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48099 DRG Gi | Museumswagen 1999 / Ep.II [Maerklin-Guterwagen]

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今日も続けてメルクリンミュージアムのモデルです。これは1999年モデルでモチーフはStuttgartのWürttembergische Landessparkasse(ヴュルテンベルグ州信用金庫)の貨車モデルと輸送自動車モデルセットです。
Württembergische Landessparkasseは、1818年創業の当時の王国全体の経済を担う銀行業だったようです。現在は名称を変えLandesbank Baden-Württemberg (LBBW) として地域の経済を担う重要な役割を果たしています。

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まずは貨車モデルを紹介します。このモデルは、Ep.II時代のDRG所属のGi形、平屋根有蓋貨車で車体の両側にブレーキ操作できるデッキが付いています。緩急室がない理由は不明ですが、もしかしたら輸送する荷物(この場合は現金や証券類、小切手類?)が厳重に安全確保する必要性からなのかも知れません。

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車端部側面です。この貨車が何を輸送するためのものかは未確認ですが、現金など輸送に厳格さを要求するものであれば、明るいグレー地に真紅の文字を大書きするようなグラフィックにするのでしょうか...という疑問が湧いてきます。日本では、なるべく目立たないように地味な出で立ちにするのですが...。

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車体左端には表記類とメルクリンミュージアムモデルの印刷がされています。
DRG所属であることと、形式がGiであることが表記されています。

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車体中央の「Württembergische Landessparkasse」文字が大きく描かれています。

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車体右側には、会社マークと積載制限重量表記がされています。

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左右デッキのディテールです。手ブレーキが表現されていますが、両端にブレーキがあるのは、ちょっと珍しいかも知れません。

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台枠には製造銘板とREV表記があります。銘板には、Maschinenfabrik Esslingenの文字が見えます。このメーカーは、Stuttgartのトラムなどの製造も行った他、日本向けにアプト式蒸気機関車AD(後の3900)形の製造と輸出も行ったようです。
直近検査日は1928年7月11日とあります。

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トラックも真紅の出で立ちでやたらに目立ちます。逆にその方が防犯のなっていると判断してのことかも知れません。他のミュージアムモデルセットに同梱されているトラックも同様ですが、メルクリンで製造している金属製モデルです。

参考サイト:Württembergische Landessparkasse
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48002 DRG (P) Gl | Museumswagen 2002 / Ep.II [Maerklin-Guterwagen]

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昨日に続きメルクリン・ミュージアムモデルについて記します。
このモデルは2002年モデルになります。オリジナルのオーナーはゲッピンゲンからほど近いエスリンゲンのスパークリングワイン醸造メーカーのG. C. KESSLER & Co.社で、スパークリンワインではドイツ最古(1826年創業)のヴュルテンベルグ王室ご用達の老舗のようです。

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おそらく、KESSLER社のスパークリングワインを運搬するための貨車と思われます。
この貨車はDRG時代のEp.IIですから、まだエアコンなど存在しなかった時代でしょう。もちろん定温リーファーコンテナなどもなく、常温輸送していたものと思われますが、当時は比較的寒冷な気候風土のドイツでしょうから夏場でもさほど問題にはならなかったと思われます。
モデルは緩急室付きの2軸有蓋貨車で、形式はGlです。

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それでも車体はアイボリーに近い白色で、太陽光を反射させるでしょうし、左右の屋根下にはガラリがあるので、換気はガラリで行われているものと考えられます。

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表記は、比較的精細です。車体側面左端のガラリ下表記は積載重量や床面積などの諸元が表記されています。

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DRGと所属管理局のStuttgart、車体番号の「513 851 (P)」と記されています。また左側には、メルクリンの旧ロゴとジェッタリーン書体で「Museum 2002」と記されています。

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車体側面中央には所有者であるKESSLER社の紋章やロゴなど、車体広告も兼用したマークや文字列が並びます。ヴュルテンブルグ王室ご用達の赤い繊細な文字が誇らしげに踊っています。

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車体右端のマークは、積載制限表記で「15」は、最大積載重量15tを示しています。

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緩急室付近のディテールです。

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ミュージアムモデルは1991年から、自動車モデルもセットになっています。大抵は貨車から載せ換えるトラックが想定されているようですが、このモデルはそうではなく、完全に広告媒体としての自動車です。大きな自社製スパークリングワインボトルを積載したトラックは、街中で目立ったことでしょう。最近でもRedBullなどがこうした巨大な自社製品を自動車に積載して広告媒体として走らせたりイベントに目的で使ったりしているのを見かけますが、このトラックはそのルーツなのかも知れません。

参考サイト:エスリンゲンのケスラー: ドイツ最古のスパークリング・ワインセラー / ドイツワイン
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48000 K.W.Sts.E. (P) | Museumswagen 2000 / Ep.I [Maerklin-Guterwagen]

