの上にテーブルを設備し、そのスペースを可能な限り有効に活用できるアイデアが実に秀逸なデザインになったと評価します。
つまり、それまでの区分室では左右のベッドの間のスペースをなくし、そのスペースを各ベッドのスペースに使うことで、1人分のスペースをベッド+αとしている点にあります。靴入れや小物入れも各ベッドの数が梯子のスペースを使っているなど、まるでパズルのような無駄のない合理的なレイアウトを実現しています。

簡易寝台車には、今まで同様の4人用区分室も用意されていますが、これは1名から4名まで指定することが可能です。家族など1グループとして1区分室を占有するのは、同室の他者への気を遣う負担が少なく精神的にも良いでしょう。逆に1人や2人のリーズナブルな旅行ならMini Cabinは重宝するはずです。

同じ簡易寝台でも、バリアフリー対応の区分室は、車椅子利用者2名+介助者2名分のスペースとベッドが設備され、車椅子の動きに対応できる広い空間が約束されている上に、今までのバリアフリー対応個室と比べて、ホームからの乗降がステップレスで可能な一段低い低床になっている点が大きく異なる部分です。WCは隣接したバリアフリー対応で、最小限の動線で移動できるよう設備されています。

座席車については、これまでIC用の座席車両をそのまま活用した開放室、或いは区分室車両でしたが、今回は、大型テーブルを中央にレイアウトした4人用ボックスシートが並んだ開放室となり、自転車などが置ける荷物スペースに隣接した設備で、2等乗車料金だけで利用可能なリーズナブルな座席車を利用するアクティブな若者をターゲットとしてマーケティングした結果がこの設備に現れていると感じます。

いずれのカテゴリも、これまでの夜行列車の設備は快適性を1段も2段も向上させた印象があり、今後欧州の標準的設備とカテゴリになるのではないかと推測できます。
供食については、カテゴリ別に用意される内容が異なり、寝台車と簡易寝台、Mini Cabinには朝食が用意されていて、座席車はサンドイッチや暖かい夜食などが用意されています。各指定された場所に届けられますが、朝食が料金に含まれているのは寝台車だけで、前夜に配布されるアイテムシートに6つまで無料(7つ目からは別途料金)で選択し、車掌に渡すことで翌朝シートサービスされます。簡易寝台、Mini Cabinや座席車は、別途支払いで用意されるもののようです。

・寝台車の朝食(利用料金に含まれる)供食メニュー表
・簡易寝台、Mini Cabinの供食メニュー表
・座席車の供食

CNLやICNなどでは別途食堂車が用意されていますが、車両を移動することやキャパシティの問題など、シートサービスにしたことは、専用車両の用意がいらないことなど、夜行列車としてトータルで熟考した結果だと考えられます。

この新世代Nightjetは、車内設備だけが新しいわけではなく、初めて固定編成でプッシュプル対応になった客車列車というだけでなく、最高制限速度が230Km/hとなり運用各国の高速新線を走ることで、速度向上と途中駅での連結開放作業がなくなり、時短効果が生まれます。(一方でKurswagenがなくなりきめ細かな乗換えなしで目的地に行けるサービスは縮小される可能性があります)

さて、私たちが気になるのは、その運用開始と運用区間ですが、まず来月からWien Hbf / Innsbruck Hbf - Hamburg Hbfを結ぶ路線で開始される予定です。その後、以下の路線に徐々に路線拡大が行われるとのことです。

・Berlin - Halle (Saale) - Erfurt - Strasbourg - Paris (週3往復)
・Berlin - Halle (Saale) - Erfurt - Köln - Aachen - Brüssel (週3往復)

日本でも少しづつではありますが、夜行列車の拡大が今後行われるのではないかと想像できますが、この新世代Nightjetのカテゴリやインテリアデザイン、アイデア、供食スタイルに至るまで大変参考になると考えられます。

この新世代のNightjet、寝台車だけでなく、全てのカテゴリで試してみたいと思うのは、私だけでしょうね。
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東海道新幹線車内販売廃止とその対策 [日本の鉄道]

