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26540 DB Avümh111 (Steildach) | 61 80 19-80 130-6 / Ep.IV [Maerklin-Reisezugwagen]

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▲ 区分室側

1971年仕様のTEE "Rheinpfeil"セット(26540)に同梱されている1等区分室客車(Avümh 111)モデルは2両の同じ形式の客車モデルがありますが、以前当ブログの同じページに2つのモデルを紹介していました。今回そのページには別の1両のモデルを紹介して、新しくここでもう1両のモデルを紹介したいと思います。

1971年と言えば、量産型103.1形電気機関車が漸く登場した年です。TEEは既に数多くの列車名で国際間の運用を担っていて、西ドイツでは主に電化区間が112形、非電化区間は220.0形や218形、210形などの機関車が牽引機として活躍していました。

112形機関車は、最高速度160Km/hを誇る半流線型機関車で、Rheinpfeilなど当時のDBの看板列車もMannheim - StuttgartやStuttgart - Münchenで牽引していました。より大型の103.1形はFrankfurt/Mに所属しそこを中心に最高速度200Km/hの俊足でDBの看板機関車として相応しい出力とスピードを誇っていました。ただ、当時はまだ少数でした。

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▲ 廊下側

廊下側の車体中央から少し右側に空気孔が印刷されています。これはエアコン用のルーバーと思われますが、切妻屋根で登場した初期は小型ルーバーです。後の同形客車ではルーバーの大型化が図られています。

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この26540セットはTEE "Rheinpfeil"セットとしてDortmund - München編成を想定したものです。そのため、このモデルもそれに合わせたサボなどの印刷が施されています。

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サボには、種別であるTEE、列車名の"Rheinpfeil"、号車番号、出発駅から停車駅、終着駅まで印刷されています。この時代のサボは大きく見やすいものでしたが、1990年代には小型になりサボケースから乗降口窓部分にサボ受けが移動してしまい、サボ自体が小さくなってしまいました。現在は電光掲示なので味気ないですが、致し方ないでしょう。

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車体中央窓下にDBマーク、そして車体番号、その下に形式が表記されています。
車体番号は、「61 80 19-80 130-6」です。この車両は1968年にKasselのWegmann社にて製造(9345)されました。1976年に「Avmh 111 61 80 19-73 060-4」に、また、1982年には「Avmz 111.0 61 80 19-94 060-9」に変更されています。この車両が現在廃車となっているかどうかは未確認です。

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裾部分には、所属表記があります。「MÜ」はBD München(ミュンヘン連邦鉄道局)の略号です。所属駅は、München-Pasingと記されています。

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RICラスターは、最高制限速度が200Km/hに設定されています。初めて200Km/h許可が下りた量産車両がこのAvümh111だと思いますが、この時はまだ食堂車やバー車両の制限最高速度がが160Km/hなので、実際に200Km/hで走れる機会はほぼなかったと思われ、103.1形機関車牽引で200Km/h対応の132形食堂車が連結されるまでは、160Km/hが最高速度だったと考えられます。
他に航送許可、そして入線可能なのは17カ国に及んでいます。そのため多電源仕様になります。(遠くはトルコ[TC]の鉄道も入線可能ですが、実際にそのような機会はなかったでしょう)

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REV表記は、1971年7月16日と記されています。

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▲ 廊下側

車体中央から少し右側に空気孔が印刷されています。これはエアコン用のルーバーですが、切妻屋根で登場した初期は、この小型ルーバーです。その後ルーバーの大型化が図られています。

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妻部分を正面から見たところです。切妻屋根が良く理解できます。妻部の左下部の表記は文字が小さすぎて私の肉眼では判別不可能ですが、精細に印刷されているので印刷技術の進歩には驚かされるディテールです。

