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Zugbildung F9 "Rheingold" 1956 Sommerfahrplan [Zugbildung]

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Ep.IIIaからIIIbの端境期のF-Zug "Rheingold"と"Loreley-Express"の編成表を幾つかアップしましたが、今回は、2等級制Ep.IIIbになって初めての1956年夏ダイヤのRheingold編成表を作成しました。

この頃は、ダイヤや編成などはあまり変わりないのですが、車両が目まぐるしく変わるのが興味深く、このRheingoldも1956年の夏冬ダイヤがSchürzenwagenによる運用の最後で、その後は全長26,4mの54系列客車に変更となります。

また牽引機関車もBaselからKölnまで途中Mannheimで交代はしますが、01形の牽引です。Kölnからオランダ国境のVenloまでは23形が牽引し、蒸気機関車最後の時代を象徴する列車の1つと言っても良いかも知れません。その後はV200.0が登場し牽引に当たります。(23形は重連という話も聞いていますが、未確認です)

NS内は、1100形電気機関車による牽引です。終着駅のHoek van Hollandでは列車が岸壁に到着し、そのまま横付けされたイギリスへの航路と接続、英国側の対岸ではLondonへと向かう列車に接続します。つまりこの路線はパリからカレーを経由してドーバー海峡を越えてロンドンに向かうLe Fleché d'Or/Golden Arrowと共に英国へ向かう大陸からの重要ルートの1つです。

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▲ Bw違いではあるけれどもBR 01と共に集うSchürzenwagenのF9 "Rheingold"

さて、この列車のモデルですが、残念ながら鉄青色の1等車(A4ü)がLoreley-Express(43209)セットとRheingold(43237)セットに1両づつのみ、更には荷物車(Pw4üs)がないため、編成にするのは困難です。DSG食堂車(WR4ü)は各種製品化されています。

この編成表どおり組成したRheingoldは、編成美も感じられるほど揃っていますので、メルクリンからは是非6両セットで製品化して欲しいと期待しています。NSの1100形も含めて、できることならEp.IIIaとEp.IIIbの両方の仕様があれば、奥深いRheingoldの世界を楽しめると思います。

[EDIT] 2020-09-16
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Zugbildung F163 "Loreley-Express" 1956 Winterfahrplan [Zugbildung]

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メルクリンH0でリリースされているEp.IIIb時代の鉄青色のSchürzenwagenは、とても魅力的なモデルですが、このモデルの実車が走っていた時代は、変化が大きく中々実態が掴めないので、少し整理しながら編成表も同時に作成してゆきたいと考えています。

まず、Ep.IIIb時代、つまり3等級制から2等級制に変わったのが1956年夏ダイヤからです。それまでは3等車が存在していましたが、1等級格上げされ2等車に。そして1等は消滅し、2等車が1等車になりました。モデルでは、表記が大きく変わることから代用が効かないこともあり、明確に区別する必要のある区分です。

DBのF-Zugの看板列車といえばF9/10 Rheingoldですが、この列車1等車と食堂車、そして荷物車の組成による編成になるのでメルクリンH0でリリースされている2つの列車セットだけでは、A4ü-38/52モデルが足らず、組成が出来ません。そうなると、Rheingoldの姉妹列車とも言えるF163/164 Loreley-Expreßが1/2等客車で組成されているので、編成化は現実味があります。

そこでモデルの検査日が1957年であることから同年の編成表を調べると、両列車からSchürzenwagenはなくなり、新しい全長26,4mとなったGruppe 54系列客車が組成されています。そこで、Schürzenwagenで運用されていたLoreley-Expreßの最後の運用である1956年冬ダイヤに的を絞って編成表を作成してみました。
この編成表では、ほぼ全車両がSchürzenwagenで組成されていますが、Kölnから先にKurswagen1両がB4ü-35(後のBüe 362)となっています。Gruppe 35に属する客車で、屋根の絞り込みはありませんが、Gruppe 29の2等車(29845、29857)にも似ているので、代用しても良いかも知れません。但し、この車両が鉄青色なのか濃緑色(Flaschengrün)なのかは未確認です。

