ドイツの高速車両デザイン / 鉄道ダイヤ情報9月号 [デザイン]
数日前から書店に並んでいる「鉄道ダイヤ情報」の最新刊である9月号の特集が「最新国内・世界の高速鉄道事情」というタイトルで、その特集の中の一つの記事を執筆しました。記事のテーマは「ドイツの高速車両デザイン」です。
交通新聞社の発行する「鉄道ダイヤ情報」誌は、その名の通り国内の鉄道運用情報記事が中心となる紙面構成で海外の鉄道について取り上げられることは珍しいと聞きました。そのような誌面に私の記事が取り上げられたことに対して嬉しく感じています。
技術的には世界で最先端をゆく日本の新幹線ですが、私がDBデザインセンターでインターンシップをしている時、「日本の新幹線技術は素晴らしいけど、ボクは3列シートには座れない」と職場の同僚から言われた経験がありました。この時は1991年春で、丁度ICE 1が運用を開始した時と重なります。既にDBは試作車ICE-Vが、技術的にも車内の空間デザインも内外から高い評価を受けています。
デビューしたICE 1は、ハンブルクからフランクフルトを経由してミュンヘンに至る南北を結ぶ1路線のみでしたが、開業前の3月に一度、また開業当日の列車にミュンヘンからアウグスブルク迄乗車し、DBの新しい時代を肌で感じたものです。残念ながらICE 1のインテリアデザインはICE-Vとは異なるものでしたが、その快適性に於いては日本の新幹線とは次元の違う感覚でもありました。
現在、再びICE-VのデザイナーであるノイマイスターデザインによるICE 3 / -T/ -TDの登場で、更に進化された車両が現在のDB車両の顔となっていることには記事を書きながら感慨深くなりました。と同時に、あの試作車のICE-Vに施された数々の新しいアイデアの多くがその後のICEに受け継がれたことは確かで、それらはリファインされドイツの高速車両らしさに繋がっているということもこの記事を執筆しながら改めて感じた次第です。
以下にアマゾンの同誌リンクを貼ります。
コメント 0