125 Jahre ISG (CIWL) [欧州鉄道]
先日、このブログからもリンクさせて頂いている渋谷のAntiqueさんのブログで、CIWL(ワゴン・リ)社のポスターが紹介されていたので、この本を紹介してみたくなった。
これは、ドイツEisenbahn Kurier Verlag発行の本で、CIWL社が創業125周年を迎えたことに記念して同社のポスターを中心にした印刷物を年代順に纏めたものである。当初、この本はCIWLの車輛中心に纏められた本と勘違いし購入した後に気がついたのであるが、やはりCIWL社だけのことはあり、ポスターやその他印刷物も抜きん出た芸術性を持っていることが良く分かる。有名なのは、Cassandreの"Nord Express"のポスターであるが、これはもちろん他のポスターも時代を反映しつつ、当時の最先端の美しいポスターが百花繚乱という感じである。よって当初の目的とは違ったが、この本は大いにCIWLの歴史と文化的側面を物語る良書であると感じた。
また、そのポスター自体は芸術性のみならず、列車名や運行経路など当時の乏しい資料を大きく補佐する役目もある。
日本では、CIWLと言うより「オリエント急行」という方が通りは良いが、この名称は単なる列車名であって、CIWL社の車輛とサービスがされている列車は、フランスやベルギー、イタリア、スイスなど欧州各国に跨がり、CIWL車輛のみの列車から列車の一部として組成されたものも含めれば、長距離列車を中心に欧州各国の非常に多くの列車がCIWLにお世話になっていたのではないだろうか。ドイツは、独自にMITROPA/DSGという寝台/食堂の車輛とサービスを提供していたが、やはり国際列車はCIWLが中心であったように思う。
箱根のラリックミュージアムに展示されているプルマン"Cote d'Azur"に乗れば、ひとときの欧州のエスプリを充分に堪能できることは間違いない。重厚にして繊細そして芸術の領域にまで達したCIWLの車輛は、いつまでも残してもらいたいものである。
125 Jahre Internationale Schlafwagen- Gesellschaft. Die Luxuszuege - Geschichte und Plakate
- 作者: Albert Muehl, Juergen Klein
- 出版社/メーカー: Ek-Verlag GmbH
- 発売日: 2002/10
- メディア: ペーパーバック
先日ラリック博物館でみたオリエント急行の車両はほんとうに美しかったです。
こういう本もでているんですね。本そのものも美しい!
オリエント急行とは、やはり特別な存在ですね(^^)
by ちゃろ (2007-01-25 18:51)
勝手にトラックバックさせて頂きました。
この本は、美術展のカタログ誌のような感じで美しいです。お店においても良い雰囲気を醸し出すかも?
by Akira (2007-01-25 19:06)
はじめまして、こんにちは。
茶々丸と申します。
資料的価値の高そうな本ですね。
私もほしい・・・。
「トラン・ブルー」についてのポスターも収録されていますでしょうか?
by 茶々丸 (2007-06-07 17:50)
茶々丸さん、こんにちは。こちらこそ拙い文章のブログをお読み頂きありがとうございます。この本はどちらかといえば展覧会の資料集のような内容です。「Train Bleu」のポスターの収録もされていた様に思いますが、今手元にないもので...。確認してみますね。
by Akira (2007-06-08 11:26)
おはようございます。
>拙い文章のブログをお読み頂き
いえいえ、なにをおっしゃいます。
私には読んでて楽しいですよ。
「Train Bleu」のポスターの収録もされていますか。
これは私も古書店でもまわって探して、なんとか入手しなければなりませんね。
by 茶々丸 (2007-06-09 10:46)
今調べてみましたら、数枚の「Train Bleu」のポスターはありました。
Amazonでは売り切れているようですね。あとはドイツから取り寄せるか洋書屋さんにあたってみるのが良いかも知れません。
by Akira (2007-06-09 13:14)
こんばんは。
レスどうもありがとうございます。
「Train Bleu」だけで数枚ありましたか!
入手難のようですが、なんとか探してみます。
どうもありがとうございました。
by 茶々丸 (2007-06-09 20:36)