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TEE客車と言えば、すぐにイメージされるのがこのモデルの客車なのですが、それだけ車両数も多く、身近な反面、美しいTEEカラーを纏った外観は憧れに近い車両であったと言えます。一方車内はUIC-Xの1等車より1室少ない9室のため、シートピッチの大きい広い空間に対面の3人がけシートが並びます。この空間だと足を伸ばして寛げるほどのピッチなので、1等車として相応しい大きなゆとりを感じる個室になっています。また、この62系列客車からエアコンが装備され窓はガスが充填された大型1400mm幅の固定2重窓になっていて、快適な旅行を約束してくれます。

TEE全盛期の列車に不可欠な客車モデルがこのAvümh 111と言えるでしょう。
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T23424 DB WRümh 131 / Ep.IV [Maerklin-Reisezugwagen]

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▲ 厨房側

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▲ 食堂側

WRümh 131形瘤付き食堂車です。これは、メルクリンのセットとは車体番号と車輪を除いて全く同じです。もちろん車輪はメルクリンのAC仕様に交換すれば、メルクリンとの違いは車体番号のみとなります。
車体番号は005です。この形式は、2回に分けて全体で5両製造された同形式車両のうち11 105/DSGとして登場した最後の車両となります。

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▲ 厨房部分の廊下側。2階調理室への階段が見えます。

ここで不思議なのは、ドームカー(ADümh101)は1962年に第1陣の3両が落成し運用につき、その後1963年に残りの2両が落成しているのに対し、食堂車(WRümh131)は1962年に第1陣の2両が落成運用に就き、翌年3両の第2陣が落成しているのです。これら2形式は前にも述べましたが、常に食堂車の厨房/ビュフェ寄り(瘤側)とドームカーのバー寄りを連結させることで、バー/ビュフェが連続したサービス区域を形成し、さらに食堂車の厨房設備を共用することができました。(ドームカーのバー部には、ホッカータイプの座席3席分と3人がけソファ、さらに8席分のテーブル席があり、食堂車のビュフェ部には立ち席のみでどちらかといえば、配膳係が飲食物を出し入れする機能を重視しているといえましょうか。)それで、なぜドームカーのみ先(または食堂車が後)に製造されたのか謎になります。とはいえ、当初F-Zug「RHEINGOLD」は1日1往復のみであったので、ドームカーの1両は予備車であったと考えられます。全5両づつのドームカーと食堂車が揃った時点で、F-Zug「Rheinpfeil」も新型車両で運用に就いたと想像出来ます。

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いずれにしてもTEEのサービスは、1等車利用の乗客に限ったものであるため、列車サービスとして当時の贅を尽くしたものであったに違いないと思われます。
最近、日本でもグランクラスやスーパーグリーン車など、航空機に対抗する新しいサービスが登場していますが、1等乗車運賃が存在するシステムである(ヨーロッパを含めた)ドイツの1等車の利用客を満足させるサービスは、JRの運賃体系とは根本的に質が異なるのではないかと思います。(私のようなブルジョアにもなれない人間には日本のシステムが現実的で良いのですが、そういう世界を覗いてみたいという気持ちはもちろんあります。)

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車体中央には、それまでのDSG文字からTRANS EUROP EXPRESSに変わっています。それは、車体所有がDSGからDBに変更されたことによって改められたことによります。

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車体番号は、車体中央「TEE」の文字列の下にUIC番号である「61 80 88 - 80 005 - 6」、そして形式番号の「WRümh 131」が記されています。この車体番号の実車は、1963年に西ベルリンのSpandauにあるO&K社で製造されました。

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RICラスターと所属表記です。最高制限速度は160Km/hで、入線許可は西独、スイス、オランダの3カ国で、所属はミュンヘン連邦鉄道局、また所属駅はミュンヘン-パージング駅です。

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REV表記は、1971年1月18日にフランクフルトで検査が行われた記述が確認できます。

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サボは、サボケースと共に印刷されています。TEE Rheinpfeilの列車名とHoek van Holland - Münchenの文字がわかります。つまり始発駅からTEE Rheingoldと併結し、Duisburg HbfでDortmundからのTEE Rheinpfeil列車と連結、Mannheim HbfからBasel方面へのRheingoldと分割、TEE RheinpfeilとしてMünchen Hbfへ向かいます。

