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DBのプラットホーム [建築]

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今日も模型から少し離れた話題を...。
今回の旅行で宿泊した街のBamberg駅は、石造りの比較的小さな駅舎を持つ地味な田舎駅とも言えよう。しかし、ホームは駅舎のある部分を含めて4面ありICEの停車駅でもある。また、駅舎のあるホーム以外は、新しいタイプのホームにリニューアルされている。ホーム高さもそれに合わせて若干高くなっているようである。(2階建て客車の乗降口は1階低床部分なのでホームから階段を降りるような感じで乗車することになる)実際に計測していないので未確認ではある。

注目すべきはこのプラットホームの屋根部分のデザインである。これはICE3/ICE-T(D)の運転開始に合わせてリニューアルされている。上画像は、まだ薄暗い早朝に撮影したのであるがホーム屋根下からこぼれる光の間接照明が美しい。
このホーム屋根部分のデザインは、ちょうどICE2.2/ICT(ICE3/ICE-Tの開発時の名称)の原寸モックアップがPoingにあるSiemens工場ホールで車両と一緒に公開された。このホーム屋根も美しいICE車両を引き立たせるのに充分な効果を発揮したように思う。
そしてこのホームのデザインはハンブルクの建築事務所「Gerkan, Marg und Partner Archtekten」である。あのMetropolitan(MET)のインテリアデザインやBerlin中央駅を手がけた会社でもある。

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ドイツでは、日本のような駅跨線橋はそれほど多くはなく、通常は地下通路である。上画像は、地下通路からホームを眺めた写真。
ドイツでは、日本のような絶対的な明るさよりも居心地を重視する傾向にあるので、直接光源を隠す努力を惜しまない。更にはホーム屋根中央にはガラスが張ってあり、自然光を取り入れる工夫もみえて美しさと共に自然との調和も考えられたデザインとなっている。

ただ、この美しいプラットホームのデザインも少しばかりクリティックするならば、駅名表示の部分に光を当てて反射させて駅名がはっきりと認識出来るようにして欲しい。それは良いアクセントにもなろう。

ドイツでは、乗車位置を大まかに「A」から「E」のゾーンに分けていて乗車口の位置を示す事は無い。それは国境を越えてやってくる車両も多く、乗車口の位置はまちまちであるからである。ホームの列車案内には1等車、供食車、2等車などの上に、停車位置を示すアルファベットが表示されるので、大体の位置は理解出来る。

常々鉄道のデザインは、車両だけではなく駅舎設備であるホーム、案内表示、切符売場や時刻表など印刷物にいたる迄トータルなデザインが必要であると考えているのだが、このあたりやはり欧州鉄道が我が国より数歩進んでいるように感じる部分である。トータルなデザインは利用者をストレスなく目的地に誘導させるための有効な手段であるからである。

[EDIT] 2010-02-16 13:08
タグ:DB AG Ep.VI
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S.やくも

とても美しいです。
模型でもやってみたいけど,どういう構造にしようなと考えます。
Fallerの製品は透明プラだった気がしますが。
by S.やくも (2010-02-16 12:31) 

Akira

こんにちは、S.やくもさん。

FALLERの製品(120193)は、ホーム幅の広いタイプですね。カタログ画像を見る限り樹脂パーツが薄いグレーのようなので濃いグレーに塗装すると引き締まって見えるかも知れません。透明樹脂部分は実際はガラスなのでそのままで良いのではないでしょうか?

FALLERのカタログに記してある「gmp」のマークで気づきましたが、やはりこのホームのデザインはBerlin中央駅やMETのインテリアデザインを手がけたGerkan, Mark und Partner Archtektenでしたね。
by Akira (2010-02-16 13:01) 

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