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43262 DBP Post 4e / Ep.IIIb(PMS) [Maerklin-Reisezugwagen]

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昨日走らせた012形の次位に連結した蒸気サウンド郵便車(49962)は、当ブログに紹介されていますので、ここではそれと同形式かつ同時代の郵便車Post4e(43262)について触れます。

これは、前にも紹介したEp.IIIbのSchürzenwagen客車がリリースされる前の2003年にPost Museum ShopからPost関係モデルの一つとしてリリースされた1台です。
ただ、当時メルクリンからは、同期のSchürzenwagenモデルが青いF-Zug仕様のモデルしかなく、列車組成がしづらかったため残念ながら中々遊べない1台になっていました。その後、2005年に前述したデジタルサウンド内蔵モデルが番号違いながらも同形車両としてリリース。そしてようやく一昨年の2006年から2年間に渡って濃緑色のEp.IIIb / Schürzenwagenがリリースされるに至り、このモデルも日の目を見たという感じです。
現在はドイツの郵便事業も民営化され、長く鉄道輸送をしてきた郵便物も全て自動車輸送になってしまいましたが、Ep.IIIb時代である1960年頃というのは、まさに鉄道郵便は日本同様全盛期。
一般列車に連結される郵便車も多々あったでしょうが、郵便専用列車も少なくなかったはず。メルクリンからも多くの郵便関連モデルがリリースされていて、このSchürzenwagenもその中で少なくない車両数を占めていたはずです。(詳細は資料不足で未確認)

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さて、モデルは車体番号4926 Ffmで、49962モデル(4917 Ffm)とは番号違いです。車体色は当時の標準色であるFlaschengrün (RAL6007)地に窓下帯部分と裾(スカート)は黒色。車体中央にはDRG時代からのクラシカルな黄色いポストホルンマーク。そしてその下には「DEUTSCHE BUNDESPOST」の文字が印刷されている。更にその左下黒色の裾部分に小さくPMSのマークが印刷されていて、PMSモデルである証としての主張をしています。当時、郵便車には行き先のサボも掲げられていたので、車体横には郵便を入れる事も可能であったと思われる郵便投函口もありました。今とは違い民間の輸送会社が少なく、一般向けの輸送物はほとんどが郵便が一手に引き受けていた時代の証の1つともいえるでしょう。

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▲ 畳んだ状態の貫通幌

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▲ 行き先表示サボ

サボは、フランクフルト・マイン中央駅とザールブリュッケン中央駅を往復するD-Zug列車2往復(4列車)が1枚のサボに表記されています。今尚非電化のこの区間を走る当時の列車はディーゼル機関車か蒸気機関車牽引のどちらでしょうか。ザールブリュッケン中央駅ホームには、01.10形機関車の下回りがオブジェとして鎮座しています。

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▲ 旧ポストホルンマーク、裾部分にはPMSの小さなシンボルも見える。

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▲ 「Saarbrücken」と記された郵便物投函口も再現されている

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RICラスターには「D」(ドイツ)のみ表記されています。国内専用車両ということですね。

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REV表記は、1959年11月4日と記されています。

全長は27cmでフルスケールです。樹脂製であるボディや台枠、屋根に至るディテールは適度な具合に再現されているので好感が持てます。連結面の幌は、閉じた状態ですが、開いている状態のものが1つ別パーツとして添付されています。また、台車が回転しないので、スカートが短くなっていますが、実物に忠実に再現したい場合は、別パーツで台車上部のスカートが用意されています。台車は、戦前の車両であるためBauart Görlitz III Schwerです。

この郵便車モデルは、ようやく揃ってきた同世代のUIC-X客車や客車群に合わせて連結させたり、またサウンド付の郵便車と合わせて走らせても良いでしょう。2003年の発売ながらようやく日の目をみたという印象のモデルです。

[EDIT] 2022-10-24
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コメント 10

klaviermusik-koba

もう最近ではこのポストのマークはDBAG時代になってほとんどみられなくなったのでしょうか。淋しいですね。
by klaviermusik-koba (2008-04-29 19:29) 

Akira

残念ながら列車郵便自体がなくなってしまいました。昔は必ずと言って良い程駅の脇にあった大きな郵便局も次第に減りつつあります。ドイツは、モーダルシフトが進んだ国でもあるのですが、こと郵便に限って言えば、郵便物が鉄道輸送から自動車輸送になってしまいました。経済的ではありましょうが...。
by Akira (2008-04-29 19:49) 

東西急行

Akira様、御無沙汰致しております。
Schuerzenwagen系統の客車群は、私はMinitrixより限定
発売されておりましたオーストリア鉄道(15912”Semmering"
Zugpackng)を一式保有しているに止まります。貴重なEpⅢ仕様の車輛故、編成を考えるにもう一式買っておけば良かっ
たと悔やまれます(編成完結はLSMの1/160ワゴンリ配備
迄延期)。
なおこの客車群は業務用、寝台、食堂車はEpⅡ以来標準
的な23m級ながら、座席車はどう言う訳か20~21mと省鉄
並に短い点も興味深く思います
by 東西急行 (2008-05-04 20:24) 

Akira

最近のモデルは、どうも長く生産されず、すぐ完了となってしまうことが多いです。そんなこんなで欲しいと思ったときが買い時という結果となり、財布と相談できる余裕すらなくなっている現状が恐ろしくもあります。
また、Schurzenwagenは、確かに車種によって全長が違いますね。
by Akira (2008-05-04 22:07) 

東西急行

Akira様、御返信有難う御座います。
期待の新戦力、LSMワゴンリも亦集中豪雨的に発売後
其れっ切りが懸念(版権供与の期間が精々二年)されま
す故、配備に備えEpⅡ~Ⅲa、Simplon線に該当しない
車輛の売却整理を進めております。
by 東西急行 (2008-05-04 23:44) 

Akira

メルクリン/TRIXも最近は色々とアイテムにボリュームが出てきています。東西急行さんの欧州型NでもMinitrixで意外な製品のリリースがアナウンスされるかも知れないですね。

http://www.modellbahnecke.de/trixn.htm

by Akira (2008-05-06 12:09) 

東西急行

Akira様、東西急行です。
Akira様の下さった偵察機の情報に釘付けです。
「ぬ゛ぅおっ?!この波形は(以下略)」
ワゴンリ隊再編への流れは急加速です。
by 東西急行 (2008-05-06 18:05) 

Akira

見つけましたね。どうやらメル/トリはCIWLのライセンスを取っていたようですね。これから楽しみです。
by Akira (2008-05-06 20:15) 

東西急行

Akira様、東西急行です。
荷物車は一種類、食堂、寝台車は二種類が予定されて
いる様です故、番号違いは色調、即ち赤褐色(チーク材地)
単色亦は窓枠部分淡黄色の相違であると推測しておりま
す。
尤も寝台車は「1900年万国博覧会パリ大会」出品の試作
車(寝台車の部屋割りは後年のR型其のものながら、台車
は三軸と言う特殊な一輛です)です故、購入するにしてもEp
Ⅱにも使える荷物車と食堂車と言うこととなりそうです。
中でも過渡期の編成に見られる鋼製寝台車とのちぐはぐ感
が絶妙です。
by 東西急行 (2008-05-07 00:03) 

Akira

まだ画像が出ていないので何とも言えませんが、早く見てみたいですね。
by Akira (2008-05-07 07:42) 

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