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台車は、2つのボギーとも片側が単軸発電機、反対側に両軸発電機が備わっています。つまり1両に6つの発電機で電力供給が行われていることになります。パンタグラフのない131形食堂車では、必要不可欠なエネルギー供給源と考えられます。

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瘤付き食堂車と呼ばれる2階建の厨房です。上階は調理場機能で下階は洗い場機能になっています。これは、全長26,4mの車体に可能な限りの座席数を配置できることと、調理場と洗い場を分離することで衛生面に配慮できること。また厨房を挟んで反対側の車端部には、簡単なバー機能を持つカウンターが設えてあります。131形食堂車は常に101形ドームカーと連結されて運用されていましたが、ドームカーのバー部分と食堂車のバー部分を隣り合わせで連結させることで、ある程度のキャパシティを持つバーにすることが可能になります。

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貫通路部分を正面から観たところです。屋根の形状は2階建厨房の造形が影響しているためか、断面形状が一般の客車とやや異なり天井も中央部分が若干高くなっているように思われます。

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この特徴的な食堂車は、ドームカーと共に当時のDBの技術の粋を集め世界的にも関心が持たれた車両です。しかし、それぞれ5両のみの製造に終わり、その後の食堂車は132形、135形ともに平屋の厨房と車体幅を若干狭くし全長を27,5mに伸ばした車体長になりました。おそらくコスト面や利用者のニーズなどによって各5両の製造で終了したのでしょうが、現役の運用を終えた今もドームカーは全5両、また食堂車も動態保存で一部残っています。

*当記事は、ADümh 101(T23423)モデルと共に2008-04-23にアップしたモデルの記事を分離し、新たに画像とテキストをリファインさせて本日付でアップしました。
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4802 DB Bi 28 / Ep.IIIb [Maerklin-Reisezugwagen]

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この鉄板客車モデルは、1950年代からリリースが始まった2軸のオープンデッキ付き客車Bi 28形モデルです。
このモデルは、私が小学校高学年の頃でしょうか、小遣いを貯めて買ったモデルの1つで組み立てキットでした。組立説明書の指示通りにパーツを嵌め込んだり、爪を折り曲げたりしながら完成させるのですが、子供の私でも1時間も掛からずに完成したような薄い記憶があります。とは言え、自分1人で組むことが出来て嬉しかったことを覚えています。確か学校の作文にも工作過程を書いた記憶があります。

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ただ、キットゆえ、完成後はしまっておく箱がないため、扱いが悪く写真のように状態が良いとは言えません。

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鉄板車体に印刷されている表記は、Ep.IIIb時代のものです。Bi 4002 Stgの表記は、車体番号 = 製品番号です。キットなので本来は4802ではありますが、当時は完成モデルの製品番号の4002のままです。それは致し方ないのでしょうね。

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1971年版のメルクリン総合カタログを見てみましたが、この時点では4000、4002の両方が出ています。ただ、4000は窓のセロハンが省略されたモデルで、4002はセロハン付きと記されていました。また、全長も4000は11,5cm、4002は13,5cmとあります。残念ながら4000が手元にないので真偽は不明ですが、見た目は同じモデルに見えます。そしてカタログには4000の絵は描かれていますが、4002については文字の説明だけです。

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このモデルは、中央にトイレがあり、その直下に汚物管が台枠に一体的に表現されています。車内は開放室ですが、車内設備は表現されていません。また豆球1個を使った集電シューと一体化した室内照明がオプションで用意されています。

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このカタログの2軸や3軸客車の説明欄に、タンク機関車の掲載されているページと共に、似合う機関車と説明されています。その中の1つである089形(3000)に繋げて撮影してみました。確かに似合いますが、さすがに客車1両は寂しいですね。2軸貨車数量を繋げて貨客混合列車に仕立てても良いかも知れません。
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42921 DB WGm 840 / Ep.IV記事をリニューアルしました。 [Maerklin-Reisezugwagen]

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先ほど、42921 DB WGm 840「Rollende Weinstube」客車の記事に新しい写真を加えて以下アップデートしました。