昨日から東海道新幹線の普通車から車内販売がなくなってしまいました。最後の車内販売となった一昨日の報道では、最後とばかり車内販売を買い求める人が相次ぎ、売り切れ続出ということもあったようです。
列車内の供食が当たり前でなくなった今回の出来事は非常に残念ですが、その理由は人手不足とのこと。東京 - 新大阪を2時間余りで走る「のぞみ」は、新横浜 - 名古屋が無停車であることもあって、特に車内で淹れたての香り高いコーヒーと「シンカンセンスゴクカタイアイス」が車内で調達できることができなくなってしまうことを惜しむ声が多いのは、あまり利用しない私も含めて納得できます。

かつての国鉄時代は、急行や特急には、普通列車と比べて時短効果ももちろんですが、車内の設備やサービスも充実していて、供食も含めてそのための種別料金でもあったと認識しています。当時は乗車時間も長かったこともあり、途中停車駅で購入できたホームの駅弁やお茶などもありましたが、窓が開かなくなった昨今の車両では、ホームでの駅弁売りもなくなり、充実した列車内の食堂車やビュフェ、そして車内販売も重宝した記憶があります。
しかし、いつからかそうしたサービスは急行列車の廃止、特急の大衆化に伴い、供食サービスも徐々に減ってしまったのは時代の流れ..なのかも知れません。

ただ、「車内サービス」を考えたとき、東海道新幹線のような長時間停車しない列車内で朝食から夕食までの時間帯に乗車して車内で食事を食べながら旅の時間を過ごすことは、多くの利用者にとって移動においての重要なプロセスの一部とも考えられます。当の事業者は、乗車前に購入してから食事を車内で楽しんでほしい..というスタンスを持っているようですが、それこそ慌てて自由席に乗車したり、指定した列車にギリギリで間に合わせる多忙なビジネスマンも少なからずいるでしょう。またこれほど密に運用されている長距離列車だからこそ、新幹線が身近な移動手段として支持されているとも思います。
こうした移動中に車内で購入できなくなる状況に、事業者は利用者に甘えているのではないか?とも思える今回の車内販売の廃止は、どうしても納得しづらい面が個人的にはあります。と言うのも、通常はあるサービスが廃止されるときは、利用者が離れてしまわないように代替サービスを知恵を出して考え、提供することで顧客離れを繋ぎ止めるものです。それが今回は、乗車前に買って欲しいという要求と、それに代わる自販機をのぞみ停車駅のホームに設置していることに留まっています。(つまり最も大切な要素である「移動中の車内での調達」については何ら解決されていません)

こうなってくると、「何が何でも車内で淹れたての熱々の香り高いコーヒーを飲んでやる!」と思い実行に移す利用者もいるように感じます。そこでアウトドアブームの流行もあって屋外で淹れたてのコーヒーを飲みたいという需要から様々なアイテムが用意されていると思い検索したところ、案の定数々のアイテムがありました。

その1つを紹介すると、USB電源で充電可能なモバイルタイプのエスプレッソマシンです。最近はカプセルタイプのコーヒーマシンも増えてきて様々なタイプがあるのですが、世界で最も流通量が多く一般的なネスプレッソのカプセルが使えるモバイルタイプのコーヒーメーカーを見つけました。
このマシンと好みのコーヒーカプセル、ミネラルウォーター、あとは砂糖とポーションミルクはお好みでカバンに忍ばせておけば、新幹線車内で淹れたてのエスプレッソをはじめとしたコーヒーを飲むことができそうです。電源はN700Sには各座席にAC100VコンセントもありますからUSBアダプタがあれば充電も可能です。

ネスプレッソカプセルなら、もしかしたら以前車内で調達できたコーヒーより自分好みの上質なコーヒーやエスプレッソが飲めるかも知れません。
そこまでするなら、事前にスタバなどで買って持ち込む方が手軽という向きもあるかと思いますが、先に述べたような超多忙なビジネスマンやコーヒーの質にこだわる人にはより良い選択肢の1つになるような感じもします。
ただ、誤解を招かないように...「のぞみ」のJR西日本エリア(新大阪 - 博多)では、従来通り車内販売が行われ、もちろん車内でコーヒーやアイスが提供されるとのことです。

いずれにしても昨日からの東海道新幹線普通車の車内の光景は、少し変わってくるかも知れませんね。

*ご注意:リンク先の商品は、実際に自身が使ったことがないため、この商品を推奨するものではありません。


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第9回ドイツフェスティバル in ぐんま [Maerklin-Allgemein]

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▲ 4415冷蔵貨車にドイツフェスティバルのチラシを広告として載せたモデル

