BR 103.1/DB in Orientrot

この画像も1991年に撮影したもの。おそらく当時私の住まいのあったKarlsruheの中央駅で夕方の西陽が当たっているところを撮影したものだと思う。もしこれが夏のものなら、夜９時過ぎの日没に気を良くして、しばしば夕食後に散歩がてら中央駅迄カメラを持って行ったときのものだろう。（撮影時の記憶は残念ながらない．．．）

この列車はICだと思うが、当然ながら牽引機は103.1形である。TEEカラーもこの画像のようなOrientrotも含めて、西側のドイツ幹線では至る所で見られたのである。ちょうど今ICEがドイツ中で見られるのと同様である。ただ、異なっていたのは中々全ての客車の塗装が統一されず、この画像のようにIRブルーやタルキスカラーの客車が混成されている光景が良く見られたのである。この画像ではIRブルーのBpmz（２等座席車）が機関車の次位に組成されているのが珍しい。この客車はFD "Königsee"専用に用意された客車のため数がそれほどないからだ。この時点でFD "Königsee"自体が運用に就いていたかどうかも不明である。Karlsruheには縁のない列車だからである。一方、Karlsruheで解放と連結するFD列車もある。それは、FD"Schwarzwald"で、私が見た時点では未だに全ての車両が赤裾TEE/タルキスカラーであった。赤裾TEEカラーのKinderland/Cafeteria合造車（WRtmh 136）が食堂車の代わりに組成されていたのが印象的であったのだが、その時の画像は見つけたらアップしてみたいと思う。

そのような訳で、1990年代初めのドイツの鉄道は、DB自体も多種多様な車両が走り、更に国際列車も欧州各国から乗り入れて、特にフランスと隣り合い、オーストリア、スイス、イタリア方面からの列車も集まるKarlsruhe Hbfは、そこに居るだけで様々な車両を目にすることの出来る「鉄」にとっては興味深い駅であったのである。

画像のような列車を見ることはもう叶わないが、私にとってはつい先日のことのようにも思える懐かしい姿である。

タグ：IC Orientrot DB Ep.IV BR103.1

コメント 4

ご無沙汰しております。私もこの頃、はじめてドイツに行くことができたので、ごちゃまぜ客車編成が懐かしいです。ニュルンベルクの模型店で、記念にミニクラブのICをごちゃまぜ編成で買おうとしたら、機関車、客車色をそろえなくてはいけない、と売ってくれませんでした。気質ですかね。
最近は日本的にきれいにそろって面白みがなくなってしまいました。人でも社会でも鉄道でも、変化してる時が面白いということでしょうか。あの頃の１２０型、ダイカストで出るのを待ってるんですが出ませんねえ。　

by N (2013-07-02 22:25) 

こんばんは、Nさん。

以前は、１等車/食堂車と２等車で色が違ったり、食堂車だけエンジ色だったりと列車にアクセントがあって楽しかったのですが、最近はおとなしい編成美になっていますね。その割に機関車の広告が増えたりしてますが．．．。
120形は確かに最近V.Rot（または広告機）ばかりですよね。O.Rotがあっても良いのにと思います。O.Rotの客車を用意しなければならないのでリリースされないのかもしれませんね。新製品の37543はサウンドもついて魅力的ですが、私はO.Rotでないと手が出ません。
by Akira (2013-07-02 23:05) 

ほんとうにごた混ぜ編成ですね。でもなぜか中間色のOrientrotの１０３が似合います。１両目のブルーの塗装は私も見たことがありません。いろいろな列車ごとに塗り分けられて、それが運用上うまくいかなくて混乱している、というところでしょうか。日本では戦後の混乱期をのぞいてはまず見られない風景だから、これもまた楽しい、です。模型の世界としてはこのようななんでもありはありがたい。
by klaviermusik-koba (2013-07-03 10:54) 

こんにちは、kobaさん。

1990年代のDBは民営化や、それに伴うDBデザインセンターの解体などややこしい内部的な問題もありましたので、混乱期であったかも知れません。1985年に発表されたDBのCI制定でOrientrot中心のカラーリングは、中々全ての車両まで徹底されていませんでした。民営化後しばらくして行われた現在のCIに基づくICEカラーやV.Rot中心の変更は、比較的早く徹底されたように思います。国鉄がJRになったときのような一夜にして全てのマークを交換なんてことはDBではなかったと思います。
by Akira (2013-07-03 11:11)