この時代は、まだ蒸気機関車牽引の優等列車も普通に運用されていた時代で、鉄青色のSchürzenwagenを牽引した最後の輝かしい時代であったのかも知れません。というのも、BaselからMannheimまでは、BR 01、MannheimからKöln迄のライン左岸線をBR 03.10、そしてKölnからオランダ国境のKaldenkirchen迄はBR 23、国境から終着Hoek van Hollandまでは、NSの3900形が牽引します。つまり全線蒸気機関車牽引です。

次のダイヤ改正時(1957 Sommer)には、Rheingoldと共に客車は26,4mに大型化されてしまいます。一方で牽引機関車はRheingoldがV200.0に変わったBasel - Mannheim - Kölnが、Loreley-Expreßでは、BR 01、BR03.10のまま引き継がれるのも興味深いところです。但しオランダ国内は電気機関車(1100/1200/1300)に変わります。

Ep.IIIbで楽しめる鉄青色のSchürzenwagen編成は、結局1956年の夏、冬ダイヤの1年限りですが、もう少しこの辺りの編成を調べてみたいと思うようになりました。


*この編成表は、あくまで標準的とされる資料に基づいたものですので、実際は減車や増結されることもあり得ます。この編成が絶対ということはありません。

[EDIT] 2020-09-10
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Zugbildung F9 "Rheingold" 1957 Sommerfahrplan [Zugbildung]

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第2次大戦後、3等級制から2等級制に変更されたのが1956年の夏ダイヤ改正からでした。この時を境として欧州の鉄道模型ではEp.IIIaからEp.IIIbになりましたが、メルクリンが過去多くの製品を出しているDBの看板列車「Rheingold」は、前回編成表を作成したEp.IIIa時代のF-Zug "Rheingold-Expreß"は編成が揃えられないためか、どうも製品化には積極的になれないようです。

客車は、Ep.IIIbになった1956年夏ダイヤ改正直後は、F9/10 "Rheingold"やF163/164"Loreley-Express"は、Schürzenwagenの編成がメルクリンモデルでも組成可能になりましたが、これも1年限りで、今回の記事である編成表の1957年夏ダイヤからは、当時最新であった全長26,4mのA4ümg-54(後のAüm 202、Aüm 208)に変更されました。

メルクリンH0では24cm鉄板客車の新しいラインナップが当時登場していますが、この形式のモデル(4027)と尾灯付きモデル(4032)がリリースされています。ただ、この当時54系列客車は1等車も濃緑色(Flaschengrün)塗装だったという説もあり、写真は白黒がほとんどということもあって未確認です。
一方食堂車については、当時、半室食堂車はこのシリーズでも登場していましたが、全室食堂車はそれまでのSchürzenwagen WR4üe-39が最新であることもあったのか、そのまま組成されているようです。ただ、食堂車が蛇腹式幌のままだったのか、他の客車に合わせてゴム幌に改造されていたのかは不明です。
荷物車については、Pw4üsがどのような車両なのか、手元の資料で調べた限りでは確認できませんでした。(もし、この荷物車について何かお気付きの方がいらっしゃいましたらコメントいただければありがたいです)
282mmのUIC-X客車は既にリリースされて久しいですが、Ep.III時代に多くのF-ZugやD-Zugで活躍した大きな窓の出入口扉が特徴的なA4ümg-54を始めとした座席車や半室食堂車、荷物車などのラインナップもそろそろ期待したいところです。

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▲ アナログモデルのBR 23(3005)+24cm鉄板客車(4032)の組み合わせでF-Zug "Rheingold 1957"の再現

