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Züge 5/2010と大洲大作氏の個展 [日本の鉄道]

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昨日届いたドイツの鉄道(模型)雑誌「Züge」について今回は少し触れてみたい。この雑誌はそもそもSWR放送局の鉄道番組「Eisenbahn-Romantik」の雑誌媒体としての役割を担うもので、以前当ブログでも紹介したことがある。表紙にはこの番組の顔であるHagenさんのお顔も見れる。

さて、今回この雑誌を紹介したのは、友人の写真家であり、メルクリンファンでもある大洲大作氏による記事が、新幹線0系電車の終焉に当って彼の撮影した0系電車とその思いでなどをテキストと共に、この「Züge」誌に掲載されたからである。僭越ながら本文訳は私が務めた。

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この記事については随分前に先方に送ってあったが、おそらく私の訳文の手直しに時間が必要であったのであろう、今になってようやく日の目を見ることが出来た。フルカラー4ページに渡って記された0系電車の終焉記事には、著者である大洲氏の想いが込められている。
しかし、こうして改めて0系新幹線電車を見ると良い意味で日本的な美しさを感じる。今では当たり前である新幹線(NBS)という概念を初めて取り入れたのが我が国であり、そこを走る超高速(と当時では考えられていた)列車の造形は、他の列車に模範がなくオリジナリティ溢れる形状となり、それは誰もが憧れる列車の象徴的な姿になったと思う訳である。

さて、話が変わるがこの著者で写真家でもある大洲氏が、6日の月曜日から京都で写真の個展が開かれる。彼は、ドイツのベルリンの個展や「光のシークエンス」という題目で東京の青山で作品の展示活動を行っているが、今回は彼にとって特に大きな個展となるとのこと。以下にその詳細を記す。


大洲大作写真展 光のシークエンス
Photo Exhibition: Daisaku OOZU, Sequences of Light


2010年12月6日(月)→18日(土) 12:00~18:30 休廊日:12日(日) 土曜日は17:00まで
大阪成蹊大学芸術学部 総合教育研究支援センター ギャラリー〈space B〉

主催・企画:大阪成蹊大学芸術学部 総合教育研究支援センター 芸術研究センター
協賛:ミカ製版株式会社
協力:オリンパスイメージング株式会社/Bad News

『光のシークエンス』は、一瞬または連続する一瞬に知覚される「光」を主題として、
列車やバスなどの「車窓」に映る光景を主な被写体としながら、心の作用や時の流れが現実の風景に重ねて見せる、目には見えない光景の断片を定着すべく制作された写真作品です。
本作品は、ドイツのアート雑誌「Schoengeist」2008年冬号の表紙のほか4見開きにて発表され、2009年に東京・青山のスパイラルで開催された Spiral Independent Creator's Festivalへの参加の際、国内にて初披露されました。今回、ギャラリー〈spaceB〉での個展においてはプリント作品とプロジェクションを組み合わせ、初めて完全な形で展示されることになります。

会場となります大阪成蹊大学芸術学部(旧 成安造形短期大学)のギャラリー〈space B〉ではこれまでに、写真家では畠山直哉、テキスタイルではミナ・ペルホネンほか、ジョン・ケージの演奏会など、他の学内ギャラリーとは一線を画する意欲的でレベルの高い展示が企画されています。
ギャラリーサイト http://www.os-spaceb.jp/

〈作家について〉
大洲 大作(おおず だいさく)
大阪市生まれ。龍谷大学文学部哲学科卒業。大阪国際写真センターにて写真を学ぶ。
The Third Gallery Aya(大阪)/galerie magenta(ベルリン)にて個展開催。
galerie son(ベルリン)他にてグループ展多数。横浜市在住。
ブログ "fragments" http://www.oozu.info/blog
サイト "Daisaku OOZU PHOTOGRAPHS" http://www.oozu.info/


お近くで、ご興味のある方はお越しいただければと思う。


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E5系「はやぶさ」GranClass のサービス [日本の鉄道]