42921 DB WGm 840 / Ep.IV

これは本来ダンスカーなのですが、車体サイドにRollede Weinstubeの文字が入っています。ワインの収穫時期には活躍するでしょうが、それ以外の季節には動かないのか...。ちょっと不思議に思った車両です。
余談ですが、ドイツワインは美味しいですね。
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49962 DBP Post4e (4-b/21,6) / Ep.IIIb [Maerklin-Reisezugwagen]

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▲ 手ブレーキ側

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▲ 非手ブレーキ側

2007年からリリースを始めたEp.IIIb時代のSchürzenwagen車両を一通り紹介してきましたが、それ以前に幾つかのSchürzenwagenがリリースされていました。この郵便車もその1つで、mfxデジタル蒸気機関車サウンドモデルとして、2004年から2006年までの3年間カタログモデルとしてリリースされました。今回はこの郵便車モデル(49962)について紹介します。

当時は、まだサウンド付きモデルが少なく、サウンドなしの機関車の次位に連結してこのモデルを使ってサウンドを奏でることで、それらしい雰囲気を出すことの出来るモデルとして重宝されたと思います。また、同じEp.IIIb仕様の荷物車モデル(49964)はディーゼル機関車サウンド付きでした。
ただ、2007年にEp.IIIb仕様のSchürzenwagen客車がリリースされるまでは、メルクリンモデルだけでは中々組成させるのが難しいモデルでもありました。また、実際にこれらサウンドモデルを牽引する機関車と同期させて奏でるには重連統括機能を持つCSでないと難しいという側面もあり、設定にも一手間かかります。

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手ブレーキ側の妻部側面の画像です。Ep.IIIの表記類は車体左側に集中しています。客車では車端のドアから最初と2番目の窓の間に表記されることが多いですが、この郵便車は扉と最初の窓の間に形式、車体番号などが表記されているのがわかります。

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その表記です。車体番号が一番上の表記で「4917 Ffm」です。ヘッダの下には形式表記が記されていて「Post4e」と表記されています。

実車についてですが、手元の資料では、車番やそれに伴う車歴についてまでは記述を見つけることができませんでした。しかし、幾つかの興味深い史実を発見できましたので記しておきます。
まず、この車両は他のSchürzenwagenとは違い、戦後1950年に西ドイツで誕生し、1951年までに合計78両落成されました。よってDBPのみの在籍になります。また、Post4-b/21,6は、bI(31両)とbII(5両)の2種あったようです。小包専用の4-c/21,6(42両)という形式もあったようです。ただ、このあたりの違いは、室内レイアウトの違いのようですが、詳細は不明です。また、モデルには表現されている裾部分のSchürzen(スカート)が実車にはなく、床下機器が丸見えです。台車はモデルと同じGörlitz III Schwerです。
車体製造は、当初の20両がカッセルのGebr. Credé & Co. GmbHです。その後マインツのGebr. Gastell GmbHやザルツギッターのLHB社、また小包専用車両は、ブレーメンのHansa Waggonfabrik GmbH、Maschinenfabrik Esslingen、Waggonfabrik Uerdingen AG、そしてGebr. Credé & Co. GmbHによってなされました。
ただし、実車では、車体番号が5616-のようで、モデルの車体番号とは異なり、ここで記した実車記述とはもしかしたら異なる可能性もあります。

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郵便車に掲げられているサボが印刷されています。ここには、Saarbrücken HbfとFrankfurt (M) Hbfを2往復する4本のD-Zugの列車番号が記されています。

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郵便車の特徴の1つに車体に郵便投函口が設けられていることです。サボを見て投函するのでしょうか。

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車体中央に掲げられているポストホルンのマークです。現在の単純化されたデザインのマークも良いですが、この伝統的な旧マークも郵便車らしくて良いです。ちなみにポストがホルンのマークであるのは、郵便馬車時代からの伝統で、御者が各地の停留所に到着時にホルンを吹いて到着を知らせたことに由来があると聞いています。
ポストホルンマークの下には「DEUTSCHE BUNDESPOST」のロゴとその下には車両形式、その右横にはDBPの車両形式である「4-b/21,6」の文字が印刷されています。

