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39970 DB 701 033-3 / Ep.IV [Maerklin-Triebwagen]

年末に届いた荷物に含まれていたモデルの一つがこのレールバスタイプの架線軌道車(39970)である。このブログでもすぐに記事化しようと思っていたのだが、RAmやらDB112+62系列TEE客車やらの新製品が続々届いたり、更には今年の新製品の発表もあったりして中々紹介できないまま今になってしまった。しかし、これをCSに登録して実際に操作してみると、現在のデジタルファンクションの集大成とも言えるほどのギミックのてんこ盛りで実に面白いモデルであった。


ベースになったモデルは実車同様レールバスである。故にボディは全金属製、mfxデコーダー、そしてコンパクトCサインから同サイズのSoftDrive-Sinusに変更となった最新のモーターである。
更にこのモデルでは、別途ファンクションデコーダーが内蔵。3つのピエゾモーターが内蔵されていてパンタグラフ(初めての菱形)の上昇下降、屋上の作業台の上下、作業台の左右旋回がこのデコーダーで制御でされる。mfxデコーダーは走行機能の他、前照灯/尾灯、数々のサウンド機能を内蔵している。しかもベースがコンパクトなレールバスである。ある意味メルクリンがファンクションの限界に挑戦したと言えるモデルであるとも言えよう。
以下それぞれのファンクション番号と機能説明である。

[mfx]
f0: 前照灯/尾灯on
f1: -
f2: スピード変化の気動車エンジン音on
f3: 警笛on
f4: 漸次加減速off
f5: ブレーキサウンドoff
f6: 金属切断音on
f7: ハンマー音on
f8: 直角研削機音on
f9: 電気溶接音on
f10: 研削ジャッキ音on

[ファンクション]
f0: -
f1: 作業台上下動
f2: 作業台左右旋回
f3: パンタグラフ上昇下降
f4: 作業台動作イニシャライズ

2つのデコーダーを使用してここまで色々なギミックが楽しめるモデルはそうはないと思う。興味深いのは、ファンクションデコーダーのf1とf2は、動作スピードと上下や左右を変更するのは赤いコントロールノブである。ノブを廻して動作スピードを調節し、ノブを押すことで反転するのである。最初は動きをコントロールするのに戸惑うがすぐに慣れる。

さて、モデルについてだが、非常に繊細に出来ている印象である。子供に見せたら感激しそうなファンクションであるが、とても子供に扱わせられないと思う程細部のディテールに凝った作りである。添付の金属製(エッチング)梯子2つは作業台両脇に取り付けられるが、実に細かな作業である。作業台の手摺は手で持ち上げることが可能である。作業台の上下、左右旋回動作はノブでスピードを変えられるが、最低速度で動作させるのが実感的であった。これら屋上可動部品のコントロールは、内蔵のファンクションデコーダーでの操作となるが、これはCSの2つの操作画面があって初めて快適な操作が可能になる。と言うのも、MSでは、画面が1つなのでファンクションデコーダーを呼び出すのに時間が掛かり、mfxデコーダーと一緒に操作が出来ない。そのため、私はファンクションデコーダーをmfxデコーダーと同じネーミングにし更にファンクションの意である(f)と付けたのである。(BR 701 033-3 (f))

mfxデコーダーの方は、元々レールバスの動作もサウンドも素晴らしいだけにそれを踏襲している。動きは更に繊細になったと言えるのかもしれない。5種の作業音はここで操作するが、そのサウンドもそれぞれ楽しい。メルクリンが得意とする「魅せるモデル」であることは疑いの無いところである。
しかし不満が無い訳でもない。折角の両前頭部屋根上のサーチライトは無機能なのである。もしこれが高輝度白色LEDで点灯すれば、私はこのモデルに100点をつけるだろう。

参考サイト:ドイツ・メルクリンサイト 39970 Turmtriebwagen.
http://www.maerklin.de/de/produkte/detailsh0.html?page=13&perpage=10&level1=27&level2=3730&newprod=1&art_nr=39970&era=0&gaugechoice=2&groupchoice=0&subgroupchoice=0&backlink=%2Fwww.maerklin.de%2Fde%2Fprodukte%2Fspur_h0%2Fneuheiten.html


