43851 DB Avmz 111.2 / Ep.IV

昨日紹介した103.1形機関車と一緒に手元に届いた１等区分室客車Avmz 111.2（43851）を今回紹介したい。これは、IC 511 "van Beethoven"仕様とされる１等客車モデルで、28,2cmの初めての赤裾を纏った62系列客車モデルでもある。

最初は、TEE仕様の黒裾モデルのスマートでエレガントな印象からPurpurrot色が裾まで延び車体と台枠スカート部分が一体感を持った印象となり、重厚さとごろっとしたイメージになっているのが実車同様で、私自身が最も良く知るこの客車のイメージそのままという感じである。一方で、ちょっと良く見ると気づかれる方も少なくないと思うのが、行先表示板が左右２つあることである。確かに黒裾TEE仕様では左右２カ所の行先表示板であったのだが、最高速度200Km/h仕様に台車などの改造を受けた際に同時に行先表示板も右側１カ所に減らされているのであるが、残念なことに印刷ミスを犯してしまったようである。カタログ画像ではちゃんと正しい仕様であっただけに悔やまれるところである。



上画像は、その印刷ミス側の車端部分である。切妻屋根に回転折戸のコンビネーションである。窓枠は実車同様車体色のElfenbeinに塗装されている。このあたりも車体のごろっとした感じを印象づける一因であろう。もう１つ残念な部分は、最高速度向上のための改造の一環で出入口扉のステップを内蔵タイプに改造されたのであるが、モデルはそのまま固定式ステップとなっている。（カタログ画像も同じ）２等車のBm 235モデルが敢えてこの内蔵タイプのステップを作り分けているだけに残念でならない。



貫通路部分である。実車の印象を良く捉えていると思う。更に車体左上に何やら極小文字で印刷がされているが、とても肉眼で文字を読む事は不可能である。



MD台車である。台車については、カタログの説明にも記されている通り、新たにヨーダンパが付いた台車となっている。



車体表記は、今日レベルの印刷でカスレや滲みは皆無。ほぼパーフェクトである。DBマークも美しく、その下には車輛番号である「61 80 19-95 038-4」と記されている。その下には車輛形式番号であるAvmz 111.2の表記が印刷されている。また最下部には、各種機能表記の他、Esn（Essen）の文字と所属駅であるDortmundの文字が見える。

この車輛の車歴は、1971年にWMD（Waggon und Maschienebau GmbH, Donauwörth）社で3657番として落成。当初は、Avümz 111で、1976年12月にはAvmz 111.1として、また1981年7月にはモデルの仕様であるAvmz 111.2となった。2004年1月にはAvmz 111.6として廃車となり車籍消失している。



こちらは正しい位置に印刷された行先表示板（サボ）である。IC 511 van Beethovenの文字とDortmundからMünchen迄の停車駅が記されている。この時代の行先表示板が最も馴染みもあり私は好みでもある。サボの左側にある「33」は号車番号札である。



裾部分に印刷されているRICラスターである。最高運転許可速度は200Km/h、運用可能国がドイツ、オーストリア、スイス、東独と、単電源仕様と考えられる。フランスやイタリアなどへは運用できない。また航送可能な碇マークも印刷されている。



REV表記は1984年9月25日である。どの印刷も素晴らしいレベルである。

赤裾の62系列客車を見ると以前の27cmモデルの裾部分を思い出してしまうのは、私だけではないであろう。と言うのは、27cmの62系列客車は当初全長の長い台車を履いていたが、途中から台車が変更され短くなった。（理由は不明）そこで台枠のスカート部分と台車との距離の不自然さを修正するため金型をスクラッチし伸ばしたのだが、金型精度が悪く伸ばした部分だけ段差がついてしまっているのである。現在は全くの新設計であるためそのような不自然さが見えないのは良いことであるが、つい思い出してしまうのである。

こうしてこの新しい最初のIC客車を見ると、相も変わらずツッコミどころが見え隠れするモデルであるが、全体としてみた場合は印象が非常に良く、思い出のInterCity列車を再現できる喜びはひとしおである．．．まだ、残りの１等車、２等車、食堂車も届いていないので運転は出来ないが．．．。

参考サイト：IC-Schnellzugwagen. / メルクリンドイツサイト
http://www.maerklin.de/de/service/suche/details.html?page=&perpage=10&level1=2341&level2=2346&art_nr=43851&search=1&era=0&gaugechoice=0&groupchoice=0&subgroupchoice=0&catalogue=0&features=0&searchtext=Avmz+111.2&backlink=%2Fwww.maerklin.de%2Fde%2Fservice%2Fsuche%2Fproduktsuche.html

参考文献：Av4üm-62/63, Avmz 111 / "WAGEN" Das Archiv der deutschen Reisezug- und Güterwagen

タグ：DB Gruppe 62 Ep.IV TEE（赤裾） Neuheiten 2010 van Beethoven

コメント 2

Akiraさん　こんばんは。日中群馬の方はどうでしたか。自分は半日有給をもらい、中華街の食堂でランチ中に揺れ始め、全ての公共交通機関がマヒして、今さっきやっと帰宅したところです。この素晴らしいIC客車の画像を見てコメントしたがっている方も大勢いらっしゃると思いますが未だ外出中の方は電車が動かないまま足留めを食っていて尚且つ携帯もネットもつながらないままだと聞いています。他路線の一刻も早い復旧を願って止みません。

赤裾は重厚感があって黒裾とまた違った美しさがあると思います。これの数両の編成に120型なんかを合わせてもシックなコーディネートになるでしょうね。青クリームも注文されていますか？
by かなりのメルファン (2011-03-12 00:03) 

かなりのメルファンさん。

私はその時丁度妻とスーパーに買い物に出掛けていまして無事でした。でも酷い揺れは、店内のビン類が倒れて割れたことで相当のものと思い、急いで外に逃げ出しました。

今回は、モデルのご返事は控えますが、当ブログをご覧になっている方で被害にあっている方には心よりお見舞い申し上げます。
by Akira (2011-03-12 07:18)