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第4回 鉄道技術展 [日本の鉄道]

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第4回目を迎えた鉄道技術展に今回も出かけました。今回の鉄道技術展は、私にとってとても印象深いメッセとなりました。前の3回と大きく変わった点は、初めて鉄道に関わるデザイナーが一堂に集まるデザイナーズイブニングという催しを行ったことです。
この催しは2部構成で1部には日本の鉄道デザインの草分けでもある100系新幹線などのデザインを手がけた木村氏と松本氏に国鉄時代のデザイン黎明期から現在に至る変遷についての話を聴くことができました。
第2部は懇親会形式で車両メーカー、材料メーカー、デザイン事務所などのデザイナー、エディター、ライターさんなどが一堂に集まり、デザインの切り口で様々な問題や思い出話に華を咲かせることができたこと。またこれを通じて新しく知り合いになれる機会が持てたことです。

そんな前振りもあって、今日の最終日には幾つかのメーカーのブースでじっくりと担当デザイナーの方から直接お話しを伺うことができました。

[近畿車両]
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近畿車両は、毎回鉄道技術展の注目を浴びるメーカーの1つです。今回は、仙台市営地下鉄とJR四国で試験運転を始める蓄電池車両のモデルを転じていました。例年は、ショーモデル的な意味合いを持つ未来の提案になるようなモデルの展示でしたが、今回は現実的な車両のモデルであったところが印象的でした。

[J・TREC]
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旧東急車輌から社名が変更されて久しいJ・TRECは、1/1モックアップの展示を行っていました。山手線で試験運転中のE235系をさらに発展させた技術とデザインを施したもので横長の大型液晶パネルや蛍光素材を使ったつり革など実物大モデルならではのリアリティを感じる展示内容でした。嬉しかったのは車内照明がLED化されたこともあり、輝度が高くなったことで間接照明が可能になったことです。また車内照度を計測して自動的に明度を変化させる機能がついたりと、周辺環境に合わせて車両自体が利用者に対して最適化させる進化を遂げていることでしょうか。


画像はありませんが、三菱重工のブースでは、最新の大宮ニューシャトル車両の実物展示がありました。すでに本線では営業運転が始まったと聞いています。


もう一つ、今回はドイツに焦点を当てたメッセとなり、ドイツメーカーのパビリオンを会場中央にまとめて設置されていました。そこに今回ドイツから唯一デザイン事務所としてTRICON DESIGN AGがブースを構えたのは、きっと車両メーカーのデザイナーの方々には刺激があったことと思います。私も旧職場の同僚と久しぶりの再会を果たすことができました。TRICON DESIGNは、車両メーカーのPFA社のデザイン室が独立したデザイン事務所で、設立時は私も含めて4名のデザイナーで始めた事務所でしたが、今では世界中に顧客を持つ大きなデザイン事務所に成長しています。


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実は今回少子高齢化と人口減少の激しい地方の鉄道について「鉄道を中心とした地域創生」をテーマにセミナーがありました。
東北の津波被害で不通となった路線をBRTで再生させたJR東日本のプロジェクト、NHKの朝ドラ「あまちゃん」でも有名な三陸鉄道、そしておそらく現在日本で一番有名な第三セクターでもある鳥取の若桜鉄道の山田社長の取り組みを拝聴した後、私を含めた4名のパネラーによる話題提供とディスカッションを行いました。

私にとっては勉強になることばかりで、私自身は伝えたいこと全てが伝わったか非常に不安になりますが、ここ数日その準備で出し切ったことは確かなので、帰りの武蔵野線ではつい降り過ごしてしまいました。

規模も出展数も過去最大とのことで、毎回拡大を続ける鉄道技術展ですが、華やかさも毎回拡大し、様々なジャンルの人々が集う鉄道関連メッセとなったことは確かなようです。これはおそらく今後も続くのではないかと思うところですし、そうなるべきメッセと感じた次第です。

一つだけ残念だったこと:様々なイベントがあり、ブースをくまなく見ることができなかったことです。

参考サイト:鉄道技術展2015
http://www.mtij.jp
タグ:MITJ RDE
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