さて、この編成表の機関車についてはBasel SBBからKöln Hbfまでは途中Mannheim Hbfで機関車交換と方向変換しますが、この区間の無煙化が進み、既に蒸気機関車(BR01やBR03.10)からディーゼル機関車のV200.0に変わっています。しかし、Köln Hbfから先はオランダ国境のVenloまでBR23が牽引しています。BR23は、プッシュプル機能を発揮する近郊列車中心の運用と思っていたのですが、DBの看板列車も牽引していたことが分かり興味深いです。またオランダ国内は、電気機関車の1100形が牽引するようです。ただ、この機関車はメルクリンH0では丁度同じ1950年代のアナログモデルのみしか対応する仕様のモデルがなく残念です。この機関車も息は長くTEE時代になってもRheingoldを牽引していたり、同形の姉妹機関車がSNCFでも活躍しているので、是非新開発してほしいモデルです。

蒸気機関車全盛時代で高度成長と共に力強い成長を遂げた時代のEp.III時代のF-Zug "Rheingold"は、是非メルクリンH0モデルで編成を揃えたいものです。

[EDIT] 2020-09-10
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Zugbildung F9 "Rheingold-Expreß" 1953 [Zugbildung]

第2次大戦が終わり、敗戦の傷跡も残る1950年代の初頭、西ドイツは、鉄道事業もドイツ連邦鉄道という新しい名称の組織として歩みを始め、戦後の復興を支える大きな役割を果たす中、戦前からの看板列車であるF-Zug "Rheingold-Expreß"を復活させました。

戦後初めてRheingold-Expreßの名前を冠したスイスとオランダを結ぶF-Zug列車は1951年5月から運用を再開しましたが、その時は1等から3等までの全等級の車両で組成されていました。それが1953年5月のダイヤ改正で1、2等車のみで組成されるようになり、本来の看板列車Rheingoldの歩みを始めました。とは言え、戦前時代のMITROPAによるプルマン車両とサービスではなく、Schürzenwagenによる個室車両と食堂車、荷物車による組成で運転されました。
そこで、1、2等車組成による戦後初めてのRheingold-Expreßの組成を1953年の資料から、以下の編成表を作成してみました。

因みに、3等車の無くなったRheingold-Expreßの代わりに登場したのはLoreley-Expreßです。この列車は全等級で組成されていて食堂車はCIWLによるサービスです。この時から、スイスとオランダを結ぶF-Zugは毎日2往復運行体制になりました。

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この編成表は、スイスのBasel SBB発、オランダのHoek van Holland行きのF9列車の編成ですが、途中Mainz HbfとKöln Hbfで方向変換し、機関車は3回交代します。(Basel SBB-Basel BadもBR78によって牽引されていれば、4回交代の可能性もあります)その牽引機関車は01形、メインルートのライン左岸線は鉄青色の03.10形、Köln HbfからVenloまでは03形か41形、そして最後はNSの3900形ととても魅力的な編成になります。

また、1953年当時はまだ国際列車にDSGの食堂車サービスが許されていなかったため、CIWLの車両とサービスによって運行されていました。この食堂車は、パリとカレーを結んでいた元"Flèche d'Or"で活躍した厨房付きプルマン客車(WPC)を改造した車両で、特徴的な窓上部の角が丸い窓を持っています。もちろん向かい獅子のマークを車体の中央に掲げ、大きな楕円のドアを持つエレガントな食堂車は、ドイツの看板列車に相応しい車両と言えるでしょう。

当時は、3等級制ですので、DBの最高種別の看板列車ですから1/2等(現在の1等設備以上)のみの区分室車による組成です。
なお、編成表の客車アイコンでは、2等級制に改変以降の誤解を防ぐため、2等車を黄色、1/2等合造車を黄色地に赤色縦線を中央に加えました。

メルクリンH0からは、このEp.IIIa時代の鉄青色Schürzenwagenモデルが未だにリリースされていません。TRIXからは単品で1/2等合造車(AB4üe)と1/2/3等合造車、そして3等車、荷物車がリリースされています。もちろんCIWL食堂車はリリースされていません。(荷物車も実車とモデルに違いがあります)

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▲ 手元にあるモデルを使って出来うる限りの当時の雰囲気を再現してみました。