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RICラスター表記です。この郵便車は国内線用のようです。

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REV表記は、1961年4月12日と記されています。

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所属駅は、Frankfurt (M) Hbfとなっています。DBPがDeutsche Postになり民営化された現在はあるかどうかわかりませんが、当時は大きな郵便局が中央駅の傍らにあり、鉄道と郵便は密接に機能していました。

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非手ブレーキ側の妻部扉下のステップに記されている文字列です。ここには、反対側の妻部に手ブレーキがある旨が記されています。

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台車はGörlitz III Schwerです。

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車体妻部正面です。

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同形式同時代の郵便車モデル(43262)がPMSから発売されていて、並べてみました。エクステリアの違いは、車体番号程度でしょうか。もちろんデジタルファンクションは内蔵しておりません。

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折角なので、PMSから発売されたDBP(Ep.IIIb)仕様のKöf IIモデル(36808)に牽引させてみました。機関車は小さいですが調和が良く、構内入換作業の雰囲気が出てきます。

このデジタルサウンドファンクションモデルは、最新のソフトウエアをインストールしたCS2やCS3、MS2では、13のサウンドファンクションを奏でることができるようです。(MS1では、7つのファンクションのみ機能)
メルクリン公式サイトを参照。

このモデルは、十分に充実したデジタルファンクションではありますが、欲を言えば、室内照明の点灯ができれば更に良いと感じています。

参考文献:Post4-bI/21,6; -bII/21,6; -c/21,6 / "WAGEN" Das Archiv der deutschen Reisezug- und Güterwagen / GeraNova Verlag GmbH München
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43222 DB B4üe-38/53 / Ep.IIIb [Maerklin-Reisezugwagen]

昨日はEp.IIIb時代のSchürzenwagen1等区分室車記事をリニューアルした告知でしたが、このリニューアルの元記事は2つのモデルを1つの記事で紹介していました。このページに新たに多くの画像を加えて充実させたため、記事そのものを1つのモデルに絞ることになりました。そこで、今回は新たな記事として、リニューアル前に紹介した同時代の2等区分室車モデル(43222)に新たな画像を加えて改めて記します。

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▲ 区分室側

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▲ 廊下側

このモデルは、先に紹介した1等区分室車(43202)と同じく2006年の新製品(43222)としてリリースされました。Ep.IIIb時代のD-Zugを再現したい多くのファンが待ち焦がれたモデルではなかったのか..と思います。2016年までの11年間に渡ってリリースされていました。

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廊下側の妻部側面です。Schürzenwagenのエクステリアは極めて無駄の少ない造形が理解できます。側面窓はもちろんそうですが、出入口扉の窓も側面窓と同じ高さで統一され、縦の線と横の線が最小限に整理されているので視覚的に無駄を感じさせない秀逸な設計になっていると感じています。当時のドイツは1919年に開校したBauhausが建築界のみならず、グラフィックスやプロダクトデザインにも大きく影響していたことがこの車両が設計された時代に見て取れます。
表記類が妻部分側面に集中しているのもそうした表現の1つなのかもしれません。

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塗装色のFlaschengrünは、当時の蒸気機関車から排出される煤煙や、ドイツ人の好むモミの木の葉の色など複数の要因を加味した上で決められたように思います。Bauhaus建築のような白色の建物にはなりませんでしたが、Leipzig中央駅の駅舎建築がBauhausbücher第1巻に収められているのを見ると、鉄道にも関わりを感じてしまいます。

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台車は、1等客車同様のGörlitz III Leichtです。

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側面窓高さにレイアウトされている車体番号などの表記類はEp. III以前の特徴ですが、印刷のレベルは高いです。形式表記の印刷「B4üw」は誤りの可能性があります。本来なら「B4üe」或いは「B4üwe」だと思います。
車体番号は「17 582 Hmb」です。この車両の実車は、1938年に落成され、DRG時代はC4ü-38形で車体番号は19 533でした。Ep.IV時代は、1966年からBüe 366 / 51 80 29-43 766-3として、また1976年からは、50 80 29-11 262-2と改番されています。1975/76年に廃車されました。