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しげやん

サーチライトは画竜点睛ですね。でも、改造できるかも?
個人的には、あのテグスがなんとかならんかったんかなーって思ってますが。
でもいろんなサウンドも入ってるし、運転会に持っていけば
人だかりができることでしょう。
ROCOが今年、ACでもパンタ昇降機能付きのE10を出すみたいなので
どういう構造になっているのか、そちらも気になりますね。
by しげやん (2008-01-28 15:49) 

Akira

「画竜点睛」...とは。改造は私には出来ないでしょう。(支えのアームが細すぎるので)
パンタグラフのテグスは確かに見えますが、気にしないように(^^;...してます。
ROCOのE10パンタ昇降機能付きは、昨年のメッセのスタディの具体化でしょうね。以下参照:

http://blog.so-net.ne.jp/maerklin-kiste/2007-02-07-1

私が実際にこのモデルを見たときは、パンタグラフ昇降に関して言えば、いくらテグスがないからと言っても所詮メルクリンの二番煎じ。でも上昇下降のサウンドには、ちょっと良いかな..と。

UIC-X客車のドア開閉は、面白いけどまだ改善の余地あり...。

でも、ROCOがこのようなギミックの開発に積極的になったのは、良いことと思います♪
by Akira (2008-01-28 16:36) 

kids

うーん。
これも欲しかったのですが、他にも注文していたので、オーダー入れませんでした。
でも見れば見る程、良いですね。
目の毒です。
by kids (2008-01-28 20:05) 

Akira

昨年のメルクリンの新製品は、魅力的な実車を模型化したものが多く、逆にそれらばかりだとこのようなギミック沢山の楽しいモデルが新鮮に写ったりします。他とは一線を画したメルクリンらしいモデルとでも言いましょうか。大げさに言えば、一服の清涼剤になりえる逸品でしょうか。
by Akira (2008-01-28 20:27) 

klaviermusik-koba

これはなかなか面白そうですね。いずれにしろ,残念ながらうちの旧式のパワーパックではその面白さを満喫することはできません。初歩的な質問ですがこれの実物はレールバスがタネ車とすると,今も実物の車両の動力はディーゼルエンジンで、もしそうだとするとパンタは何のためにあるのでしょうか。機器類の動力用でしょうか。

以前の「ゴリアテ」も食指は動いたのですが,いかんせん,うちのレイアウトには大きすぎる。旧約聖書に出てくるゴリアテという巨人と戦うダビデというネーミングが,いかにも,という感じでうまい名前を付けるなあ,と感じ入ったものです。
by klaviermusik-koba (2008-01-30 16:42) 

Akira

今迄でリリースされたファンクションモデルでは、かなり面白い方だと思います。BR701は動力はディーゼルですが、この車両は架線の保守点検や修理のために使われるようです。よってパンタグラフは、その前方に窓があり、架線の点検や検査ができるようになっているのだと思います。機器類の動力としてのパンタグラフであるかどうかはわかりませんが、試験用のパンタグラフとしての機能はあるのではないでしょうか?

あと、このモデルはCSがないと確かに操作しづらいと思います。不可能ではないですが...。
by Akira (2008-01-30 17:53) 

T-Zug

こんにちは、BR701は是非ともほしいと思っていた07年新製品モデルです。(実はギュンタのキットを持っているが未組立/買ってから30年も経ってしまった)先日あるお店で実物を見たのですが、BR798と同じ前面の窓割りなのですね。BR798の時は試作品でプラの桟の部分の色が薄くてすけてしまい、なんでこのような部品割りにしたのだろうと思いましたが、製品では改善されて余り目立たなくなっていました。しかしBR701は黄色ということもあり、部品割りが目立ってしまい、かなりマイナスイメージに思ってしまうのは私だけでしょうか?(新製品パンフの時はHandmusterということで製品とは全然違いますね/表紙の写真は日光で乗務員ドアの回りが透けていたり・・・)余りあるギミックは言う事ないだけに残念!次の生産時に改善を期待したいところです。そしたら買おうっと。
by T-Zug (2008-03-17 18:27) 

Akira

全面窓の桟と窓の関係ですが、確かに画像では目立っていますが、正直な感想を言えば、全く気になりません。(あくまで個人的な感想です)798形の時は、私もこの問題が気になってメルクリン社の技術担当に質問を投げたのですが、これは金属ボディの型抜きのための解決策とのことです。しかしながら、実際に目にすると精度が高いのでほとんど目立ちません。
機会があれば、目前でお見せしたいくらいです。
by Akira (2008-03-17 18:51) 

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