新型コロナの影響で4年ぶりの開催となったドイツフェスティバル in ぐんまが今日から明日までの2日間の予定で行われています。そして今回のテーマは「ひとあし早いあなたとドイツのクリスマス」ということで本場ドイツのクリスマスを紹介しています。
今回は、規模も縮小して地味にやりましょうということで、メルクリンもそれほど大規模にはせずに...と思っていたのですが、私のモデルが断捨離しているので、ほとんど車両モデルなかったこともあって、お友達に相談したところ沢山の方から参加の申し出を頂きました。今日は6名の方が様々な模型をご持参いただき、またクリスマスムード一杯の貨車や機関車が集合しました。皆さん遠くから群馬まで来ていただき、本当に感謝です。

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▲ オリジナルのDBマークの前には、GUNMAの頭文字を持つ広告貨車を並べてみたり..

レイアウトベースのサイズはいつものように4.5m x 1.8mにカバーを敷き、そこにR1/R2、R3/R4のオーバルを敷いています。

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▲ いつもながらギャラリーの主役は子供たち。今日のこの瞬間を大人になっても忘れないで欲しい..

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▲ クリスマス貨車を中心に、F-Zug "Blauer Enzian"、218形(TEE)+EC列車、218+216形重連のSylt車運車列車、111形+InterRegio、2階建近郊車両などなど...

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▲ バイエルンのガラス電車はEp. IVの赤/ベージュ仕様。前照灯下部2灯が大きい時代の美しい姿。

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▲ ドイツフェスティバルのステージでは、クリスマスをテーマに様々な音楽イベントを催しています。画像は、Volkstanz

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▲ 屋外はドイツ車フェアです。メルセデスベンツ、アウディ、ポルシェ、VW、BMWの最新モデルが勢揃い..とまではいきませんが、Audi e-tronは初めてじっくりみました。カッケーです。

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▲ 今日の午前には、丁度旧車のラリー「コッパ・デ・アウト・ステリケ」が群馬県庁前のチェックポイントを通過していたので、少し眺めていると美しいメルセデスのフルオープン・スピードスター?がやってきました。

今日は天気も良く、中も外も賑やかな1日となりました。明日は少し寒くなるようですが、明日も沢山の子供たちで賑わうドイツフェスティバルとメルクリンエリアになると期待しつつ...。
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ÖBB NightJet 新型客車が登場 [欧州鉄道]

欧州西側の夜行列車はDBのCNLが商業的な失敗から撤退して、その失敗を徹底的に分析して登場したÖBBのNightJetは、CNL時代と変わらぬ車両を使いながら、ソフトのサービス向上で利用者は着実に増え、今や「飛び恥」などという言葉も出てくるなど、航空機より鉄道移動がトレンドになりつつある状況は、European Sleeperなど欧州西側やチェコのRegioJetでも夜行運用を始めるなど、NJ以外でも次々に民間で夜行列車が脚光を浴びていることからも、その進化は歓迎されることとなるでしょう。

そんな中で、かねてからアナウンスのあったÖBBのNightJetがSIEMENSのViaggioをベースにした客車による新型車両のインテリアが完成、公表されました。以下は、Railway GazetteのWEB版アドレスです。(登録することで全文が読めます)

OeBB NightJet 新型客車 / Railway Gazette

この新型車両は、RailJet同様、制御客車つきの7両固定編成のようで、2両の座席客車(Bfmpz, ABbmpvz)、2両の寝台客車(WLAmz)、3両の簡易寝台客車(Bcmz)で構成されています。定員254名です。

これを見ると、座席客車の1両は2等開放室制御客車で、もう1両は1/2等合造の区分室/開放室客車、2両の寝台車は全て1等車扱い、3両の簡易寝台車(クシェット)は、2等車扱いです。

3両のクシェットには、おそらく2種のカテゴリがあって、4人用区分室のほか、ミニキャビンと言われるカプセルホテルにリスペクトしたと言われる1人用の区分室があります。注目は、やはりミニキャビンで、新しいアイデアがこの小さなキャビンに詰め込まれているのがわかります。例えばベッド上の様々な機能がついた折り畳み式の大型テーブル。そして外に面したハシゴの壁には、鍵付きの下駄箱と小物入れが備わっています。もし、1人旅なら4人用個室ではなく、このミニキャビンを私は選ぶでしょう。この1〜2人旅の利用者をターゲットにしたミニキャビンは、今後の夜行列車の新しいカテゴリとして普遍的なものになると個人的には思えてきます。

1等寝台車は、シャワーもついた豪華な個室になるので、今以上に人気になると思いますが、2等寝台がなくなるので、利用者は分かりやすい選択となるように思います。(1等のみになるのはちょっと残念とは思いますけど、包括料金になるので安くなることもあり?)