この戦後最初のRheingold-Expreßは、牽引機も客車も興味深く魅力的ですから、ぜひメルクリンからのリリースを期待して、この編成表を作成してみました。

[追記]
2023年のメルクリンH0新製品にあっさりとCIWLの鋼製客車2タイプ4種(Typ. "Étoile du Nord"/2等、Typ. "Côte d'Azur"/1等)が、製品化されます。
形状的には食堂車に改造されたプルマン客車は、客室窓片側8枚のTyp. "Fléche d'Or"のため、客室窓が片側9枚のTyp. "Étoile du Nord"(2等)とは異なり、塗装と印刷だけの変更では不可能ですが、今後のリリースに影響するであろう今年のCIWL客車モデルに注目です。今回のモデルの人気によっては、車両数の多い今後Typ. "Fléche d'Or"のリリースも期待できそうですし、それができれば、いよいよCIWL食堂車を組み込んだEp.IIIa時代の"Rheingold-/Rheinpfeil/Loreley-Express"の登場も期待できそうです。

なお、誤りなどお気づきになられた場合は、コメント欄などでお知らせいただければありがたいです。

参考サイト:F-Zug Rheingold Express / http://www.welt-der-modelleisenbahn.com

[EDIT] 2023-09-04
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Zugbildung TEE 9 "Rheingold" 1967(SBB) [Zugbildung]

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▲ Eisenbahn Magazin誌に掲載されていた編成表の一部。下から3番目の編成に興味を持ちました。

少し前、当ブログで昔のEisenbahn Magazin誌にTEE 50周年記念特集があり、その記事に沢山のTEE編成表が掲載されていたことを記しました。これを見ながら、良さそうな編成はないだろうか..と眺めていたら、「TEE Rheingold 1967」の編成で、以前当ブログでも紹介したのは、131形食堂車を組み込んだ編成でした。しかし、このときもう1つのDSG食堂車152形(Schürzenwagen)付で組成された編成も存在していたようで、食堂車以外では1両の開放室客車がGruppe-62のF-Zug色、さらにドームカーが組成されていながら4両編成という、模型で楽しむには中々面白く、かつマニアックな編成が誌面に掲載されていたので、ちょっと裏取りも含めて調べてみました。

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Zugbildung IC117 "Gambrinus" [Zugbildung]

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今年のメルクリンH0新製品には、先日紹介したD96 "Isar-Rhone"の他にIC117 "Gambrinus"があります。今回、D96に続いてこのIC117の編成表を作成しましたのでご紹介いたします。

[実車について]
"Gambrinus"は、1952年の夏ダイヤからF34/35としてルール地方、フランクフルトを経由してハンブルグとミュンヘンを結ぶ長距離優等列車として運用され始めました。名称の由来は、ビールの2大生産地のドルトムントとミュンヘンがルート上にあることからビールの神様であるGambrinusとされたそうです。

ICというのはIntercityのことですが、この列車が走っていた1973年当時、国際線の最上位種別がTEEで国内線はIntercityでした。IC Gambrinusは、Hamburg-AltonaとMünchen HbfをStuttgart Hbf経由で結ぶ列車。TEEはもちろんですが、Intercityも全車両1等車で組成され、食堂車が連結されていました。IC Gambrinusではありませんが、食堂車の他バー車が連結されているICもありました。1979年からは、DBの種別規定変更で、国内線用Intercityが1、2等のInterCity(国際線の2クラス制はEuroCity)となったため、1等車のみで組成されたGambrinusは、国内線最初のTEEの1つとして1978年に種別がTEEとなり、1983年の終焉までTEEとして運用されました。
DBの看板列車のTEE Rheingoldと共に、Gambrinusは1等車だけ組成された列車として生涯を終えたプライドの高い名称と言えるかもしれません。

DBでは、F-Zug "Rheingold"で開発されたGruppe-62客車が優秀で、当時数多くの同形客車が製造されていました。牽引機も量産型103.1が1971年の登場から次々に落成し、文字通りDBの顔となってゆきます。