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裾部分の表記類は小さいながら精細で安心して観ていられます。RIC表記は自国を含めて14カ国に許可されています。

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REV(検査日)表記は、1958年8月14日と記されています。赤文字で記された次回検査日は、1年後のようですが、幾つかの文字が抜けています。

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妻部正面です。貫通口の部分はまだ幌の時代です。

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モデルには1つ貫通幌が畳まれた状態を表現したパーツが入っていて交換することができます。スナップ式なので交換は容易です。このモデルが列車の最後尾に来た時などにはこのパーツに交換するとリアルに見えます。上画像は、交換前の状態(左)と交換した状態(右)の比較です。

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このモデルにも、サボのデカールが入っています。43202と同じものですが、画像は裏面で、貼り付け場所の指示が記されています。絵は座席車なのですが、食堂車・寝台車や郵便車の位置指示も同じ絵の中に記されているので座席車以外はちょっと戸惑うかも知れません。

参考文献:C4ü-38 - der Klassiker / Schürzen-Schnellzugwagen Teil 1 / KIRUBA Classic 1/2020
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29785 DBAG Bpmzf 808 / Ep.V [Maerklin-Reisezugwagen]

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ICEスタートセット(29857)最後のモデル2等制御客車について触れてみたいと思います。
リリース時期については前記事に記載の通りです。

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ICE2は最高制限速度280Km/hで走行可能な高速列車としては初めてのプッシュプルトレインです。現在最新型のICE4やICE3、-Tは動力分散型の電車タイプなので、戦前から蒸気機関車を始め様々な形でプッシュプルトレインを実用化してきた歴史の集大成に当たるのがこのICE2なのかもしれません。

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客室部分と運転室の間に制御機器が搭載されるスペースが必要なため、窓のないスペースに「ICE」ロゴがレイアウトされています。DBAGが同社の輸送サービスの最高峰であるICEを認知させるために一役買っているようにも思えます。
一方で、この編成の愛称は「Eberswalde」で、乗車口の横窓上にこの名称とワッペンが記されているのですが、モデルにはありません。

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車体番号です。808 022-8と記されています。すでに記した他のICE車両同様番号のみ記されていて、等級を始め、車両の持つ機能や設備など、それ以外の情報はここからは得られません。
この車両の正式な番号はBpmzf 808です。2等開放室制御客車であることは英文字の組み合わせで初めて理解できます。
この車両は、1997年11月20日にADtranz社で落成しました。UIC番号は、「93 80 5808 022-8」となります。

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正面です。車体断面が動力車と異なりますが、イメージを合わせることはできる好例ですね。

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▲ 右(手前)が制御客車、左(奥)が先頭動力車です。

折角なので、先頭動力車と並べてみました。
前にも記しましたが、先頭動力車とこの制御客車の車体断面が異なるため、全く同じ顔を持たせることは不可能ですが、少なくとも同じイメージを持たせることは可能であることは、この車両やモデルを見れば明らかです。

モデルは、制御客車は集電シューを持っていて前照灯/尾灯が進行方向によってメカニカルで切り替わる従来のタイプが備わっています。

参考文献:Bpmzf 808 / "WAGEN" Das Archiv der deutschen Reisezug- und Güterwagen / GeraNova Verlag München
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29785 DBAG Apmz 805.3 / Ep.V [Maerklin-Reisezugwagen]

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前回の記事と同じICEスタートセット(29875)から3両編成のICE2列車モデルのうち中間車(Apmz 805)を紹介します。
このモデルは、1999年から2001年までの3年間、また制御機器とトランスを変更したセット(29786)として2002年から2004年までの3年間の合計6年間リリースされました。

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車体妻部の側面画像です。このモデルは1等車ですが、車体に等級表記が印刷されていないためぱっと見では1等車か2等車かはわかりません。
カプラーは、スナップ式であることがわかります。導電タイプではありません。