「コンパートメント、ミニキャビン、荷物ラックには、NFC スマート カードを使用してアクセスできます。 リアルタイムの乗客情報システム、無料 Wi-Fi、USB および電磁誘導充電ポイント、モバイル信号透過窓などの機能が備わっています。」
...とあるのは、カ寝台個室やミニキャビン、或いは付帯する荷物入れが1枚のカードキーで解錠・施錠ができるのでしょう。今の時代に合わせて、車内Wi-FiやUSBコンセント、非接触型のスマートフォン用充電器もあるのでしょう。『mobile signal permeable windows』(モバイル信号透過窓)については、良くわかりません。また、軽食とドリンクが用意されているのは、ウエルカムドリンクと夜食のことだろうと想像できます。現在のNightJetの供食スタイルが、この新型車両の登場でアップデートされるのかも知れません。

他に、ベビーカーや(スキーやスノボなど)大型手荷物を収納するスペースも用意されているのは、夜行列車としては嬉しい配慮です。手荷物制限をする予定がないというのは、利用者の意向を十分に配慮した結果だろうと思います。このあたりのきめ細かな配慮がCNLには欠けていたのだろうと考えられるので、CNLの失敗を徹底的に分析して作り上げたNightJetブランドは、ある意味成功例としては、至極真っ当な結果だと感じます。

オーストリアのレオノーレ・ゲヴェスラー連邦気候変動対策・環境・エネルギー・モビリティ・イノベーション・技術担当大臣は、「鉄道での旅行は気候を守ることを意味する」と述べたのは、欧州だけではなく、世界に共通する課題でもあるべきことでしょう。Viaggioベースの新型車両は、最高制限速度230Km/hとのことで、ようやく欧州西側各国で高速新線の建設が進み、各国の高速新線がネットワーク化したことで、国際列車が中心となる夜行列車の到達時間が大幅に短くなり、その役割が今後は益々大きくなってくると感じます。
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140 Jahre Orient-Express [欧州鉄道]

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▲ 1884年の雑誌"High Life"に掲載されたOrient Express広告(Quelle:125 Jahre ISG / EK-Verlag)

140年前(1883年)の今日、オリエント急行がボギー台車の新しい車両で運用開始した日になります。
その前列車まで使用されたのは、3軸寝台車・食堂車でした。なぜCIWLがオリエント急行の名称で運用開始した記念日を運行開始した6月5日ではなく、新車に置き換わった10月5日にしたのかは既に記していますが、創業者のマッケールスが、米国で体験したプルマン社の寝台車レベルより快適な車輌での運行を目指していて、3軸客車ではまだ不満があったと言えるでしょう。(当時の線路状況や3軸客車で4泊程度の旅行はいくらスピードが遅く、内装を豪華にしたところで、その乗り心地は知れています)

本来なら6月5日のオリエント急行運行開始に間に合わせるはずだったボギー台車の車両調達が間に合わず、列車自体は運行開始したものの、セレモニーもなかったようですが、10月5日にようやく新型客車の運用開始に伴い、改めて仕切り直したようです。なぜそこまで新型客車にこだわったのかは、CIWLが運行そのもの以上にその設備やサービスに拘る企業だったからに違いありません。

この日には上得意さま(各界の名士?)以上に重要視したのが米国のジャーナリストの招待だったようです。当時、新聞メディアは、最大の媒体であり、欧州からアジアの接点を結ぶオリエント急行が、最高の設備とサービスで移動の提供をすることをメディアで報道することは、どのような広告媒体よりも大きな効果があったであろうことは想像がつきます。
この効果はあったことは、今現在の「オリエント急行」のネームバリューを考えれば容易に想像がつきます。

ただ、一方で「CIWL客車=オリエント急行」という方向になってしまう...つまりその後CIWLが提供する各PULLMAN-EXPRESSやLe Tran Bleuなど数々の名列車の名称の影が薄くなったのは、テツ的には残念ですけど...。
つまり、CIWLの判断は正解すぎた...ということでしょうね。
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