このIC117 "Gambrinus”は、Hamburg-AltonaからMünchen Hbfまでの運用区間で唯一の端頭駅であるStuttgart Hbfで方向変換と機関車の交代を行いますが、どちらも103.1形機関車です。
客車は増結車両が3両あり、そのうち2両はHamburg-Altona - Stuttgart Hbfに連結され、もう1両は終点のMünchen Hbfまで走りますが、3両のうち2両はTEE客車ではなく、UIC-X1等車のAüm 203が連結されることもあったようです。
また、この列車は月曜日から金曜日までの平日のみの運用とのことです。週末は、Hamburg-Altona - Köln Hbfのみ運用されていました。

[モデルについて]
さて、メルクリンモデルでは、当時の編成のうち5両の客車を製品化される予定ですが、そのうち3両は区分室客車Avümz 111で、開放室客車Apümz 121とパンタグラフ付き食堂車WRümz 135となります。いずれも、折戸、切妻屋根仕様で実車では当時の最新車両を使用されていたと考えられます。
この3形式は既に製品化されているため新規金型は不要で、塗装と印刷のみで今まで製品化してきた客車とはサボや車両番号表記などで違いがつけられるものと考えられます。

今回興味深かったのは、セット販売ではなく全て単品であるということ。そのため実車同様の編成も組むことが可能になりました。特にAvümz 111(438624386343845)については同形3種のため、違いは車体番号など表記だけということなのでしょうか。以前なら尾灯付き客車なども考えられましたが、今回は全て同じ仕様(つまり同じ価格)となっています。(いずれの車両も別売り尾灯キットで改造は可能です)
開放室客車Apümz 121(43864)と食堂車WRümz 135(43894)については、元々編成に1両のみ組成されている客車なので製品も1つのみです。

食堂車WRümz 135は、以前はファンクションデジタルデコーダーが内装され、ピエゾモーターを使ってパンタグラフが上下する機能やサウンド機能が付いたモデルがありましたが、今回はデコーダーのないシンプルな構造です。尾灯の位置が実車の腰下位置と異なり、他の客車同様腰中位置なのは残念です。(Silverlingeと同じなので難しくはないはず)全長も実車が27mなので他車とは違うのですが、28,2cmとなっています。

何れにしても、菱形パンタグラフのショートキャブ103.1形(39150)と共に登場したIntercity客車は歓迎すべき新アイテムといえましょう。



参考文献:Die Geschichte des Trans Europ Express / Alba Verlag

[EDIT] 2019-03-06
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Zugbildung D 96 "Isar-Rhone" [Zugbildung]

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D 96 "Isar-Rhone"は、メルクリンから発表された今年のインサイダーモデルの告知で初めて知った列車名です。知らない列車名を聞くと知りたくなるの私のクセで、早速調べたくなりました。

メルクリンからこの列車の牽引機として登場予定のV320形機関車の実車は、製造メーカーのHenschel社がDH4000として製造したF級車軸を持つ大型ディーゼル機関車で、DBは期間限定でこの機関車を借用。性能試験を兼ねてミュンヘンとリンダウを結ぶアルゴイ路線で営業運用されました。結局、この機関車は量産されず1両のみに至りましたが、Ep.IVではBR232となり、その後はTWEなどに譲渡、2015年からはWiebe社で320形として現在も工事列車の牽引に当たっています。

1967年のものではありますが、ミュンヘン中央駅でV320形がD96"Bavaria"を牽引する画像が掲載されているV320形のページにリンクしています。

客車はDBとSBBの混成です。列車名もIsar-Rhoneというくらいですから、ドイツ・ミュンヘンを流れるイザール川とスイスのGletschにあるローヌ氷河に源を持ちレマン湖へ注ぎジュネーヴからフランス地中海へと流れるローヌ川から取っているところは、この列車の起点と大きく関係しています。

編成表は、ようやく形になりました。...という表現が適当かも知れません。メルクリンが今年のH0インサイダーモデルを発表以来、V320形ディーゼル機関車とDB、SBBの両国鉄の客車が混成するD-Zug列車に少なからぬ興味を持ってすぐに下準備を始めたものの中々手がつけられず、実車編成の資料を入手してから随分作業が遅れ、昨晩ようやく纏めあげることができました。まだまだ未確認なところもありますが、取り敢えず可能な限りの情報を詰め込んだ1枚の画像にしました。

