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T33018 DB Bm 234 / Ep.IV [Maerklin-Reisezugwagen]

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▲ 区分室側

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▲ 通路側

TRIX EXPRESSの客車セットの2両目のモデルは、UIC-X2等区分室客車(Bm 234)です。この客車もAm 203同様旧塗装にEp.IV仕様のダークグレー屋根が全体の印象を重暗くしています。本来であれば、ツートーンであるタルキスカラー(Ozeanblau/Elfenbein)の車体色のため、ダークグレーの屋根でも全体としては落ち着きのあるバランスの取れた色合いなのですが、旧塗装のまま残ってしまったBmも少なからず見かけた記憶があります。

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上は車端部分の側面画像です。なんとなくのっぺりとした印象なのは、旧塗装にダークグレーの屋根というだけではなく、Ep.IV後期仕様の等級表記も影響しているように見えます。ただ、窓枠については、タルキスカラーの場合、乗降扉の窓枠は黒Hゴムで、客室窓枠は車体色と同じ象牙色に塗装されているのですが、これは旧塗装のためか、乗降口扉窓枠も客室窓枠も真鍮色のままです。

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DBマーク、UIC車体番号、形式表記は美しく印刷されています。車体番号は「51 80 22-70 343-4」です。この番号の実車は、1972年11月9日にBerlinのWaggon Union GmbHで落成。1989年5月23日にWeiden i.d.OpfのPFA社でInterRegio向けのBim 263に改造されました。

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RICラスターの表記は、160Km/hまでの最高速度許可、4航路の航送許可、19カ国の鉄道入線許可が記されています。多電源仕様となります。

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REV表記は、1984年7月26日が直近の検査日となっています。

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画像は車体妻部分の正面と斜め前から見たところです。やはりシルバーの屋根に比べて暗く重い印象です。

1970年代にはDBの代表的な標準型客車となったこのBm 234は、合計1.848両も量産されました。元々D-Zugなど長距離優等列車向けに製造された客車ですが、1等のみのTEEやInter Cityが、1979年より1/2等で組成されたInterCity、EuroCityに変更された際には、多くのBm 234が最高速度を200Km/hに改造したBm 235になりました。また1985年から登場した新しい種別InterRegioでは、車体、台枠、台車以外は全てリニューアルしたBim 263に合計1000両近く改造されました。

今は、ICの一部列車でBim 263他や動態保存で残るのみのBm 234ですが、私がドイツに渡った1988年には、InterCityやEuroCityの2等区分室車に当たり前のように組成されていました。もっとも200Km/hで走るときは、静粛性で定評のあるMD台車はヨーダンパの助けを借りてもそのバタつき加減は結構なものです。また、エアコンのない客車なので開閉できる窓は、この最高速度で窓を開けると顔を窓から出すのは辛くなるほどの風が車内に流入し、通路側では専務車掌が窓を閉めて回るほどです。トイレも汚物タンクのない時代ですから、便器を覗くと線路が見えます。シートの詰め物は馬の毛が使われているという話も聞きました。(この詰め物は、シートの劣化耐性が高く、当時のメルセデスベンツのシートでも使われていたと聞いています)
今思えば、この時代がかった車両でも1980年代はごく普通に走っていましたし、2等車でも個室ならではのゆったりとした旅が出来ました。

メルクリンでは、27cmモデルはもとより28,2cmモデルとなった現在でもリリースされ続けるのは、1960年代から80年代に掛けて、DBの主力客車であったが故のことだと思います。私にとってもDB客車と言えばコレというモデルが、このBm 234です。

参考サイト:B4üm-63; Bm 234, 501 / "WAGEN" Das Archiv der Deutschen Reisezug- und Güterwagen / GeraNova Verlag
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