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久しぶりの貨車モデル、2000年のミュージアム貨車セット(48000)について触れてみたいと思います。
毎年メルクリン本社工場のあるゲッピンゲンや近隣地域の企業の歴史的車両をモチーフにしたモデルをミュージアム訪問者のお土産として限定で生産されたミュージアムモデルですが、2000年は地元ゲッピンゲンのLeonhard Weiss社(以下LW社)のモデルが選ばれています。このモデルはEp.I時代のヴュルテンベルグ王国鉄道所属の緩急室付き漏斗貨車です。建設会社として起業した1900年から今に至るLW社は、鉄道工事も含めて総合建設業に成長しています。

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このモデルは、おそらくコンクリートの元となる石灰石の運搬車両と想像できますが、LW社は素材の運搬車両を所有しているところからも、素材の調達から建設まで幅広い業務を行っていたと思われます。

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緩急室側の車端部分側面です。積載重量が大きいためでしょうか、ボギー台車を履いています。
表記には、ジェッタリーン書体で「Museum 2000」と知るされています。

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ボギー台車は、松葉スポークを持つ車輪です。この車輪は繊細さが際立ってEp.I時代の貨車に良く見られる特徴的な車輪です。

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緩急室付近のディテールです。繊細さが良く表現されています。
緩急室には小判形に「38」の抜き文字が見えますが、これは38tまでの積載許可です。当時の貨車としては重量級だろうと想像できます。

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非緩急室側の側面です。

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車体側面に描かれたLW社のロゴマークです。現在も同社のコーポレートカラーとして使われている黄色が文字色になっています。興味深いのは、ロゴの左右に異なる二つのシンボルが記されていて、左側シンボルには線路断面と定規、そしてその下にはGegrundet(創業)と記され、右側にはツルハシ、スコップ、コンパスのマークで下には創業年の1900の文字が記されています。
また、車体台枠上左側には、ジェッタリーン書体で「Museum 2000」と表記されています。

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所属駅は、もちろんゲッピンゲン駅です。

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検査日表記は、1909年8月17日とあります。

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車体側部下に左右4箇所のハンドルが表現されています。これは、積載された素材を輩出するためのものと考えられます。

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上からモデルを見ると、素材の排出に配慮した漏斗状になっているのがわかります。

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同梱されているダンプトラックモデルです。このモデルもLW社のロゴと黄色に塗装されています。白い素材が積載された状態ですが、この素材が貨車にも積載されると想定したものと思われます。

ヤードで、こうした建設素材を移送するシーンなどがこのモデルで楽しめそうです。

参考サイト:Leonhard Weiss
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42871 DBAG Avmz111.1 "Rollende Raststätte" / Ep.V記事をリニューアルしました。 [Maerklin-Allgemein]

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「Rollende Raststätte」文字列が目立つ1等区分室客車モデルの記事に新しく画像を入れ替え、記事も若干ですが加筆しました。以下にそのページのリンクを加えましたのでご興味のある方はご覧ください。

42871 DBAG Avmz111.1 "Rollende Raststaette" / Ep.V
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[Vinyl 095] HYDOROGY / RECOIL [Vinyl]

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RECOILのHYDROGYです。
RECOILは、DEPECHE MODEのメンバーだったA.Wilderが参加しているグループです。DM脱退前から活動していて、このアルバムも1988年リリースなので、彼は在籍していた頃だと思います。
当時のDepeche Modeの楽曲はポップでメロディアスな曲調が多かったこともあって、その裏側のサウンドがRECOILのような感じもしています。

このアルバムでは、ミニマルミュージックのような単調な繰り返しの音作りが基調になっているような印象ですし、そこがちょっとハマってしまいそうな危険な香りも感じます。
もちろん、メジャーな立ち位置にはなれない音作りであることは間違いなく、玄人受けはするかも知れません。私個人は、ちょっと踏み入れると危険だな..と感じてしまい、ちょっと距離を置きたいと感じさせます。決して酷いとか気に入らないとかそういうレベルでは向き合えない音です。
興味のある方は、DiscogsにPVが貼ってありますのでそれを視聴するのも良いかもです。

Discogs: Recoil ‎– Hydrology
タグ:MUTE Recoil
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4176 DB WGm 842.4 "Deutsche Weinstrasse" / Ep.IV記事をリニューアルしました。 [Maerklin-Allgemein]

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ドイツワインを列車内で楽しむ車両「Deutsche Weinstrasse」の文字が車体に描かれたワイン居酒屋車両モデルの記事に新たに写真を入れ替え、記事も若干修正・補足して以下リニューアルしました。

4176 DB WGm 842.4 "Deutsche Weinstrasse" / Ep.IV

今は、もう廃車されているように思いますが、こんな車両で車窓を通して葡萄畑の景色を肴にワインを楽しみたいものです。
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42921 DB WGm 840 / Ep.IV記事をリニューアルしました。 [Maerklin-Reisezugwagen]

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先ほど、42921 DB WGm 840「Rollende Weinstube」客車の記事に新しい写真を加えて以下アップデートしました。

