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VT628.2/928.2とLübeck Hbf [Maerklin-Allgemein]

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私が留学で西ドイツに渡って最初の1年間は、Bremenの語学学校に通っていたため、授業のない週末は北ドイツのショートトリップに出かけることが楽しみでした。BremenからICで約1時間のHamburgはもちろん、春になると、陽気に誘われそこからもう少し足を伸ばしてLübeckにも出かけました。この街はBremen同様、ハンザ都市として自由な交易で栄えた歴史ある街です。上画像はリューベック中央駅のファサードです。特徴的で落ち着きのある立派な駅舎です。街の中心街は語学学校の遠足で既に観ていますが、バス旅行なので駅は今回が初めてでした。

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連なるドームが特徴のリューベック中央駅です。戦前は旧東独地域からの列車も多かったはずです。ここは撮影当時、東西国境で東西鉄道連絡の1つであったこの路線の最初の西側の国境駅でもあリました。これだけの番線のある駅はかつての賑わいを思い起こさせるものです。私が訪ねた時はとても静かで閑散としていました。画像では、当時非電化だったことが理解できます。現在は電化され、ICE-Tも停車する駅です。

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ドームの屋根の下には、当時最新の気動車VT628.2/928.2が停車していて、この車両に乗ってみたかった私は、ここからこの気動車の行き先であるLüneburg駅まで行くことにしました。1人で旅すると、こうしてその時の気分で行き先を決めることができる自由な旅が可能になります。

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Lübeck Hbf駅もHamburg Hbfほどではないですが、コンコースが線路を跨いで2階にあり、橋上から停車している列車の俯瞰ができます。ドイツでは珍しい構造です。Hamburg Hbfと違って電化されていないので架線もなく撮影するには条件も良いです。

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早速初めてこの新しい気動車に乗車しました。私は2等車の乗客ですが、誰も乗車していない1等車に足を踏み入れ車内の撮影をしました。1等車内は2等車同様開放室レイアウトで2+2の座席配置ながら1列おきに1名用の座席になっています。固定座席のため、レイアウトに工夫があり、向かい合わせ席と片方向座席の組み合わせで、様々な利用者の要望に応える努力を感じます。

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軽いエンジン音を響かせながらリューベックを後にしたVT628.2/928.2は、北ドイツののどかで美しい田園風景を快走しています。車窓の風景は5月の春らしいポカポカ陽気で木々や草花の緑が美しく日本とは違う自然の豊かさを満喫できました。

リューネブルク駅に到着したVT628.2/928.2です。番号をよく見ると、トップナンバーのようです。この頃、この気動車は増備していて、2次車以降は片開き扉から両開き扉に変更されています。

今はVerkehrsrotのDB Regioが運営する気動車がほとんどでしょうが、まだ国鉄だった1989年頃は古いドイツからの脱却を試みるDBの意気込みも感じられ、この気動車もその1つであったように思います。派手なスタイルではないですが、正面の1枚窓と3つの前照灯兼尾灯で構成されたシンプルな顔は素直な造形で好感が持てました。

リューネブルク駅からは再びHamburg経由でBremenに戻ってこの日のショートトリップは満足してホームステイ先の家路に着きました。

さて、今回取り上げたVT628.2形気動車ですが、メルクリンH0からは数種類のモデルがリリースされています。Ep.IV仕様でmfx+のフルサウンド仕様は37728として発売されました。既に絶版モデルですが、地味だった存在でもあるので案外手に入りやすいかも知れませんね。
以下に、メルクリン公式ページをリンクしておきます。

Dieseltriebwagenzug BR 628.2
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