SSブログ

2868 DB 103 101-2 (LHAE) / Ep.IV [Maerklin-Lok]

IMG_1362b.jpg

ドイツのフラッグキャリアLufthansa航空が以前独自の鉄道車輌を使って主に近距離国内航空路線の補完をしていたことは有名です。最初にフランクフルト空港とデュッセルドルフを結んだET403形電車が登場し、Lufthansa Airport Expressの名で、ライン河畔路線を長きに渡って運行されました。その後、フランクフルト空港とストゥッツガルトを111形、ICE向け高速新線(NBS)が開通すると同路線にはNBS経由で最高速度200Km/hで運行するLHAEが103.1形の牽引となり運行され始めました。その車内設備とサービスは航空機のビジネスクラスと同等(つまりDBの1等車以上でした)で、それゆえ乗り継ぎ客を中心に人気の列車でもありました。
この103.1形の牽引するLHAEが全ての客車の揃って間もなく、赤字解消策の一つとして廃止されてしまったのでした。

IMG_1364b.jpg

今回紹介するモデルは、このStuttgartを結ぶ路線向けのLHAE専用機関車であるBR103(2868)です。1992年から94年まで3年間リリースされたこのモデルは、丁度私がドイツに滞在中で、ある日Regensburgへ行ったときのこと。街中の模型店で売れ残った2668が3セット大安売り(確かDM299,-)されていました。前からこのモデルには興味があったものの、価格が価格だったので中々手が出せなかったのですが、これは買わない訳にはいかないと思い、ちょうどクリスマス前ということもあって(私の)クリスマスプレゼントということで購入を決めたのでした。
セットに入っている客車も、その時私が勤めていたPFA社で製造されたこともあって、興味があったのです。

IMG_1365b.jpg
▲ 車体の横にはLufthansa Airport Expressの文字がLHのCIカラーの黄色ベースに記されています。

IMG_1368b.jpg IMG_1369b.jpg

表記類は、シンプルです。上画像はREV表記ですが、直近の検査日は、1991年5月21日です。また下画像の所属表記は、Bw Frankfurt/M 1(フランクフルトマイン第1機関区)と表記されています。

IMG_1373b.jpg

さて、モデルについてですが、樹脂製の時代のボディです。画像を見ても分かる通り、その出来はメルクリンの103.1形らしいものです。

IMG_1381b.jpg

下回りがダイキャストで重量も充分にあり、デジタルデコーダーは第1世代(c80)です。場合によっては60760に交換するのも良いでしょう。

IMG_1382b.jpg

モーターはDCMです。3極回転子の交流モーターですが、これを5極回転子と直流化することで、素晴らしい低速を実現することが可能になります。
そう言えば、最近気付いたのですが、「何故LHのバスや鉄道車輌は航空機の塗装と異なり、紺色ではなく黄色なのであろうか」という疑問に一つ仮説を立てました。前に記したかも知れませんが、Lufthansaは、設立当初旅行会社の"Deutsche Aero Lloyd AG"社と航空機メーカーの"Junkers Luftverkehr AG"社が共同出資して設立された会社です。各々のコーポレートカラーは、Aero Lloyd社は黄色、Junkers社は紺色でした。よって、空を飛ばない鉄道車輌やバスのカラーは黄色..なのでは?と思ったのです。このLHとDBの試みは環境問題や経済問題など様々なところで疑問を投げかけ、かつ鉄道と航空機はライバルではなく協調すべき間柄として世界から注目された試みであったのですが、車輌は敢え無くなくなったものの、現在でも定期運行のDBAGのICEにLHの番号が与えられ、専用車両や機内食ならぬ車内食が省略されるなど質は落ちたとも言われますが、今尚続けられているサービスでもあります。

IMG_1374b.jpg

103.1形は様々な塗装が試みられましたが、TEEカラーと共によく似合う塗装色だと思います。DBでインターンシップした際に、私が模型好きだと知った同僚が私にこのカラーリングの検討にフィライッシュマンのLHAE塗装のモデルを見せてくれました。カラーリングだとH0モデルで検討することをここで初めて知りました。

[EDIT] 2020-10-17


nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 0

コメント 2

klaviermusik-koba

これの403型電車のはMaerklinではとうとうなかったですね。この黄色と白のLH塗装はほれぼれするほど美しいと思っているのですが。残念。
それでもこの103の牽引するLHAirport-Expressの一編成は私の札幌の学部長室に鎮座していて異郷の地の最大の慰めになっています。ついでながら彼の地にも、ある大学の学長を務めた人でMAERKLINマニアがいて、お互い忙しいものの、会えばその話で盛り上がります。
LHExpressなくなったのは残念ですが、ゼロメートルを飛ぶ飛行機!という宣伝文句は秀逸ですね。
by klaviermusik-koba (2007-06-18 22:01) 

Akira

そうですね。ドナルドダックと呼ばれた403形は素晴らしいデザインです。登場当時の白地に黒とオレンジのカラーリングは、精悍でインパクトがありましたし、LHAE向けとなった黄色/グレー塗装は言わずもがなです。キャッチフレーズの「Flughoehe "0"」は、私にとってもとても強いインパクトで今でもしっかりと憶えています。メルクリンからリリースされなかったのは残念ですが、今でも実車はベルリンあたりに留置されているようです。同車が保存されるようになったら、いずれ出るかも知れませんね。
そう言えば、ミュンヘンにあったDBデザインセンターにオリジナル塗装のH0のET403が鎮座されていたのを憶えています。
by Akira (2007-06-19 08:35) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0