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P4010 DB (TEN) WLABmh175 / Ep.IV [Maerklin-Reisezugwagen]

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▲ 区分室側

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▲ 廊下側

昨日触れたWLABmh 174を購入した時、これ1両ではどうも様にならない気がしてもう1両欲しいと思ったのですが、同じモデルではつまらないし...と考えていたところ、見つけたのがこのWLABmh 175(P4010)でした。ちょうど時代もほぼ同じ時期であるし、色も基本的に同じなので購入しました。
実はこのモデル、メルクリンと同じ型を使って製造されたものですが、PRIMEXブランドの製品です。PRIMEXは、その後HOBBY、Start Upブランドとして受け継がれていますが、要はメルクリンの廉価版ブランドです。つまりメルクリンと同一モデルでありながらも若干部品を少なくしたりして製造コストを下げ、価格もそれなりに抑えたモデルです。この寝台車モデルも、同じ24cm鉄板客車であるのですが、印刷の色や塗装に違いがあり、更にはバッファが省略されています。また、これは1985年から89年にかけてリリースされていました。

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▲ 廊下側

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▲ 区分室側

WLABmh 175は、173、174と共にUIC-Typ.Uというグループに属した寝台車です。これら寝台車の違いは、最高制限速度の他、製造年による出入口扉の形状や丸/切妻屋根形状などが目視でわかる部分ですが、このモデルは、丸屋根で折戸仕様の175形としてリリースされていました。
車内は各区分室が「S(1等シングル)」、「D(1等ダブル)」、「T3(2等トリプル)」の3つのカテゴリに対応し、かつ2部屋を1部屋として使用可能なコネクティングも可能で汎用性の高い機能的な設備が特徴です。それ故Universalの頭文字である「U」がUICでの規格分類名にもなっています。この他、専務車掌の事務やサービス基地となるギャレー、WC、WC兼シャワー室、廊下の端に仮眠もできる専務車掌用テーブル付き座席があります。欧州の寝台車は各車両に専務車掌が乗務し、朝夕の供食サービスの他、切符、パスポートの預かり、モーニングコールなど車輌の乗客のニーズに応える人的サービスを行なっています。
このUIC-Typ.UはEp.IV時代の寝台車ではTyp.T2以外では、DBでの寝台車はほぼこの3形式でした。

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台車は、MD33でしょうか。24cm鉄板客車でMD台車を履いている客車は全て同じ形状だと思われます。

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▲ DBマークとその下には形式、車体番号が印刷されています

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▲ 欧州西側鉄道事業者はUICの共通塗装のコバルトブルー地に白文字でTEN(Trans Europ Nacht)と記されています。この文字列はDBのためドイツ語ですが、フランス語やイタリア語もあります

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▲ 車体ドア付近には白帯上に「寝台車」の独語(Schlafwagen)、仏語(Voiture-lits)、伊語(Carrozza-Letti)、英語(Sleeping-car)が記されています。

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▲ RICラスターには、航送許可、入線許可はドイツのほか、オーストリア、ベルギー、スイス、フランス、デンマーク、ルクセンブルグ、オランダ、イタリアの8カ国になります

表記類は、車体色と一体で鉄板に印刷されています。そのため、にじみなどはなく精細な印象です。

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屋根色はベージュです。ベージュ色の屋根はDSG時代のRubinrotやTENのPurpurrot(いわゆる赤TEN)などEp.IIIb時代からの名残です。

上の画像では、奥がメルクリン、手前がPRIMEXモデルです。大きな違いは屋根の色ですが、帯の色もちょっとベージュがかっていたりします。バッファがないのも見えますが、例えばトイレ(シャワー室)窓が白色に塗装されていなかったり、その窓下の空ベット表示窓も白く印刷されていません。しかし、屋根の色については、実車でも紺色とベージュの2種類があるし、窓については気になる向きには自分で塗装することも出来ます。

あと、何故だか形式を変えてあるのは興味深いところです。個人的には、バッファ以外については、メルクリンモデルと同等と思います。車輪等走り装置が違う訳でもないので走行性能に差はないし、メルクリンの室内照明だって取り付けられます。そんなことよりも、メルクリンとPRIMEXのちょっと違ったUIC-U形寝台車を2両繋げて夜行列車を仕立てられることの方が価値があるように思ったりします。

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折角なので、この車両に似合いそうな機関車を探して連結してみました。室内照明も点灯させているので、夜行列車の雰囲気が出てきます。

残念ながら24cmの鉄板客車シリーズに簡易寝台車(Bcm 243)が用意されていないので、それに近いタルキスカラーの1/2等座席車(Am/Bm)などを連結して楽しむしかありませんが、確かにちょっと煮え切らない部分もあるので、しつこいですが、282mmの新スケール客車として、改めてこの寝台車と簡易寝台車の両方のリリースを期待したいです。

そう、昨日はこの車輌の塗装の多彩さを謳ったが、実車の世界では昨日挙げた塗装の他、ポップカラーも存在します。また、DBだけではなく、スイス、オーストリア、デンマーク、ギリシャ、そしてMittelthurgauなどの旅行会社も所有し、さらには開き戸ではありますが、CIWLの紋章を掲げたU形寝台車もあります。実に多彩でまさにUniversalの名に相応しい寝台車輌です。

[EDIT: 2020-11-06]
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BOAC VC10

どうもです。
最近はRocoの1/100Halberstadt(DR)が新顔です。

WLABmh174と175の違いは、
最高速度が174は140Km/h、175は160Km/hということで、
丸屋根車は両方に存在しているみたいです。
バリエーションは、
174がGruppe53と同様の1枚開き戸と、折り戸で、両方とも丸屋根、
(前者にはミンデン台車とミュンヘン・カッセル台車の二種あり)
175は折り戸で丸屋根と、角屋根両方ありとなるようです。

300Bさんと同様に、Rocoの1/100の3両セット持ってますが、
こちらも同じ型で174と175が混在しています。
この中のDSG表記の物は、マークが一般的な鷲のマークでなくて、
末期のクローバー形のものなので、TENと混結で大丈夫でしょう。
うちでは、Bcm243等のクシェットの代用として、メルクリンのBm234(タルキス)、
あと、青TENのWLABsm166と連結させてます。

24cm客車用のバッファー付きミンデン台車が1両分余ってますので、
もしよろしければ、お譲りしましょうか?
by BOAC VC10 (2006-11-26 22:15) 

Akira

ごぶさたです。WLABmh174と175の違いは、あまりなさそうですね。外観ではV-Max140Km/hと160Km/h仕様の違いはほとんどないので、もし新しく282mmでこの寝台車を作るとしても、2種のバリエーションが可能ですね。折戸+丸屋根の他に角屋根仕様が出来れば、それだけで3つのバリーションが可能。更に開き戸仕様もあれば....。

24cmのバッファ付き台車....もし何か機会があればお譲りいただければ嬉しいです。(次のオフ会あたり?)
by Akira (2006-11-27 00:50) 

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