とは書いたものの、調べられた事柄が完全ではなく、不明点が少なからずあります。特にケンプテン中央駅、ケンプテン中央駅とリンダウ中央駅では端頭駅ため機関車の付替必要で、1両のみのV320機関車がミュンヘン中央駅からリンダウ中央駅まで必ず牽引することは考えにくく、他のディーゼル機関車が牽引することも間々あったと考えられます。
さて、メルクリンH0では客車セットの43935(DB)と43835(SBB)の2種類が用意されていますが、もちろんこのセットのモデルで編成全てが揃うわけではなく、UIC-X(DB)は車両数も含めて揃っていますが、SBBの軽量客車(Leichtstahlwagen)については、1/2等合造客車については製品化されていないためブランクです。

もし、誤りのご指摘やさらなる情報の知見がおありになる方、またこの列車の1965年当時の画像などがある方がいらっしゃれば、是非ご教示頂ければありがたいです。

この列車やインサイダーモデルにご興味のある方にご活用いただければと思います。

[追記 1]
V320形機関車の他にこのD96列車を牽引する機関車は、Bw Kemptenに所属するV200.0、V200.1の2機種が当たるであろうことがわかりました。画面を差し替えています。

[追記 2]
その後、コメントなどでご教示いただいた幾つかの修正(牽引機関車の車種、客車のメルクリンモデル製品番号)を行い、カタチになってきました。またそれに伴い、添付画像の更新を行いました。
また、SBB路線内での牽引機はRe 4/4 Iであることを確認しました。

[追記 3]
新たに牽引機のV200.0/V200.1が初期故障が多く発生した関係で、1965年までBw Lindau(リンダウ機関区)のBR 18.6形がD-Zug "Bavaria"などの牽引に当たったとの情報をいただきました。D-Zug "Isar-Rhone"についても、"Bavaria"と同じ区間を走るため、蒸気機関車牽引になった可能性がありますが、これについては代走ということで編成表には反映させないこととしました。

Special Thanks: seidohさん

参考サイト:
Henschel DH 4000 / Wikipedia
D-Zug Isar-Rhone / Welt der Modelleisenbahn
V320 / Die Bundesbahnzeit
DB-Baureihe V 200.1 / Wikipedia
Bavaria / heinrich-hanke.de

[EDIT] 2019.02.18
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カテゴリにZugbildungを追加 [Zugbildung]

当ブログは最近中々更新できておりませんが、先ほどカテゴリに新しく「Zugbildung」(列車編成)を加え、これまで当ブログで掲出した列車編成表のページ全てのカテゴリを新しい「Zugbildung」に修正しました。
左カラムの「カテゴリー」欄の一番下にある「Zugbildung」の文字列をクリックするとカテゴライズした列車編成表が出てきます。
順番は時間順なので、直近から過去に向けてアップした順番に並んでいます。

検索が少しし易くなったと思います。今後ともSpielkisteをよろしくお願いいたします。m(_ _)m
タグ:Zugbildung
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Zugbildung TEE 7 (Flügelzug TEE 17) "Rheingold" Sommerfahrplan 1983 [Zugbildung]

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昨日のブログでTEE "Rheingold"最後の1986年冬ダイヤを紹介しましたが、それと合わせて作成した1983年夏ダイヤを今回は紹介したいと思います。

