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43929 DSG 1152 WR4ü(e)-39 / Ep.III [Maerklin-Allgemein]

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当ブログも記事量が1600を超え、どんどん後ろに押しやられてゆく車両インプレッションを何とか表に残したいと考えたため、左カラムに客車を車種/エポック別に纏め始めたら、意外にもインプレせずに放置状態の客車があることに気づいたりするもの。2006年の新製品であるF-Zug "Hans Sachs"セット(43929)もその1つで、今回そのセットの中からSchürzenwagen食堂車を紹介したい。

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このF-Zugセットの時代は1964年頃のもので、Ep.IIIと言っても後期になるもの。既に同じ種別のF-Zug "Rheingold"では、62系列客車が運用に就いている。当時最新の62系列客車がエアコン装備されているのに対して、他の客車は寝台車と食堂車ぐらいしかエアコン装備されていない。今回の食堂車はエアコン取付け改造がなされた仕様である。ただ、Ep.IIIbにあたるUIC表記化以前のRubinrot色の仕様としては、ちょうど端境期にあたるため、ごく短い期間の仕様である可能性もある。
上画像は、厨房側の車端部分である。これを見て分かるのは、台車が「Görlitz III Schwer」からMD-33に履き替えられていること。またエアコン設置により厨房窓上部分にある換気用口窓がなくなっていることが挙げられる。また貫通幌がなくなり、共に運用されるUIC-X客車に合わせてゴム幌に改造を受けているのがわかる。

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車体中央に黄色で大きく描かれたDSGロゴとマークは、鮮やかなRubinrot地の車体と共に食堂車であることを明確にしている。

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厨房窓横の形式表記である。車体帯と同じ黄色文字による表記で、印刷は精細と言える。

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サボは、DB車両とは異なり横長の独特のもの。これはCIWL客車とおそらく共通の大きさであると考えられる。ドイツでも当時CIWL客車の運用は国際列車を中心に少なからずあり、別会社でも共通化させるのは理に叶ったことである。印刷は、通常食堂車が運用される区間のみの表記であるが、この車両は列車名の他、途中駅も含めて記されている。このような表記もあったのであろう。印刷精度は悪くない。

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RICラスターは、ドイツを含めた8カ国鉄道対応である。1500V単電源のような気もするが....。
ラスター上にある数字は、DSGの車体番号「1152」である。1939年にWUMAG社により落成。1966年からはDB車籍の10 152となり、1968年のUIC表記化され、1984に廃車された。最後はタルキスカラーではなく、Purpurrot(紫赤)色であった。廃車時の車齢も丁度50年であり、比較的長く生きながらえた部類の車両である。

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REV表記は1964年6月1日である。

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車端部分を正面から見た画像と厨房部分の俯瞰画像である。これを見るとゴム幌(Gummiwurst)であることが良くわかる。ただ、オリジナルの蛇腹式幌の方が似合っているように思う。その他、画像は無いが室内装備のテーブル部分は白色に着色してある場合と地色(エンジ色)のままのパターンの2つがあるが、このモデルは地色のままである。

このSchürzenwagen食堂車は、Ep.IIからVまで様々なバリーションが存在するが、オリジナルの美しさもさることながら、モデルの出来の良さもあって、車両番号が異なるとゲットしてしまうモデルである。特にEp.III時代のRubinrot色は艶やかな赤ということもあって、F-Zugの鉄青色やコバルトブルーに良く似合う。実車の動態保存も複数ある上、静態保存や食堂として第2の車生?を送る半動態保存されている車両もある。それほど重宝された食堂車はドイツの鉄道史上も稀と言えるのかもしれない。そしてそれは実車を1度でも見た事があるならば充分に理解出来るものである。

参考文献:Schürzen-Schnellzugwagen Teil 1 / KIRUBA Classic 1/2010
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