RM誌の電子版「編集長敬白」で、JR東日本の東北新幹線向けE5系のグランクラスのシートモックアップとそのサービスが公開されたことが記されている。

http://rail.hobidas.com/blog/natori/archives/2010/11/post_74.html

この記事を一通り見て感じたことは、いかにもJR東日本らしい..と感じたのである。まずシートは、レカロ社と日立とJRのコラボという。おそらく日立は車両メーカーとしてシートデザインや一部設計などに関わったのであろう。それらを考慮してレカロが製造したということと想像できる。(あくまで想像であることをお忘れなく)

実は、私もドイツでレカロ社へドイツの大手航空会社向けのシートデザインをしたことがある。(残念ながら現実にはならず..)
日本ではレーシングカー向けのスポーツタイプの高級シートメーカーとしてのイメージが強いが、実は航空機用シートなど公共交通機関のシートメーカーとしての方がドイツでは一般的なイメージではないかと思う。

ただ、DB相手の仕事をしていた中で、レカロ社が列車用シートを扱っているとは知らなかった。DB向けは、Grammer社やVogel社などが一般的? そう言えば昔N'EXのシートにフランスのコンパン社製を使ったこともあったような...。
JRの選択は、その技術的優位性よりイメージ先行と感じるのは穿った見方だろうか?まぁ、それによって人間工学的により優れたものならばヨシとしたい。

次にそのサービスであるが、アルコールも含めたフリーサービスのドリンクや軽食がいつでも注文可能と言う。1列車最大18名なのだから、不可能ではないと思う。このお弁当(軽食)については、同様のサービスを行う国内線のプレミアムクラスを意識したものと考えられる。(競合路線なのだから、ある意味当然と言えば当然であろう)

同じ基準でOeBBのRailJetと比較するのは難しいとは思うが、食事の量的にはRailJetよりも良いように思う。(RailJetは軽食と言うより前菜?)飲み物に関しては内容の詳細が不明なので何とも判断がつかないのだが、アルコールもあり10種類以上の提供とあるのは期待の持てるもの。更にはスリッパなどアメニティまで提供されるのは、一般的には喜ばれるサービスであろうと思う。
単純にグリーン車利用との比較として考えれば、5千円余分に支払うことで上質なシートに座れ、お弁当とフリードリンクが付くサービスであるならば、(その質にもよるが)充分とは言えないかもしれないが、乗客の満足感は得られるものと思う。

欲を言えばキリが無いのだが、もし、もう1つサービスを追加出来るとするなら、東京駅、仙台駅、新青森駅の3駅にグリーン車専用ラウンジを設けて、軽食、ドリンク、新聞、無線LANなどの提供ができれば、航空機の利用者の奪還はより早いペースで可能となるに違いないと思う。
暖かな食事のサービスなどという贅沢なことは言わないが、国際線航空機のファーストクラスのサービスには、まだまだ遠く及ばないのは確かであろうし、金額を考えれば、その需要もないのは明白なので、JRの提案するグランクラスのサービスは、庶民が少し頑張れば手が届くという意味でもイイ線をついていると思うのである。

私個人は...お金と青森方面への目的があれば、1度は利用してみたい..と感じた次第。だって食事は食べてみなければわからないですものね。美味しければ、また利用してみたいと思うし、口に合わなければ2度と乗りたくなくなるであろうから。つまるところ、ハードのサービス以上にソフト面の成否がグランクラスの行方を左右するのであろう。
タグ:JR E5系
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東北新幹線「はやぶさ」 [日本の鉄道]

昨日に続いて「日本の鉄道」の話題。以下プレスリリースが昨日付けで配信された。

[運行案内]
http://www.jreast.co.jp/press/2010/20101107.pdf

[料金案内]
http://www.jreast.co.jp/press/2010/20101106.pdf

表題にあるE5系による「はやぶさ」がデビューするのが3月5日とのこと。1日に東京-新青森間を2往復、東京-仙台間を1往復運転。それに伴う「はやて」の運転区間変更などのダイヤ改正が盛り込まれている。
このE5系は営業最高速度300Km/h(宇都宮-盛岡間)で、東京から新青森迄3時間10分と現行より49分の時間短縮が図られている...。新幹線による時間短縮は人の生活を変えるほどの力を持っている。