メルクリンH0で今回発表されたモデルは、赤裾TEEカラーにオレンジ帯が入っていますが、これがTEE Rheingold '83と呼ばれるのは、1983年夏ダイヤから運用が開始されたからです。この時の編成は、ミュンヘン方面とを結ぶFlügelzugのTEE 17列車が3両編成で、Basel SBB方面へと結ばれた編成は1両多いことから、1986年のダイヤをメルクリンモデルの編成と結論づけました。もちろん大は小を兼ねますから、1983年の運用をメルクリンモデルで再現することも可能です。この場合、中央にクラブカーを挟みその前後に区分室客車と開放室客車を1両づつ連結させれば出来上がりです。
また、1986年はスイス方面とミュンヘン方面の解放/連結がマインツ中央駅でしたが、この1983年夏ダイヤでは、マンハイム中央駅で解放/連結が行われたようです。
当時は、ミュンヘン方面よりスイス方面への利用が多いと想定されたのでしょうが、その後ミュンヘン方面への利用が増えたからかも知れません。

当時の西欧鉄道は、国際列車の高速化と共に大衆化も進み、2等車が連結されることが普通になってきました。日本と違い、等級別に運賃そのものが距離に応じて変わる欧州では、1等利用者が航空機路線の拡大と共に移行してしまったことも影響があるのでしょう。DBの看板列車として戦前から君臨したラインゴルトは、日本で言えば特急「つばめ」のような存在かも知れません。1983年に観光列車として特化し再起を図った最後のTEE列車でしたが、その3年後の1986年冬ダイヤをもって終焉となりました。

この表の誤りなど発見された方は、ぜひコメント欄でお知らせください。よろしくお願いします。

*この編成表はあくまで資料に基づいたものであり、実際には増結や減車などもありえますのでご注意ください。

[Edit]: 2018-07-11
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Zugbildung TEE 15 (Flügelzug TEE 17) "Rheingold" Winterfahrplan 1986 [Zugbildung]

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今年の春のメルクリンH0のMHI新製品にTEE Rheingold '83セット(26983)が発表されました。この新製品はドイツのTEE、そしてRheingold最後の輝かしい華として登場し、ライン左岸線を駆け抜けたTEEカラーにオレンジ帯を纏った姿は、特別な列車としての存在感を持った列車をモチーフとしています。

この特別なTEE列車は、すでにヨーロッパから数少なくなった1980年代のTEE列車の中で、他の国際特急列車が次々とEC列車化される中、西ドイツ(DB)も例外ではなく、観光に特化したコンセプトで登場した唯一のTEE列車でした。TEEと名がつけば、食堂車とバーなどラウンジ的な機能のついた1等車のみで組成された列車ではありますが、TEE Rheingold '83は、座席車両を区分室車開放室車両ともプラグドアを装備した1等車両の他、132形食堂車、またバー車の代わりに新たにApmh 121を改造したクラブカー(WGmh 854) "Club Rhiengold" を連結して、歴史ある看板列車としての面目を保ちました。

今回、メルクリンからリリースされるこのTEE Rheingoldは、このオレンジ帯を纏った最後の姿を模型化したものですが、112形電気機関車と座席車3両、Club Rheingoldのクラブカーの合計4両の客車で構成されたもので、これはオランダとスイスを結ぶTEE 15列車から途中で分割され、Stuttgart、Münchenへと結ぶTEE 17列車のFlügelzug(分割列車)がモチーフです。

この列車について調べたところ、1983年から1986年までの運行期間のうち、1986年の夏ダイヤと冬ダイヤのみ4両の客車を牽引してMainz Hbf - Stuttgart Hbf - München (- Salzburg)を走ったようです。そしてメルクリンモデルでは、この最後の1986年のダイヤで運行された仕様がモチーフだったと考えられます。(夏ダイヤか冬ダイヤかは残念ながら不明です)
そこで、ここでは最後のダイヤ改正で運用されたTEE RheingoldをAmsterdam - Basel SBBのTEE 15とFlügelzugのTEE 17を1つの表にまとめました。
将来的に、TEE 15の編成ができるように食堂車とともに客車セットをリリースされることを期待したいです。そこにはもちろん103.1形機関車が先頭に立つ姿が最も似合います。

この表の誤りなど発見された方は、ぜひコメント欄でお知らせください。よろしくお願いします。

*この編成表はあくまで資料に基づいたものであり、実際には増結や減車などもありえますのでご注意ください。

[EDIT]: 2018-07-11
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