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49964 DB Pw4ü-38 / Ep.IIIb [Maerklin-Reisezugwagen]

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▲ 手ブレーキ側

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▲ 非手ブレーキ側

Ep.IIIb時代のSchürzenwagenの荷物車(Pw4ü-38)モデルです。この荷物車は、意外にも中々製品化されなかったモデルで、どちらかと言えば郵便車が時期も早くバリエーションも豊富です。また、ようやく荷物車が製品化された時もセットのEp.II(DRG)や、Ep.IIIaのF-Zug仕様(T23337)などで、肝心のEp.IIIbやEp.IV仕様が中々リリースされなかったのですが、このモデルはようやく49964としてサウンドファンクション機能のついた姿で2005年に登場となり、2006年までの2年間のみリリースされました。

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外観は、同じ車体番号でリリースされた荷物車モデル(43204)の仕様と同じで、低屋根ながら屋根上の監視窓がなく、そのためSchürzenwagenシリーズの中では屋根がより低く見え平たい印象です。屋根上のベンチレーターの類いも一切ないのもその印象に拍車を掛けています。ボディサイドには両端に乗務員のドアが各々1ケ所、そして中程に両開きのドアが2ケ所あります。

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台車は、Bauart Görlitz III Leichtです。

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車体中央にレイアウトされたDBマークと裾部分の表記は車体番号(105 885)と所属管理局の地名(München)です。

このモデルのプロトタイプとなる実車ですが、残念ながらその実車の姿がどのような形状であるのか未確認ですので、このモデル同様屋根上に監視窓のない形状なのか、あるいは別の形状であるのかわかりません。Schürzenwagenの荷物車としては1両のみの製造であり、所属管理局もBerlin(Bln)との情報もあります。

以下は、当ブログ43204モデル記事からの引用になります。

Pw 4ü-40形 「105 885 Bln」として1941年にWUMAG社にて落成。1959年にDWM社にて改造。その後1966年にUIC表記化によりDüse 948形「51 80 95-10 001-3」に改番。1971年12月に廃車。
(Quelle: Wagner, Wagner, Deppmeyer: "Deutsches Wagen-Archiv: Reisezugwagen 1", transpress 1993, S. 209)

また、戦前から戦中にかけて、政権中枢が利用した専用列車のための特別装備を施したSchürzenwagen荷物車は、戦後改造されて一般用荷物車になりましたが、こちらは形状が異なります。
メルクリンからは同じ車両番号「105 885」のこのモデルを含めて異なるモデル(4320443272)が合計3種リリースされています。

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車体表記です。Ep.III時代の規格に沿って車両左妻部に近い窓の右側に車体番号、形式などがレイアウトされています。

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所属駅はMünchen Pasingです。

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RICラスターには17カ国の鉄道入線許可が記されています。

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検査場所はAW Neuaubingと表記されています。また、検査日は、1959年8月28日で次回検査日は1年後である記載が赤色で表記されています。

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妻部正面です。低屋根仕様であることがわかります。また、郵便車両と異なり貫通扉に窓が付いています。

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▲ 車体を外して内部を見たところです。スピーカーは大型で音量は十分です。

そして、このシンプルな外観からは想像し難いのが、デジタルで動作するサウンドギミックです。基本的には、これより少し前にリリースされたサウンドファンクション付きSchürzenwagen郵便車(49962)と同じ構造です。こちらは、同じサウンド付きmfxデコーダー内蔵ながら、そのサウンドは蒸気機関車なのに対し、ここで紹介する荷物車はディーゼル機関車のサウンドが内蔵されています。どちらもワンチップデコーダーで、21ピンで接続されています。この2つのデコーダーを簡単に交換することもできるでしょう。
どちらのモデルも、サウンド化されていない機関車モデルの次位に連結することによって、あたかも機関車からサウンドが奏でられている錯覚に陥ることは確かです。特にこのモデルでは、最新ソフトウエアのインストールでMS2、CS2、CS3とmfxデコーダーの機能により11種類の違ったディーゼル機関車のサウンドを個別制御で楽しめるのは見事です。(MS1では4種類)
また、ディーゼル機関車でよく行われている重連での運転も、このサウンド荷物車モデルを連結させれば、美しい?ディーゼル機のハーモニーを聴くことができます。但し、これらはCentral Stationの重連統括制御があって快適なコントロールが可能となっていることも付け加えなくてはなりません。MSでは個別制御なので中々コントロールが難しいと思います。
個人的には、Mega-Digital-Startsetのサウンド付きmfx V160とPremium Startset(29845)のV160を重連にし、その次位にこのサウンド荷物車を連結させて、CSの重連統括制御(実際は3重連となる)での運転を試してみましたが、実に素晴らしい臨場感でした。

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郵便車モデル(49962)と並べて見ました。屋根の形状が違うことがわかります。

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▲ V160機関車に牽引させたところです。良く似合います。

さて、このモデルと似合う編成ですが、基本的に同時代(Ep.IIIb)の濃緑色客車であればどれでも良いとは思いますが、D-Zugでの運用が良いのではないかと思います。そうなればこの荷物車と同じSchürzenwagenが1番であるでしょう。幸いなことに、ようやく昨年からEp.IIIの濃緑色のモデル群(43202/43222)がリリースされはじめました。今年の新製品でも1/2等合造客車(42232)や食堂車(43242)がリリースされ、寝台車を除いて一通りの同世代客車が揃うことになりました。

いずれにしても、第3世代デジタルのSystemsとmfxデコーダーの導入でメルクリンの楽しみ方の幅が大きく拡がったことは事実で、このようなファンクションモデルの登場は、具体的な解答の1つでしょう。このような複雑にみえる機能もコンパクトな制御システムで簡単にできるのはメルクリンならではです。残念なのは、そうした取り組みが多くの模型ファンに知られていないことかも知れません。

参考サイト:49964 Geräuschwagen für Lokomotiven / メルクリン公式サイト

[EDIT] 2020-04-20


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ナベ

mixiではお世話になっております。
僕はMSしか持ってないのですが、この車両を操作する場合はMSが2個
必要になるのでしょうか?
この車両は前から気になっているのですが、コントロールの方法が理解
出来ずに購入してないのです(汗)
やはりCSを導入するべきなのかなぁ・・・・
by ナベ (2007-05-26 10:05) 

Akira

ナベさん、コメントありがとうございます。

このモデル自体にmfxデコーダーが内蔵されているので、もちろんMSでも操作は可能ですが、機関車と一緒に動かして初めて機能させるのが普通でしょうから、そうなると2台のMSが必要です。ただ、2台あったところで、シンクロさせないと意味がないので結局CSの重連統括機能が欲しくなるでしょう。
絶対..とは言いませんが、このモデルを持っていながらCSがないと、欲求不満になるかもですね。
by Akira (2007-05-26 11:24) 

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