で、今回興味深いのは、日本の鉄道で何年ぶりになるのだろうか? ある意味3等級制の復活が、このE5系から始まるのである。18席設けられた新しい最上級のグランクラスは、このE5系によって運用が始まる訳であるが、JR東日本を始め、JR他社、特に東海道や山陽、九州新幹線を持つ地域鉄道会社にとっては、最大の関心を持ってその推移を見守ることであろう。

私の個人的な推測に過ぎないのだが、これは1950年代迄あった3等級制の復活と言う意味ではなく、航空機との競争に対する一つの試みと位置づけられているように思う。航空機のビジネスクラスに匹敵するサービスをどのような形にして提供するのか...そのあたりのソフト面での興味が私の注視したい部分である。航空機路線(国内線)でのサービスは、ゆったりとした専用座席と無料の供食サービスがその中心であるように思う。

ところが今回のプレスリリースには、残念ながら先に発表されたCG画像による室内インテリアのみの掲示に留まり、具体的な車内外でのグランクラスのサービスには触れていない。おそらくまだ社内でそのあたりことを検討中なのかも知れないのだが...。
今夏、同じようなサービスを既に行っているOeBBのRailJetのプレミアムに乗車して感じたことを含めて私なりの要望を書き記しておきたい。

おそらく、であるが営業後1年ぐらいは、その珍しさとレア感(座席数18で、東京-新青森1日2往復)で切符の入手も大変であろうと思う。グリーン車との差額は5千円とのことで、この5千円の価値をどう利用者が判断するのかが、その後の利用率の最も重要な分かれ目であると思う。(別の言い方をすれば、より良いサービスを行えば5千円以上でもリピートされる可能性は高いように感じる)

RailJetのプレミアムのインテリアは素晴らしい。落ち着いた空間で上質の本革シートは大型のフット(レッグ)レスト付き。車内サービスは、専用の客室乗務員が新聞や雑誌を配り、いつでも注文可能なスパークリングワインなどアルコール類も含めたドリンク類、そしてミールサービスなど...。更にはドイツの主要駅で乗車する時には1等車乗客も含めてではあるが..ファーストクラスラウンジの利用が出来、そこでは空港の航空会社ラウンジ同様、ゆったりとした空間の中、飲食の提供など各種サービスが受けられる。

しかし、である。残念ながら私個人は、もう敢えてプレミアムに乗りたいとは思わないのである。航空機の場合は、出発地から目的地迄ほとんど椅子に縛られた状態であるので、そこで供出される飲食のレベルが供食物の全てであるのに対して、鉄道車両の大きな長所として、座席に縛られずビストロに出向いて食事を取ったり、シートサービスで有料にはなるが好きな食事を取ることができる。(最近では航空機でもLCCなのでこのような有料食事サービスがあるが)一方、自動的に提供されてしまうプレミアムの食事は、無料(と言うより食事代込み)なので飲食のチョイスが限られる、または選択出来ないということがある。

これは、日本の場合新幹線に食堂車やプルマンタイプのシートサービスがないため一概にRailJetとは比較出来ないが、利用者に提供する供食サービスが満足されなければならないという難しい課題を抱えることになるのである。だからといって供食サービスがないのでは、不満をくすぶらせる大きな要因にもなりかねないのは確かであろう。

RailJetはプレミアムクラスとファーストクラスの仕切に小さな専用のギャレーを設置している。新幹線には、それがあるのかどうかわからないが、いずれにしてもグランクラスという新しいサービスには、1日3往復最大で96名のみの利用者のために出来うる最大のサービスというものをどういった形で応えるのか。逆に考えれば、ここでこの試みが成功するような上質のサービスを提供出来れば、諸外国の中でも数歩遅れていると言わざるを得ない日本の列車サービスのイメージを変えることにも繋がるのではないか...と、密かに期待もしているのである。


私自身はおそらくまず利用出来ないであろうが..この新しい試みを最大の関心を持って注視してゆきたいと思うのである。

[EDIT] 2010-11-13 8:33
タグ:新幹線 JR
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第1回 鉄道技術展 [日本の鉄道]

