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43232 DB AB4üwe-39/51 / Ep.IIIb [Maerklin-Reisezugwagen]

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▲ 2007年の新製品パンフレット(DI版)に掲載された3種のSchürzenwagenモデル

2006年にEp.IIIb仕様の濃緑色Schürzenwagen2種(4320243222)を単品モデルとして地味にリリースした翌年の2007年、1/2等合造車(43232)と食堂車(43242)、荷物車(43272)の3種がリリース。2004年から毎年散発的にサウンド付き郵便車(49962)やサウンド付き荷物車(49964)のEp.IIIbの単品モデルがリリースされていたこともあって、これで一通りのモデルが揃いました。

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今回は2007年登場のモデルの中から、1/2等合造車(43232)を紹介します。
なお、この記事は43202と43222モデルも紹介していましたが、記事の大幅リニューアルに当たり、既に前車モデルが記事のリニューアルで紹介しているため、43232モデルのみの紹介に変更します。

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1等車(廊下)側と2等車(区分室)側の妻部側面です。1等車の目印は扉横の等級表示ですが、当時から誤乗車防止のための帯がヘッダ部分に入っています。Flaschengrün地には白色帯はコントラストが強く目立ちます。1等車の場合、ヘッダの上に表記する車体番号部分に白帯があるため、ヘッダの下に車体番号がレイアウトされています。

この暗い車体色の屋根がシルバーなのは、美しさを際立たせていますが、実際に運用中は蒸気機関車の煤煙や当時の石炭暖房などで空気は汚れていたように思います。どこまでこの明るい屋根色が保たれていたのかは写真で確認するしかありませんが、当時は白黒写真がほとんどなので当時に戻らないと理解は難しいかも知れません。
また、この扉形状はHechtwagenなど既に車体と一体化した車両もありますが、戦前の長距離客車では、初めて出入口ステップ部分が車内に組み込まれていて、造形上も車体とデッキの一体になった車両と個人的には思っています。その後の車両が現在まで全ての車両がデッキと客室の一体型車体になっているのはエポックメーキングであることを示しています。

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1/2等合造車であるこの客車の見所は、車体のほぼ中央の窓割りでしょうか。1等の大きな窓と2等の小さな窓が隣り合っています。1等の窓の上には等級帯が施され、そこが1等車である主張を見て取れます。
当時は、連結、解放を繰り返して長距離を走るD-Zugが多く、乗車運賃が1等と2等で異なることや短編成の場合、等級割合を考えればこの合造車は非常に合理的です。

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台車は、1等、2等客車同様Görlitz III Leichtを履いています。

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車体表記のあるデッキ近くの側面部分です。車体番号は、「14 632 Hmb」です。このモデルの実車は1939年DRGの「215 532」としてに落成。Ep.IV時代はABüe 336「51 80 38-43 107-9」、また1976年からは「50 80 38-11 096-3」に改番されました。1979年7月2日に廃車されています。
なお、Ep.IIIbでは3等級制から2等級制への変更に伴い、それまでの異なる2種の形式(BC4ü-39とABC4ü-38)がAB4üweに変更となりました。この「14 632」は旧2/3等合造客車(BC4ü-39)でした。

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RIC表記は、自国の他10カ国の入線許可が記されています。

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裾部分の表記類です。所属駅はHamburg-Altonaです。SchürzenwagenであるGruppe 39の表記もあります。

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出入口ステップにも注意書き「Handbremse am anderen Ende」(手ブレーキは反対側)表記 が印刷されています。このような見えづらく凹んだ場所の文字の印刷が可能になった技術の進歩には驚くばかりですが、このモデルは2006年のレベルなのですね。

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妻部分の正面です。1等車や2等車のモデルと同じ外観になります。

最近は、客車新製品ではコンプリート状態で発表されることが普通ですが、今回のSchürzenwagenについては、2年に分けてのリリースで、しかも昨年(2006年)の新製品パンフでの紹介(レイアウト)が地味であったので、私にとってはようやく登場という嬉しい気持ちと、2種しかないことと扱いの小ささに少し残念に思っていましたが、今年の新製品パンフでは昨年より大きく扱われ、ようやくコンプリートとなったことに対して安堵の気持ちになりました。この客車の魅力は濃緑色に窓下のシル部分が黒で塗装されていることで、大型蒸気機関車にも良く似合う色使いは、個人的に大好きです。また、このEp.III時代の蒸気機関車、ディーゼル機関車、電気機関車など最近ラインナップも豊富な割に牽引される長距離用客車は、リリースされていたSchürzenwagenモデルが鉄青色のF-Zug仕様か282mmのUIC-X客車モデルばかりでは、ちょっと物足りなかったこともありますが、これでようやく、BR01、BR01.10、BR03、BR03.10やV200.0、E18、E19などの牽引でEp.IIIbの編成を楽しめるようになりました。

*当記事は、大幅にリニューアルしたため、43232モデルのみの記事となります。

参考文献:BC4ü-39 und ABC4ü-38 / Schürzen-Schnellzugwagen Teil 1 / KIRUBA Classic 1/2020

[EDIT] 2020-04-15


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