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車体番号の表記です。ICEは、車体番号のみが表記されるため、車両分類を表す記述がなく番号から調べるしかありませんが、資料からApmz 805.3であることがわかります。車体番号は、「805 322-5」と表記されています。この車両は、UIC番号では、「93 80 5805 322-5」となります。1997年2月12日にベルリンのADtranzにて落成。この車両が組み込まれた編成には、「Eberswalde」という地名が付けられています。

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台車はICE1と異なりSIEMENS SGP Verkehrstechnik社のSGP SF 400を履いています。この台車はそれまでのMD53と異なり、空気バネが付いています。

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車体表記です。最高制限速度は280Km/hです。ラスターには「D」のみ表記されているため国内専用車両です。

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所属は先頭動力車と同じGB FernverkehrのNL Münchenです。
座席定員の表記は52plとあります。手元の資料ではApmz 805.0が52ですが、このApmz 805.3は53とあります。

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REV(検査日)表記は、1997年2月12日です。

インテリアは1等車の赤紫色で表現されています。ICE1は開放室と区分室が1両にレイアウトされている構造ですが、ICE2は全車開放室となっています。(家族室のみ区分室)1等車は1+2の座席レイアウトです。
実車のインテリアデザインは、ICE1同様StuttgartのBPR-Designによるものです。

参考文献:Apmz 805 / "WAGEN" Das Archiv der deutschen Reisezug- und Güterwagen / GeraNova Verlag München
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43742 DBAG WSmz 804.0 / Ep.V [Maerklin-Reisezugwagen]

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▲ Bord Bistro(厨房)側

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▲ 食堂(厨房部廊下)側

前回に続いてICE1客車(43742)の紹介です。これはICE1の中でも一際目立つ食堂車(WSmz 804.0)です。この食堂車は私個人としても思い出深い車両です。

1991年の3月末から大学の授業としてのインターンシップ(これは学生の履修義務でしっかり単位になります)を行うためにDBデザインセンターを選んだ私は、3ヶ月ほどミュンヘンに滞在することになり、大学の友人に手伝って貰ってカールスルーエからミュンヘンの小さなアパートに引っ越しました。そして最初の出勤日は、私に素晴らしいサプライズが待ち受けてくれてました。
既に営業用のICE1は製造進行中で、数編成は既に落成、営業路線のNBS(高速新線)での試験や訓練運転などの試運転が盛んに行われていました。サプライズというのは、出勤初日に初めてミュンヘンにICE1が顔を出すということで、デザインセンターの同僚が揃って留置線のICE1に乗りにゆくのについて行くことができたのです。

留置線構内を歩いて行くと写真では既に見ていたICE1が目の前に現れて早速車内を同僚が自分の仕事をチェックしたり、車内の雰囲気を楽しんだりと様々でした。私もパステルカラーを基調とした車内の雰囲気を楽しみながら車内を巡っていました。1両に開放室と区分室を半々にした座席車のレイアウトや、天井がひときわ高く開放的でオリエント風の装飾で独特の雰囲気を持つ食堂車もこのICE1の特徴です。

それは、もしかしたら営業用ICE1に初めて乗車した日本人は私ではないか?と思ったインターンシップ初日の出来事で、幸先の良い1日でした。ここでの3ヶ月間はいくつかのプロジェクトに携わることが許され、私の大学での専門性(エクステリアデザイン)を一番に考えて課題を出してくれたボスには感謝です。

もう1つの思い出は、DBでのインターンシップの前の学期で取り組んだICE Bord Garageという自主プロジェクトがあります。これは小型電気自動車をICEに積んで乗客と一緒に長距離移動するというコンセプトの車両ですが、この車両のベースをICE1の食堂車にしました。理由はICEであることと、2段スタックにする自動車積載部分があるため、屋根を高くしなければならず、ICE食堂車のプロフィールに合わせることで技術的な問題をカバーできたことによります。
このプロジェクトを始めた時にDBに手紙を書き、食堂車図面を送ってもらいました。しっかりその意図を示せば、DBからちゃんと要望した図面が届いたことで、私のDBへの信頼は厚くなりました。