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今日は、大学の授業を校外授業として履修学生6人と共に幕張メッセへと向かった。校外授業の目的は昨日から3日間行われる鉄道技術展である。昨今鉄道が再びもてはやされ、日本では趣味界でもちょっとしたブームになっている鉄道であるが、今回の展示会は、まさに業界向け技術展である。それも今回は第1回ということもあって楽しみにしていたのであるが、やはり...というか良くも悪くも鉄道技術の展示がほとんどであった。

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▲ 会場の入口..どうも人はいるのだが妙にうら寂しげな空間である。

だだっ広い幕張メッセの中の7番ホールを使ったのが、今回の鉄道技術展であるが、学生に見せたかったのは、デザインとはなじみの薄い鉄道の世界にもデザインは確実に存在しているということがある。

まず、近畿車両に伺う。ここは3種類のLRVの1/20モデルを展示している。今回世界のLRTをテーマにした展示である。ここで知人でもある同社のデザイナー氏にお願いして学生達に説明をしていただいた。世界のデザインの考え方の違いを理解しつつデザイン作業を進めていくことが大切であるとのこと。デザイナーにとっても英語は必須とのお言葉に学生達はビビる。(実は私も...)

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次に向かったのは川崎重工。ここも老舗の車両メーカーである。ここには、LRVも含めた4種の1/20モデルを展示。2つは特に目新しいものではない...が、1つ興味深いモデルが..。

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これは、輸出向け新幹線を想定したデザインスタディである。故に先頭車26.4m、中間車25mの車両で、断面はまさに新幹線、車内も2+3座席配置である。注目は先頭形状である。あの断面でよくここまで出来たと感心する...が、どこかで見たような気もする造形である。(こちらの方が良いが秋田新幹線の新型も良く似たランプ周り)

出展したほとんどは部品メーカーや軌道系の会社のため、直接利用者と関わる部分の製品を扱う出店者が少なかったのと、車両メーカー大手のうち近畿車両と川崎重工のみ出展というのもちょっと寂しい。
シート生地のメーカーや表示情報端末会社などは興味深かった。また海外メーカーも多数出展した中、唯一の車両メーカーは、フランスのALSTOM社であった。(これと言った展示物はなかったのが残念)

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番外編として、Gore-TEX商品を展開する会社の出展に保線作業員用服の展示があり、画像の正面3体のマネキンには、手前からFS(イタリア国鉄)、SBB(スイス国鉄)、SNCF(フランス国鉄)であった。(DBは写真だけ)作業服でありながらもオシャレなのはSBBである。配色にセンスがある。また、SBB用とSNCF用は、高機能素材を使用しているので高価だが、汚れの付きにくい素材とのこと。ちなみに3体のマネキンの後ろに隠れるように展示してあったのがJR向けで警戒色でない紺色に反射板が付いている実に地味なもの。やはり、保線作業員の服に迄気が回らないのか?残念な限り。

全体としては、かなり技術色の濃い展示会であったが、それなりに見るものもあった。そして知人にも遭遇したり...。業界は狭い。
実車を屋外展示場に所狭しと並べるドイツ・ベルリンのイノトランスには出展社数も規模も遠く及ばないものの、今後も是非続けて欲しい鉄道技術展である。

参考サイト:鉄道技術展
http://www.mtij.jp/
タグ:MITJ
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回想の旅客車 〜特ロ・ハネ・こだまの時代 [日本の鉄道]

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拙ブログの読者でこの本を知っている、または既に手元にある方は少なからず居るように思う。と言うのは、交友社から昭和60年に発刊された後、再び学研から同書が復刻されたこともあって、先日紹介した星晃氏執筆の書であることからも、またその内容の濃さ深さからも日本の鉄道趣味界では必読書であるのではなかろうか?ドイツならヴィッテ氏が自分の開発した車両についての細かな覚え書きを記した書と同じようなものであるからだ。(もちろんそのような本は見たことも聞いたこともないが..)

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▲ 改めておさめられた欧州各国鉄道車両のカラー写真

この書の上巻部分と下巻部分の大半については、ここ以外でもネットを彷徨えば幾らでも論評記事は見つかるであろうし、敢えてドイツ・ヨーロッパ鉄道記事を主としている拙ブログで記すこともないと思う。しかし、この書の下巻の最後に星氏が1953年から54年に掛けて調査研究で滞在したSBBでの思い出についての記事は、先に紹介した「ヨーロッパの鉄道スナップ」と合わせて読むと、とても興味深い。

彼とて、日本では様々な海外の情報を文献や写真などで見聞きしていただろうが、実際にスイスに出掛け、そこで目の当たりにする日本との習慣や環境の違いに戸惑いながらも彼の言葉で記された思い出や体験は、読むものをその地に誘い共有出来るものである。しかも、それが私自身の興味と同じであるから尚更のことである。
彼が関係した歴代の国鉄車両についての記述を集めたこの本の巻末に敢えて外国の車両の調査についての記事を執筆し、おさめたことは、筆者にとって自身の開発した車両の概念的背景に必ず大きな存在として欧州の車両があったに他ならなかったからではないのであろうか。

そう思いながら改めて歴代の国鉄車両を眺めると、どの車両を見てもその根底に流れる思いのようなものを感じてしまうのである。また、それを日常の足として幼少から使って来た我々世代の人間には、もしかしたら欧州の車両のあの憧れにも似た部分を国鉄時代に開発された車両を通して感じていたのかもしれないのである。

Special Thanks: BOAC VC10さん

*以下は、アマゾンジャパンの同書復刻版へのリンクである。

[回想の旅客車(上)]


[回想の旅客車(下)]

タグ:Ep.III Buecher
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臨時増刊 鉄道完全解明 / 週刊 東洋経済 [日本の鉄道]

以前、当ブログでも紹介した週刊東洋経済の鉄道特集号に今度臨時増刊として「鉄道完全解明」というタイトルで新刊が刊行される。

これは、以前数回刊行された「鉄道」特集を新たに纏め直し、かつ新しいインタビュー記事も織り交ぜて新たなレイアウトで再編集したものである。

以下、その内容である。

『ニッポンの鉄道』(仮)
Part1デザイン&テクノロジー
・JR&民鉄、車両メーカー、デザイナーなど日本の鉄道デザインの最先端を徹底取材
・最強デザイン車両ベスト10など

Part2変貌する新幹線
・新幹線・リニアの最新リポート 新幹線vs旅客機マップなど

Part3在来線の深層
・完全収録 JR&私鉄の路線別収支
・鉄道各社の経営戦略、3セク、LRT、DMVなど
・地方鉄道の明暗など

Part4通勤電車問題・3大都市圏の「駅力」ランキング
・通勤電車の遅延、混雑、バリアフリー対策、ダイヤ、運賃を大検証
・独自データから、本当に魅力的な駅を徹底分析

Part5世界の鉄道輸出
・日立 英国1兆円事業の全貌 現地取材から浮かびあがる真実
・激化する新幹線の売り込み 米国やブラジルでの日本の意外な下馬評
・世界3大鉄道メーカーの戦略 アルストム、ボンバルディエ、シーメンス

Part6鉄道と趣味
・鉄道の魅力、醍醐味を最大限引きだす
・「世界の車窓から」の舞台裏、鉄道遺産の旅、鉄道模型など

東洋経済は、鉄道趣味誌と一線を画した切り口と取材、編纂で興味深い記事が多々ある。(拙著のカールスルーエのLRTは除く..^^;)
今回、新しく編纂された記事の1つにドイツのノイマイスター氏のインタビューもあるという。以前「新幹線Ex」誌の500系特集でのインタビューが、日本では初めての彼の記事だったが、今回はその続き...と言えるのかもしれない。まだ発売前なので知る由もないのだが、彼の発信する鉄道デザインの本質についての記事を期待するものである。書店に並ぶのは今月30日とのこと。

*余談であるが、拙文については内容が全く以前と同じであるが、前回誤ったプロフィールを掲載されてしまったので、それだけは校正することになった...。

[増刊 鉄道完全解明 / 週刊 東洋経済 / Amazon Japan]
週刊 東洋経済 増刊 鉄道完全解明 2010年 7/9号 [雑誌]

タグ:Zeitschriften
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E5系 GranClass [日本の鉄道]

昨日テレビで東北新幹線の新青森開業日程と、E5系を使用した新しい列車名を「はやぶさ」に決定したというニュースを見た。早速、ネット上でも様々な意見が飛び交っているようであるが、列車名称に関しては、私自身特に感慨も失望もない。確かに鳥の「はやぶさ」なら速そうなイメージではある。

私自身、それより気になったのが、何故かそのニュースでは見聞きすることができなかった、かねてよりウワサされていた特別グリーン車のインテリアデザインとそのサービスが発表されたということである。(以下JR-EのPDF資料を参照)

http://www.jreast.co.jp/press/2010/20100503.pdf

特別グリーン車は、GranClassと呼ばれるそうである。(仏語と英語の造語とのこと)
最近OeBBのRailJetによって1等車以上の「Premium」が登場し、このE5系と共に再び鉄道の世界も3等級制となりつつあることを予感させるものとなるが、E5系を見ると1編成で18座席という数からして、おそらく当初はそれこそプレミアムチケット化しそうな気がするのである。

PDF資料をみると、広々とした空間に2+1の座席配列で、まるで一昔前の航空機のファーストクラス座席を彷彿とさせるものである。専任アテンダントもいて弁当サービスもある訳であるから、おそらく国内線のプレミアムシートを意識したもの..と考えられる訳である。

しかし..である。それがあまりに似通っていて鉄道車両ならではのサービスなのだろうか?という疑問も湧いてくるのである。航空機と違う点は車内を比較的自由に移動出来ることや、個室などのバリエーション展開なども可能な訳でRailJetやICE3/T(D)の1等車と比較しても、まだまだそのコンセプトは保守的..と言わざるを得ないのである。もっとも、GranClassを利用する多くのお客様がこの空間を望むものであるなら致し方ないのかも知れないが....。

昭和30年代に登場した151系「つばめ」では、クロ151が個室と1+1の回転シートを持ったパーラーカーなる車両を連結していたが、GranClassより遥かに冒険心に富んでいたし実験ではあったかも知れないが、写真でしか見れないそのインテリアに子供心ながらワクワクした記憶がある。

どうもこのGranClassを見て、「いつか乗ってやるぞ」と思えるような夢のある空間からはほど遠くなってしまったように思う訳である。
まぁ、実車の写真もまだ見ていない今から辛口批評をするのもナニであるので、是非1度実車のインテリアを覗いてみたいとは思う。
タグ:新幹線 JR E5系
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LSEのおもひで [日本の鉄道]

昨日の拙ブログで小田急LSE(7000形)の甲種の画像を紹介したが、反響もあったので続きを...。
当時このLSEのデビューを心待ちにしていた私は、高校の鉄研部員の仲間とともに小田急入線後もLSEの姿を追い続けた思い出が残っている。

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上画像は、入線後の営業前試運転の風景である。ヘッドマークには「はこね」と記されているが、これは、1980年12月17日に新松田付近で撮影したもの。当時白黒フィルムばかりの私が敢えてカラーポジ(Kodak/ED)を使ったのは、やはり新車でピカピカのLSEを天然色で残したかったためだと思う。

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同日試運転後に基地に戻って来るLSE。

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そして、いよいよ営業運転初日のLSE。ヘッドマークも特製である。興奮してピンボケである(^^;

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その後、見事ブルーリボン賞を獲得し、その時も特製ヘッドマークで祝福された。

私とLSEの絡みはここまでである。その後は小田急とも縁がなく、中々ロマンスカーに乗る事も出来なかったが、2006年秋のメルクリンビデオ/Eisenbahn-Romantik取材チームとの仕事でVSEに乗る機会を得た。それも展望席であったのは仕事とはいえ嬉しい出来事であった。

*画像は全てダイレクトプリントしたポジフィルムをスキャン。

タグ:LSE 小田急

懐かしの?甲種車両輸送(8) [日本の鉄道]

以前拙ブログで連載?となった「懐かしの?甲種車両輸送」シリーズであるが、中々最後の1つがアップ出来ず...。その最後となる甲種は、小田急LSEである。
当時、東京の某高校の鉄道研究部にいた私は早くからこのLSEの登場を察知しアンテナを張る一方、他の部員と共に小田急の広報などへ足を運んで情報収集に当たったのである。何しろ小田急ロマンスカーNSE以来の新車であり新形式車両なのだからいやが上にも盛り上がった記憶がある。

