SSブログ

[絵画] 人形 (1) | 井上賢三 [ART]

IMG_2506n.jpg
「人形」カンバス、油彩

メルクリンの鉄道模型を期待している向きには、退屈な記事かも知れません。

私の父は私が13歳(中学1年生)の時に肝臓ガンで亡くなりました。父は明治生まれで戦争にも行っていたこともあって、結婚が遅く私が長男として生まれたのは彼が50歳過ぎてからでした。そのためか、私は父から甘やかされて育てられたのかも知れませんが、父から怒られた記憶はほとんどありません。

父は洋画家で、読者の方はご存知の方もいらっしゃるかも知れませんが、画家東郷青児の愛弟子で、彼が会長だった二科会では審査員をしていました。

父が死んでも彼の描いた絵は我が家に何枚かの絵が残っていて、今まで倉庫で眠っていましたが、今日ご縁のあった父の出身地の京都の古美術商にほとんどの絵を預けることにしました。
これも何かの縁でしょう。私は我が家にあった父が描いた絵は今日生まれ故郷に戻ったと考えています。

しかし、折角なので京都に戻る前に家にある全ての絵の写真だけは残しておこうと撮影をしました。そして今日から時々合間を見ながら彼の絵をこのブログで紹介しようと思っています。

この絵は、彼が晩年に描いた人形の絵です。それまでは風景画や人物画、また好きな魚の絵を描いていましたが、私が小学校低学年頃から人形の絵を描くようになり、それ以来最後まで人形を描いています。それはドイツのSchwarzwaldやフランスなどの人形で母が仕事で欧州旅行に行った時、それこそ沢山の人形を父のために仕入れてきました。ちょうどその時私にはメルクリンH0の貨物列車セット(3500)をお土産に買ってきたのですから、さぞかし超過荷物の支払いに大変だったと思います。

父の名は特に有名でもありませんでしたし、商売上手でもなく絵の描くスピードが早かった訳でもありませんが、それゆえ現存している絵は限られていますし、丁寧な画風は気に入る人もいるでしょう。(父が生存していた当時は、ファンもいたようですw)

今や誰もが知るような有名な画家も死後ずいぶん経ってから再評価されることもあると聞いています。それも絵を観ることで評価されるのですから、息子の私がそのキッカケの1つを用意するのは父に対する供養かも知れないと思い、今日から少しづつですが、絵画についてもアップしてゆこうと考えています。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:アート

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント