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高チャリ [まちづくり]

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先頃、ついに我が街にもCall-a-Bike、もといVerib、いや高チャリという名の貸し自転車システムが導入された。ドイツDBが運営管理するCall-a-Bikeやパリを始めフランスに普及しているVeribとは、やや導入動機や運営方法が異なるようであるが、高チャリは日本の地方都市特有の問題である中心市街地空洞化に対する施策(いわゆるまちづくり)であるようである。

まぁ、導入背景はどうでも良い。これが実現されたことに大いに意義を感じるのである。高チャリは中心市街地の12カ所に専用ステーションが設けられている。ポートと呼ばれる専用駐輪ステーションは、駅前はもちろん、百貨店前や銀行、市役所、その他さほど広くはない中心市街地にあり、我が家の至近にもポートがあるので昨日、今日と早速利用してみた。ちなみに自宅は駅や市役所から徒歩10~15分の距離で自転車移動には最適の距離である。(もっとも私のような街ナカ在住の者ではなく、外から来訪する人が高チャリのターゲットであるようだが...)

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ポートには、上画像のような表示板と5〜15台分の施錠が出来る駐輪設備がある。表示板には、使い方やポート位置を記した市街地地図が掲示されている。

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貸出し自転車は、ヨーロッパのそれらとは異なり、GPSのタグもなければ、電子機器を利用した登録や施錠のシステムもない。高チャリは極めてシンプル、そして無料である。ハンドルには、施錠機器が取り付けられており、100円硬貨を入れれば、ポートから解錠できるしくみである。再びポートで施錠すれば、100円硬貨は返却される。

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自転車の前カゴには高チャリの説明書きの他、ポート以外で駐輪した時のためのカギが取り付けられている。

このようなシステムになったのは、おそらくコストを最小限に切り詰めたためであろう。良さとしては、欧州のそれが有料であるのに対し、デポジット制ではあるものの無料で提供されていること。使用時間などの制限はなく、基本的に利用者のモラルにまかされていることである。ただ、それだけに心配も少なからずある。誰かがこの自転車を個人用に持ち去っても、どこかに放置しても、また、何日使っても各自転車の遠隔管理が出来ない上にGPSタグも付いていないので見つけ出すことは困難であろう。このあたりは、少し時間を掛けて様子をみるしかない。

そして先ほど駅から自宅近くのポートまで利用したが、本当に便利に感じる一方で、困ったことがおこった。5台ほど駐輪可能なポートが満車なのだ。満車の場合デポジットのお金が戻ってこないので放置できない。仕方がないのでそこから最も近いポートまで走ることになった。そこのポートも満車だったら...という不安も持ちつつ。しかしである、そこには8台程度駐輪可能なポートなのだが、1台も駐輪されていない。駐輪できたのは良かったのだが、どうもしっくりこない。もしポートに施錠センサーや自転車にGPSタグでも付いていれば、システム全体として使用実績の分析ができ、今後の改善に生かされるのであるが、現状ではそれが出来ない。結局そこから歩いて帰宅することになった。

高チャリは、今までこの街が行ったまちづくりの施策の中でも最もインパクトのあるものと感じるだけに、これら問題がすぐに露呈してしまうのは、やはりツメが甘いと感じてしまう。今後改善できれば良いのだが、このままだと自転車が少なくなって自然消滅..になるような一抹の不安を感じてしまうのである。せっかくの良い試みなだけに、長く続き定着し、運用範囲やポート数も拡大して欲しいのだ。

参考サイト:
「高ちゃり」でまちなかを走ろう / 高崎新聞
http://www.takasakiweb.jp/news/article/2013/04/3001.html
ヴェリブ / Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/ヴェリブ
Call a Bike / Wikipedia
http://de.wikipedia.org/wiki/Call_a_Bike
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