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銀座千疋屋のアンティークマッチラベル [ラベル]

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以前浅草の雷門地下鉄道営食堂のマッチラベルを紹介しましたが、今回は同じマッチラベルでも銀座千疋屋のラベルです。このラベルも祖父から譲り受けたビールラベルと一緒にあったものなので、これらはほぼ同時期(つまり戦前)のものと推察出来ます。

上画像は、贈答用の果物籠が水色とシルバーの印刷の上に描かれており、果物籠の上には「詰籠に答贈御」、下には「屋疋千座銀」の屋号が今とは反対側に記されています。

今もそうでしょうが、銀座千疋屋は国内で最も有名で高級な果物店です。しかしなぜ果物店の千疋屋にマッチがあるのかと言えば....。

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上画像は、裏に貼られていたものと思われますが、千疋屋には当時から果物の小売のほか、フルーツパーラーがあったようです。そこでマッチが必要になるのでしょう。皿に一切れのスイカが載っている絵が描かれていますが、当時はカットスイカをこのようにしてサーブされていたのでしょうか。今ではちょっと考えづらいですが、戦前ならば輸入の果物は限られていて、国内産であれば夏場は立派な果物として上質なスイカが提供されていても不思議ではないでしょう。

スイカの絵の下には「FRUIT・PARLOUR」、「GINZA SEMBIKIYA」の飾り文字が並んでいます。極めてシンプルではありますが、手書きで描かれた文字の「S」は、同じ銀座の資生堂パーラーのロゴを意識しているのではないかと感じます。

残念ながら資生堂パーラーのマッチラベルは知らないので判断は難しいですが、どちらも銀座の顔の1つとして今もなお続く老舗ですからマッチのラベルで当時の様子を妄想するのも楽しいものです。

参考サイト:
千疋屋銀座本店 フルーツパーラー
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