42921 DB WGm 840 / Ep.IV

これは本来ダンスカーなのですが、車体サイドにRollede Weinstubeの文字が入っています。ワインの収穫時期には活躍するでしょうが、それ以外の季節には動かないのか...。ちょっと不思議に思った車両です。
余談ですが、ドイツワインは美味しいですね。
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FLIXTRAINの新型車両 [欧州鉄道]

民間バス事業会社FLIXBUSによって運行が始まったFLIXTRAINですが、その安価な価格設定が功を奏してか路線の拡大が進んでいるようで、現在はBerlin-Aachen、Berlin-Stuttgart、Hamburg-Kölnなどで運行されているようですが、路線拡大に伴い新しく車両調達も行われたようです。
今までの車両は、Locomoreで使われていた区分室客車を活用し、外観塗装色をFLIXBUSと同じ派手な黄緑色とオレンジ色を組み合わせた塗装でしたが、新しく調達した車両は同じ黄緑色をベースにした車体色ながら、オレンジ色をなくし、窓部分をブラックアウトした帯状にして、今までにないインパクトのある塗装色となりました。以下にこの新しい車両について記した記事のリンクを貼ります。

Nächster Halt: Osnabrück – FlixTrain nimmt Betrieb zwischen Hamburg und Köln wieder auf / HASE POST

この記事の画像を見ると、どうやら種車は元InterRegioのBimのようで、座席とレイアウトを一新し、特に車内はIR/IC時代とは異なる印象に変わっています。ただ、改造費用を極力抑えたいという意識はあるようで、IR客車で特徴的な波形天井はそのまま残されています。ただ、それまでの半区分室車から完全に2+2の開放室車両となったことから、大幅な座席定員の増加になっています。価格設定を考えればこの定員もやむなしではあるでしょうが、現在の新型コロナ禍の中で、この定員でソーシャルディスタンスが保てるかどうかはわかりません。

現在のトレンドとなっているACコンセントや車内Wi-Fiは設備されているので、それなりのサービスは確保されているように思いますが、座席定員がIR時代に比較して大幅な増加になったことから、批判的な意見もネット上で見られます。
外観や内装の印象は悪くないですし、逆に天井の造形が車内の雰囲気を引き立てているようにすら見えます。この車両の改造を受注したのがAachenにあるTalbot社ですが、実はInterRegioの初期車両は、当時PFAの工場がまだ完成していなかったこともあって、一部Talbot社で改造を受けています。そういう意味でも何か縁のある元Bim車両です。

この車両自体は、1970年代に製造された車両ですので結構な厚化粧になっているはず。運用後の評判を聞いてみたい列車です。
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[Vinyl 094] Visions of China / Japan [Vinyl]

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Japanの「Visions of China」です。これは先に紹介したアルバムの12'シングルカットです。

これをリリースしたのは1981年。まだ中国は天安門事件の前です。つまり中国人民は、ほぼ中国から外の世界を見ることが出来なかった時代です。外国人も首都の北京はともかく、多くの地方都市がまだ立ち入ることが出来ませんでした。

そうした背景の中で英国人グループのJapanが中国をテーマに書いた曲です。旋律的には確かに中国的な印象もあって...というかやはりJapanらしい音作りの中での中国です。もし今のような外に開かれた中国であったら彼らの音作りも違ったものになっていたかも知れません。いや同じかも知れませんけど...。

Discogs: Japan ‎– Visions Of China
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1000 Kilometer bis zum Meer | Der Alpen-Sylt Nachtexpress im Detail [欧州鉄道]

以前、ここでもお知らせしたオーストリアのザルツブルクから北ドイツのSyltまでを結ぶ新しい夜行列車、Alpen-Sylt Nachtexpress(以下ASN)は、無事に運行を始めたようです。

早速、この新しい列車の乗車インプレッションを以下YouTubeサイトで配信・公開されています。

1000 Kilometer bis zum Meer | Der Alpen-Sylt Nachtexpress im Detail

さて、このASNですが、1970年代に製造された簡易寝台車Bcm 243が種車です。その後Bvcmz 248となり、DB AutozugやCNLでも使われていました。民間事業者では、BTE(Bahn Touristik Express)として運用されていて、車体や台車・台枠は50年選手になる古参車両です。このASNの車両は、BTEで使われた車両からのリニューアルと聞いています。塗装色や車内は今回リニューアルを受けていますが、基本的には同じ構成で6人用のベッドを持つ個室と洗面所、WCで構成されています。
また、個室内には、コンセントとWi-Fiが使えるのでトレンドに対応しています。

この夜行列車は2つの販売パターンがあるようで、1人分単位のチケットか、個室単位で販売されるようです。個室単位では感染症対策となりますし、家族旅行では人数次第ですが、格安旅行が可能となります。
飛び恥がトレンドになる最中に起こった新型コロナウィルスによる移動制限と、その後の状況ですが、鉄道旅行での個室概念は夜行列車では歓迎されるでしょうし、今後昼行列車での対応が気になるところです。
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