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30747 DB 218 217 / Ep.IV [Maerklin-Lok]

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昨日216形の記事の中で218形ばかり書いてしまいました。と言う訳で、今日は218形です。このモデルは、ディーゼル機関車では珍しいTEE/IC色で実車でも異彩を放っていたものです。メルクリンは、やはり「もどき」ということを認識しているようで、HOBBYプログラムとして、デルタも珍しくなかった1997年に30747としてアナログモデルで2005年までの9年間リリースされました。
216形との違いは、実車では数多くあるのですが、このモデルとしては、特徴的な屋上の2本突き出た煙突のみです。子供が遊ぶモデルとしての雰囲気は充分に出ているのかもしれません。で、なぜTEE/ICカラーなのか、私も良く分からりません。実際にTEE/ICカラーの客車を牽引している画像もほとんど見たことがなく、所属がRegenburgというICがほぼ走らない地域であることからもInterCity牽引のための塗装ではないと思います。私がバイエルンの北東に位置するWeidenに住んでいた頃、沿線の路線電化されていないRegensburg - Hof線には、良くこの実車である1両しかないTEE色のBR 218 217が走っていたのを目撃しましたが大抵は貨物列車の牽引でした。この路線、当時はIRが2時間おきに走っていたぐらいであとの優等列車は皆無でした。現在は、ミュンヘン直通のIR列車自体がなくなって、再び不便になったようです。

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車端部側面です。タルキスカラーの塗り分けラインは同じでオーシャンブルーを紫赤色に変えてTEEカラーとしただけなので、屋根上が紫赤色になるなど103.1形の塗り分けともやや異なり(どちらかといえば120.0形量産先行車の塗り分けに近いか)、少々重たい印象です。

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台車は216形モデルと同じです。2軸はモーターと一体型の台車でギアを介して動力を伝えています。もう一方の2軸には集電シューが装着されています。

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車体中央のDBマークと車両形式・番号表記が紫赤色で表記されています。

この217号機は、1974年2月3日にKrupp社にて落成。当初はMTU社のTB11形エンジンを積んでいました。その後、TB11a形に変更されています。1980年代はBw Regensburgに配属しているのは確認しています。最後はBw Trier(トリアー機関区)所属していたようです。現在廃車されているかは未確認です。

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所属表記です。「BD Nürnberg」(ニュルンベルク連邦鉄道局)、「Bw Regensburg 1」(レーゲンスブルク機関区)と表記されています。

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RICラスターには、自国も含めて8カ国で入線が許可されています。

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車両製造メーカーの銘板はSIEMENS社のロゴが印刷されています。(217号機の実車製造メーカーはKRUPP社なのですが、理由は不明です)

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REV(検査日)表記は、1986年12月19日と記されています。

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俯瞰した画像です。特徴的な煙突以外は、216形のままです。

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ボディを外したところです。30747モデルのオリジナルはアナログですが、これにデルタデコーダーを装着しています。

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このモデルのモーターは、3極回転子を持つモーター(DCM)です。メルクリンからは1972年よりこのモーターを装着するモデルが登場しています。

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後付けで装着したデルタデコーダーです。当時のHOBBYシリーズのモデルには、デジタル化にはデルタデコーダーの装着が推奨されていたようで、このモデルの取扱説明書にもそのような記述があります。ただ、装着作業は専門の販売店に相談するようとの一文もあります。
デルタデコーダーは、簡易型デジタルとも言えるもので、アドレス用DIPスイッチを4桁にして16のデジタルアドレスを持たせることができます。漸次加減速やファンクションなどの機能は全くなく、前照灯も常時点灯できず、アナログモデル同様速度に合わせて照度が変わります。フィーリングはアナログそのものです。

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先頭部正面です。実車の印象を良く再現できていると思います。

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ところで、どうもこのTEE色は象牙色が冴えないです。塗り分けは正しく見えますが、何か色の組み合わせに違和感を感じます。そこで例のRAL色票を当ててみたら案の定、象牙色が明るい方向にズレています。Purpurrotはほぼ同じで良いのですが、HOBBYモデルと言えども正しい色を出すのにはそうコストが掛かる訳でもないので正しい色調整を望みたいです。

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ここで、後にリリースされた新開発モデルの218形(39183)と比較のために並べてみました。パッと見てもさほど違和感があるほどの差異はないのですが、下画像にあるように216形と218形の実車全長が違うことから、このモデルも長さの違いがわかります。他にも屋根上の通風孔などにも違いが見れます。もちろん正確なのは39183です。(通風孔・煙突については218形には多種あるため、様々なパターンがあります)

この珍しい塗装のこの機関車の実車も私の帰国した1997以降、更に数機増えたと聞いています。TEE色など昔に無くなった色の機関車を増やすなど、ナゾは増すばかりですが、どこの世にもいる現場の鉄道ファン社員の計らいなのかも知れません。

参考文献:218 / Eisenbahn-Journal 2/2009 Sonder-Ausgabe

参考サイト:Märklin-Motor Übersicht / HGH-Moba

[EDIT] 2020-04-27


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