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さて、このICE1食堂車は先にも述べたとおり天井がひときわ高い構造で屋根部分にも明り取りが設けられています。車内は天井からの直射日光が差し込まないようフィンが設けられていて間接的に光が差し込むよう工夫されています。一方車内は中央に厨房を置いて食堂部分とビストロ部分に物理的に分離させています。これは既にIC用WRmz 137.1形食堂車「Bord Restarant」で実現しています。基本的なレイアウトはそれに準じていますが、インテリアデザインは全く違いました。

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中央部分のロゴは厨房側と廊下側で異なります。厨房側は窓がないため、その車体面を利用して「ICE」と「Bord Restrant」のロゴを重ねてレイアウトしています。一方で廊下側は窓下赤帯の高さに「Bord Restrant」ロゴのみレイアウトしています。

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車体番号は、804 030-5です。1991年9月6日、当時の西ベルリンにあるWaggon Unionにて製造されました。

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RICラスターは、座席客車モデル同様、国内仕様の表記で最高制限速度は280Km/hとなっています。REV表記は、1993年12月17日です。

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連結面から見たところです。実車では妻部の幌の内側に仕切りドアは全面ガラスなので透明樹脂パーツであればより良いとは思いますが、固定編成なので連結するとどこからも見えません。なのでコストとのバランスを考えればこれで問題ないと思っています。

最後になりましたが、このモデルはHOBBYシリーズの1つです。スタートセット(29761, 29765, 29785, 29865)の増結モデルとしての位置付けのため、座席客車1両と食堂車1両のみのリリースでした。リリースは、2000年から2004年までの4年間になります。また、同じICEモデル(33701, 33712, 37701, 37712, 40712)との連結はできないので気をつける必要があります。
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43741 DBAG Bvmz 802.3 / Ep.V [Maerklin-Reisezugwagen]

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ICE1の2等座席車(43741)です。このモデルはHOBBYブランドです。手元にあるICE1は、この2等座席車と食堂車(43742)の2両だけですが、今回は2等座席車の紹介をします。

このモデルは、ICEスタートセット(29761, 29765, 29785, 29865)の増結用として用意されたモデルです。2000年から2004年までの4年間リリースされました。

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ICE1は、1991年6月にHamburg=Altona - Frankfurt (M) Hbf - Stuttgart Hbf - München Hbfで初めて営業運転開始した量産型のICEです。当時は民営化前のドイツ連邦鉄道(DB)でしたが、このモデルは民営化された仕様で、塗装色はそのままですがロゴがドイツ鉄道(DBAG)に変更になっています。
またHOBBYブランドモデル故なのか、連続窓の桟の部分に記されている等級表記と座席番号案内表示などが表現されていません。

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車体番号は、802 078-6です。車体の赤い帯はOrientrotとPastelviolettのツートンカラーです。(現在はVerkehrsrot一色です)

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RICラスターはシンプルで、最高制限速度は280Km/hです。ドイツ国内専用のため、ラスター内には「D」のみ記されています。ICE1がデビューした前後に私はミュンヘンのDBデザインセンターでインターンシップを3ヶ月していましたが、そのときミュンヘンからアウグスブルクまでICE1のキャブライドをした記憶が鮮明に残っています。この区間は残念ながらNBS(高速新線)ではなくABS(改良路線)だったので最高制限速度は200Km/hでしたが、運転者の話では制限最高速度で走ることは稀で、NBSでも最高でも250Km/h程度で走るということを聞きました。

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REV表記の検査日は、1993年12月17日です。いずれも印刷はメルクリンらしい精細さです。

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妻部分正面と連結部です。ICE1モデルは通常のKKKカプラーではなく、スナップ式の永久連結器です。ICE1は、機関車と客車で構成されていますが、固定編成なのでスナップ式カプラーで十分なのでしょう。
タグ:ICE1 Orientrot DBAG
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