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で、LSEを運ぶ甲種は、確か日本車輌からだったと思う。東海道線を一路兵庫の川重へと走り、そこで中間車と組成させ、再び東京方面へ進み小田原駅で小田急線に乗り入れると言う行程であるようである。当時のダイヤなどの資料は既に手元にはないが、写真の裏には昭和56年11月1日試7971レとある。(確かに列車番号が奇数なので下り列車である)
当時EF58形を追いかけていたので、この甲種がゴハチのトップナンバー牽引となったことで更に盛り上がった記憶がある。

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途中高塚駅で停車した時のもの。追っかけていたのである。
この写真の裏に記したメモに、

EF58 1+ヨ+EC5両+ヨ

と記されている。

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有名な撮影地、早川-根府川間の鉄橋の俯瞰である。当時は良くここに足を運んだものである。機関車はどこかで付けかえられたのか、はたまた別の編成の甲種だったか記憶から既に飛んでいるが、牽引機はEF65のようである。画像からはEF58牽引時と異なり5両編成より長くなっているので、途中で増結したのか、別の日程であったのか....。(撮影メモを残さなかったのが悔やまれてならない...)

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小田原駅に到着し小田急のED10形重連に付け替えられたLSEの甲種輸送列車。関係者?と見られる数名が車両近くにいる。

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ここで我々は満足して帰宅したのであろう。その後、LSEの試運転ダイヤを知り、それも撮影に出掛けた。初列車にももちろん乗車。この列車に乗るだけのために箱根湯本迄の往復をした記憶がある。

このようなことばかりやっていたせいであろう。美大を目指していた私は現役では敢えなく全て撃沈。一浪することになったのである....orz

第4回「人と環境にやさしい交通をめざす全国大会」in 東京 [日本の鉄道]

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少し前に当ブログ左バナーに設定したのだが、12月5日(土)に第4回「人と環境にやさしい交通をめざす全国大会」in 東京が行われる。当ブログでも既に告知している「LRTデザインコンテスト2009」の入選作品展示と表彰式が会場である東京大学本郷キャンパスで行われる予定である。

この大会についてもう少し詳しく記せば、第4回を迎えるこの大会は第1回の宇都宮を皮切りに、京都、横浜と毎年続いて今回東京がその開催地である。プログラムは、主に公共交通に関する研究者はもちろん、事業者や行政担当者、またデザインも含めて、様々な切り口で各自が研究した成果を発表する場である。また、市民フォーラムやワークショップなど一般でも気軽に参加出来るプログラムも用意されている。デザインコンテストについては、昨年の横浜大会より始まり、今回が第2回目で今年も優秀な作品が沢山集まったのである。世界のLRTの写真展も同時に開催されるので、新しい市民のための公共交通機関に感心のある方には興味深い大会であると思う。

最新の情報は、左バナーのアイコンをクリックしてもらえば入手可能である。
なお、大会詳細をコンパクトに纏めてあるチラシがPDFでダウンロード出来るので、それをご覧になっても良いと思う。
[チラシ表]
http://www.yasashii-transport.net/publicity1026_o.pdf
[チラシ裏]
http://www.yasashii-transport.net/publicity1026_u.pdf

大会会場の東京大学本郷キャンパスは、私にとってほとんど縁のない場所であったが、訪れると緑の多い広大な敷地に歴史的な建物が並び、その空間はまるでヨーロッパに居るようである。もちろん会場の工学部建物は、歴史的な建物をベースに近代的に改装されたもので、設備も素晴らしい。

ハンディキャップのある方向けの案内もウエブサイトにPDFページを用意している。これは初めて訪れる方にもわかり易い案内であると思う。
http://www.yasashii-transport.net/barrierfree1103.pdf

当日は、私自身も1日詰めているので興味のある方は是非お越し頂いて、今の我が国の公共交通のあり方や現状、将来の展望などを感じてもらえれば、私も嬉しく思うのである。
タグ:LRT
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